【あなたの人生戦略は!?】フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略|石川善樹

フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略
  • ウェルビーイングが注目されています。どのように考えていくことが、本質をとらえることになるでしょうか。
  • 実は、ウェルビーイング(Well-Being)と、ウェルドゥーイング(Well-Doing)のバランスがポイントです。
  • なぜなら、人生には、よくやる時期と、よくある時期の2つが必要だからです。
  • 本書は、ウェルビーイング研究の第一人者である石川善樹さんの最新図書です。
  • 本書を通じて、ウェルビーイング界隈の最新研究の概観と、石川善樹さんの論点を知ることができるでしょう。

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人生戦略に重要なのは、重心である!?

戦略とはそもそもなんでしょうか。石川善樹さんは、プロイセンの軍事学者クラウゼヴィッツの言葉を引用します。

戦略家の仕事は”重心”を発見することである

人生を悩ませる2つのジレンマ

クラウゼヴィッツ研究の第一人者である長沼伸一郎さんは、クラウゼヴィッツがしばしば重心について言及していると語るといいます。戦争の重心は首都か、軍隊かと言う話をよくしていて、首都を攻め落とせば戦争が終わるのか?あるいは、具体を撃破すれば戦争が終わるのか?を見極めることが、戦略であるというのです。

そして、この重心という概念を石川善樹さんは、ウェルビーイングの人生戦略にも応用します。

ウェルビーイングを、Well-BeingとWell-Doingの重心で捉える!?

ウェルビーイングを2つにわけて考えます。ひとつは、仕事や会議やプロジェクトなどのよくすること=Well-Doingです。もうひとつは、感じることや雑談など=Well-Beingです。

人生の年代によって、このDoingとBeingのバランスは異なり、しだいに、DoingからBeingへと重心が移っていくのが、フルライフ(よりよい人生)のためにはポイントなのではないか、と石川善樹さんは言います。

フルライフとは、Well-DoingとWell-Beingの重心を見つけること

フルライフのための「時間戦略」とは何か

これからの時代は、会社も業界も生きる意味を与えてくれることはありません。残念ながら、自分でみつけること以外、生きることに向き合うことはできないのです。自分自身で、Doing、Beingの重心について、ビジョンと客観性を持つことを志向していきたいものです。

真なるウェルビーイングとは!?

ウェルビーイングの研究は、いままさにかっこくの研究者が取り組んでいる課題です。その中で、ウェルビーイングをいかに計測するかというのが、大変なテーマとなっています。最新の研究では、大きく2つの要因をもってウェルビーイングを計測するというのがベーシックになってきているそうです。

1つは、「ポジティブ体験」と「ネガティブ体験」。もう1つは、「体験」と「評価」です。

ネガティブ体験がないことと、ポジティブ体験があること、は別物で、さらに、それを体験したことと、それがポジ/ネガなのかを評価することはこれまた別物だということですね。なかなか複雑です。今日の研究では、次のような特長があることがわかってきているそうです。

・人生の評価が高い国 → 北欧
・ポジティブ体験が多い国 → 中南米
・ネガティブ体験が少ない国 → 東アジア

これを知って仏教的な概念が根付いているからこそ、東アジアはネガティブ体験(の認識)が少ないのかな、と思いました。過去の投稿「【毎日が楽しい修行!?】ブッダが教える愉快な生き方|藤田一照」などが、とても参考になるのですが、仏教はそもそも、人生は苦しいもので、これを苦しいものであると認めることからはじめようというスタンスを持っています。そして、それを苦しい捉えるのではなく、ただそうあるととらえることをすすめます。

そして、石川善樹さんは、もう一歩踏み込んで、ウェルビーイングに独自の解釈を与えてくれています。

Well-Being=(いい意味での)自分らしさ

真のWell-Beingとはなにか

Beingを本質、ととらえて、ウェルビーイングとは、自分らしくあることと、しています。そして、道元禅師にこの答えがあると直感してたといいます。「自己をならふというのは、自己をわするるなり」。逆説的に、自分らしくあるということは、自分を忘れることであると、解釈してみるというのです。

たしかに、チクセントミハイが定義するようなフロー体験(夢中になって、自分を忘れてパフォーマンスが極めて高い状態)には、自己が見えていない状態とも言えそうです。

過去の投稿「【「無我の境地」は、ありえる!?】無(最高の状態)|鈴木祐」でも、大変興味深い見解がありました。

苦しみをこじらせる人は、すべてを「自分ごと」に捉える

【「無我の境地」は、ありえる!?】無(最高の状態)|鈴木祐

自分というのは、人間が社会の中で生存するために身に着けた虚構であって、これによって、私たちは自分を苦しめているというのです。時に社会生活にとって必要な自己の認識が、暴走して、自分を苦しめてしまう、これについて客観的になることが、ウェルビーイングを目指す上で、必要なステップなのかも知れません。

まとめ

  • 人生戦略に重要なのは、重心である!?――戦略とは、重心を考えることです。
  • ウェルビーイングを、Well-BeingとWell-Doingの重心で捉える!?――人生の中でバランスが変化します。
  • 真なるウェルビーイングとは!?――無我にヒントありです。

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