世界は自らのフレームによって描かれる!?『ロバート・ツルッパゲとの対話』ワタナベアニ

ロバート・ツルッパゲとの対話
  • どうしたらよりよく生きていくための視点を得ることができるでしょうか。
  • 実は、写真家・ワタナベアニさん、そして、彼の分身的な存在であるロバート・ツルッパゲ氏の論点がとても刺激的かも。
  • なぜなら、この2人は、自分が無意識のうちに縛られている社会の当たり前を疑い、そして自らの視点と信念を持って活動をひとつひとつ作り上げている人物だからです。
  • 本書は、ワタナベアニさんとロバート・ツルッパゲ氏の対話集です。
  • 本書を通じて、これからのより良い生き方としての視点を得ることができます。
ワタナベアニ
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幸せとは何によってもたらされるのでしょうか!?

ワタナベアニさん(1964年、横浜生まれ)は、写真家・アートディレクターとして活動しています。広告プロダクション、株式会社ライトパブリシティ勤務を経て独立し、ブランド「45R」などのクリエイティブディレクションを手がけてきました。

日本テレビドラマ『anone』のポスタービジュアルでは、日本写真家協会優秀賞を受賞しています。雑誌、広告、ファッションカタログといった商業領域から、国内外での写真展に至るまで、幅広いフィールドで作品を発表し続けています。その活動の根底には、既成の枠組みにとらわれない視点と、日常を鋭く、かつユーモラスに切り取る感性が息づいています。

本書の冒頭で語られるのは、「幸せな人生は、お金や地位では決まりません」というメッセージです。

「一番大事なのは、自分が何をしたいかに忠実になること」

損得や周囲の価値観に縛られ、生きにくさを感じている人は少なくありません。しかし著者は、社会が与える「正しいとされる基準」よりも、自分の内側にある欲求や好奇心に忠実であることが、長い目で見たときに幸福を形づくると語ります。

見かけの成功や安定は、心の軸がないままでは空虚になってしまう。むしろ、自分の本心を選び続けることこそが、幸福の源泉であるという指摘は、多くの人にとって耳が痛くもあり、同時に力強い励ましとなります。

ワタナベアニさんは、哲学を「センス」と呼び替えています。

「自分が見ている世界を面白く受け取るのもつまらなく感じるのもセンス次第」

ここでいうセンスは、美的感覚だけではなく、物事をどう捉えるかという根本的な態度です。外側の“フリル”──ブランド、地位、見せかけの価値──に頼って不安を消そうとするのではなく、裸の自分というコアを見つめる。そのコアを育てることが、自分なりの哲学を持つということです。

著者の言葉からは、自分の外側に貼り付いた“借り物の価値”を一枚一枚はがし、本当に面白いと感じるものを見極める重要性が伝わってきます。

本書のもうひとつの重要な論点は、「他人が作ったルールに従うことの楽さと危うさ」です。

「ルールに従って生きていると、毎日の労力が圧倒的に減る」

従うことは確かに楽ですが、それは自分の思考や選択を他人に委ねることでもあります。受験勉強も、一流企業への就職も、その目的を深く問わなければ、単なる通過儀礼になってしまう。

手段が目的化し、なぜそれをやるのかという根本の問いが置き去りにされてしまうのです。

ワタナベアニさんは、その背景にある教育や社会の構造にも切り込みます。枠の中で優秀とされる人材よりも、枠を外れても自分の指針を持つ人こそが、これからの時代を生き抜く力を持つ──そんな視点が本書全体を貫いています。

本当の正解は自らが創る!?

ワタナベアニさんは、哲学をレゴブロックにたとえます。

社会や経済、政治といった複雑なものも、分解すれば個々のパーツに戻り、特別な魔法など存在しない。大切なのは、そのパーツの構造を理解し、自分の視点で組み替えていくことです。

「あらゆる差別は、それぞれの違いを『乗り越えられないモノ』と諦めること」

著者は、肌の色、国籍、利益の相違といった差を、固定的な境界線として受け入れてしまうのではなく、その背景や成り立ちを見極め、自分なりの解釈を持つべきだと説きます。

また、この視点を体現している例として、ジャーナリストの堀潤氏の姿勢が紹介されます。

災害や事件の現場に足を運び、関係者の声を丁寧に拾い上げ、自らの解釈を通して発信し続ける──これは、既成の物語に流されず、事実と解釈を往復させる作業です。

哲学を研鑽するとは、こうした日々の積み重ねです。他人の言葉や社会の常識を鵜呑みにせず、事象を解きほぐし、自分の文脈で意味を再構築する。その作業の中でこそ、自分だけの「センス」と「軸」が磨かれていきます。

哲学とは、「私の目には、世界がこう存在して見える」という宣言でもあります。

写真家という仕事を哲学的と感じるのは、同じ被写体でも100人いれば100通りの写真が生まれるからです。他人とは異なる視点で世界を見つめ、その見え方を表現する行為こそが、世界の再定義です。

しかし、現実には「正しいやり方」や「唯一の答え」があると教え込まれ、安心しようとする人も多い。著者は、これこそが視野を狭め、自らの世界を塗り替える力を奪うと指摘します。

世界を再定義するとは、与えられた枠組みをそのまま受け入れるのではなく、一度分解し、自分の言葉と感性で組み立て直すことです。そのプロセスは、必ずしも正解や合意を必要としません。

むしろ、自分にしか見えない輪郭を大切にすることが、独自の哲学を形づくるのです。

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言葉を超えて世界を構築するには!?

ビジュアルを生み出すということは、単に見たものを写すだけではありません。それは、世界を構成する要素を一度言葉として捉え直し、その上で再構築する行為です。

「名前のないモノは存在できないので、世界はすべて言葉でできています」

ワタナベアニさんは、砂浜や海、風や匂いといった体験を、既存の言葉では収まりきらない細部まで探り、自分なりの言葉に置き換えようとします。

その試みは、よくある“手垢のついた言葉”を超え、まだ誰も名付けていない世界の輪郭を描き出す挑戦です。

この過程は、写真家としての技術だけでなく、哲学的な態度そのものです。

世界をただ受け取るのではなく、分解し、再定義し、そして新たに命名する。

その積み重ねが、視点を磨き続ける源泉になっているのです。

私が大切だと思うのは、世界は自分で切り取ることができるということです。アニさんも語るように、世界は自分次第です。

この事実に気づき、日々の視野や視点をアップデートしていくことから、自分の人生や生き方を見極める力が育まれていくのかもしれません。

与えられた価値観に安住せず、自らの目で世界を再構築すること──それが、よりよく生きるための第一歩なのです。

生き方については、こちらの1冊「人生を誰かにあけわたさない本当の“生き方”とは!?『世界観の創り方』長倉顕太」もぜひご覧ください。

まとめ

  • 幸せとは何によってもたらされるのでしょうか!?――自分の世界や社会に対する視野視点によるものです。
  • 本当の正解は自らが創る!?――誰かによって構築されてしまった“当たり前”ではなく、自ら作り出した視野視点を元に、自分の信念を固めていくのが重要なのです。
  • 言葉を超えて世界を構築するには!?――目の前の世界をそのまま受け取るのではなく、自分なりの言葉で、分けて、見て、理解する行為こそが、重要なのだと思います。
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