【日本文化をカミから、客観視する!】日本人の神|大野晋

日本人の神
  • 日本文化とは、どんなものでしょうか?
  • 実は、神(カミ)を考えることで、客観視することができます。
  • なぜなら、カミという概念は、文化の源流である古代の生き方の写し鏡だからです。
  • 本書では、東京大学の国語学者であった大野晋さんが、日本人の神を語ってくれます。
  • 本書を通じて、私たちの文化の特徴を客観視し、ひいては日本人について考えるキッカケを得られるでしょう。

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大野晋
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日本の風土を見つめてみよう!

私たちが、住む日本列島ですが、どんな土地でしょうか!?

そもそも、そんな事考えたことありませんよね。

水が水としてそこにあるように、私たちの住んでいる土地は、生まれた時から底にあったものなので、客観視できないのも当然です。

でも、あえて日本列島の奇跡的な自然に目を凝らすと、私たちの文化を考える起点になるのです。

大野晋さんは、日本をこのように見ます。

人間が生きて行きやすい土地だったのである。水があり、気候が適当で、栗とかイモとかの澱粉質が手に入り、また動物も魚も手に入った。実に多くの種類の食物の遺物が各地から出土している。青森県の三内丸山遺跡は、1500年の間続いた生活の跡であるという。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

つまり、イージーモードな生活が送れるヒトのユートピア!が、日本だったということですね。
(ちなみに、後述しますが、ハードモードな無理ゲーランドが、サバクです。対照的に見ると発見が多いです)

日本人は得熱に自然に優しいのではない。日本の自然が人間に優しいのである。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

環境破壊が叫ばれてますけど、たしかに、欧米に比べて、日本人の環境を大切にしようという意識は希薄なのかも。

まるで、甘やかされたきかん坊が、いまさら親孝行しろっていわれても・・みたいな状況なのかもしれないと思ってしまいました。

こんなに自然が豊かな日本列島が、そこに住む人間の考え方にも影響していると、大野晋さんは言います。

日本文化の根底をなす考え方とは!?

日本の気候は温和だというが、それは単調な、恒常・無変化なものではなく、気温・湿度・晴雨は一日の中で、朝・昼・夕・夜と微妙に変化する。日本人はこの朝晩の微妙な変化にこまかく適応することを当然と思い、一枚重ね着をするとか脱ぐとかなどと自分で細かく調節する。これが日本人の万物に適応することを第一とする姿勢の根本にある。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

サバクや熱帯地域は、寒暖の差が急激であったり、夏が非常に長かったりしますが、反対に言えば、ある種の単調さをはらんでいるのかもしれません。

ひるがえって、日本の風土は、大野晋さんが指摘するように、ゆるやかに1年、1日を通して、環境が微妙に変化します。この微細な変化をもたらす自然に「順応する」ことから、日本人性というのがつくられたのかもしれません。

日本人は「微妙な変化に対する適応・適合を第一とする」というべきではないからろうか。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

「日本のカミ」と「サバクのカミ」の違いに見る文化のあり方とは!?

沙漠では、自然のままいることは死を意味する。だから生きるためには自然と対抗し、自然に対して「我」を意志的に主張し、自然に対して戦い続けなければならない。自然とは人間がそれと戦い、それを変革し利用して、自分に役立てるべき対象である。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

これまで見てきた、日本の風土と沙漠とは全く異なるものです。

この沙漠に生まれたカミが、絶対的な存在になるのもムリはないことです。

酷熱・水の欠乏・砂嵐などによって、人間が敗北し、死に至る場合が多く生じる。徹底的に自然に立ち向かって、全力を尽くすからこそ、そこに自己の力の限界を悟る。そのとき、人間の意志・能力を超えて物事を支配する力が存在することを確認する。その力、その超越的存在、それが「神の意志」である。神は命令する。それに対して人間は祈り、神に服従する以外にない。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

サバクのカミは、旧約聖書・創世記に描かれています。混沌から、光と闇を生み、昼と夜を生み、大地も海も、自ら命じて生じさせて、人間も作った。カミとは、人間とはまったく異なる存在だったのです。

その後、人間は神と契約して、「動いている命あるものは、すべてあなたたちの食糧とするがよい」などのように、ゆるしを与えられます。

過酷なサバクの自然を彷彿とさせるストーリーです。

一方で、日本のカミはちょっと様子が違います。

『古事記』『日本書紀』の冒頭の天地創造の部分は「混沌」から始まるところなど、創世記と一見似ている。しかし、実は大きく違っている。記紀には九種の伝承が記録されており、精しく分析すると、それは次の基本の一つのモチーフの変異形であることが判明する。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

混沌のなかに、大地が「現れて」、その泥の中に、葦の芽(生命)が生えてきて、次に男女のカミが成りいでて、ついでイザナギ・イザナミが生まれて、次々に日本列島を作って、海・川・山・木・太陽・月を生みました。

万物が自然の経過の中に変化し、それが形になってくる・・そんな中に、カミも現れてくるようなストーリーです。

海・川・山・木・太陽・月も、島々も、これらはすべてカミです。

日本のカミはたくさんいます。サバクのように絶対的に服従するものではなくて、そこここにあるものなのです。

自然のなりゆきに対応していれば、自然と生きていられる日本列島に住んでいた人間。

彼らは、移ろいで行く自然のあらゆるものの中に、まんべんなく力を感じていたのかもしれません。

そんな、日本文化の成り立ちを、風土が育んだカミ観と世界観から感じます。

「文化」とは、風土の制約のもとにある、人間の生の営みのありようである。だから、「日本文化」は日本という土地で、その時代の文明のもとで、日本人が文明とその風土性との適合を求めながら生活を営んでいく間に生じた生活態度であり、美意識であり、それの産物をいうものと考えられる。

Ⅶ 日本の文明と文化 カミの意味は変わっていくか

まとめ

  • 日本の風土を見つめてみよう!――湿潤温暖、非常に暮らしやすいヒトのユートピアが日本列島です。
  • 日本文化の根底をなす考え方とは!?――微細な自然の変化に順応し続ける態度を生みました。
  • 「日本のカミ」と「サバクのカミ」の違いに見る文化のあり方とは!?――異なる風土が、「順応」と「服従」という相対する人間の対外態度を構築しました。これはカミ観にも端的に見て取れます。

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