【抽象と具体の間!?】見えないときに、見る力。 視点が変わる打開の思考法|谷川祐基

見えないときに、見る力。 視点が変わる打開の思考法
  • 考えるとは、一体どんなことでしょうか!?
  • 実は、抽象と具体の間を捉えることが大切かも。
  • なぜなら、抽象と具体の間の行き来が思考であり、仕事でもあるからです。
  • 本書は、思考の正体を「なんで数学を勉強するの?」という切り口で知る1冊です。
  • 本書を通じて、考える行為の解像度を上げることができます。

思考とは!?

思考とは一体何でしょうか。谷川祐基さんは、抽象と具体の往復運動こそ、思考であると言います。抽象と具体の行き来については、同じく谷川祐基さんの著書に関する過去の投稿「【具体と抽象の間で仕事が生まれる!?】具体と抽象が、ビジネスを10割解決する。|谷川祐基」もぜひあわせてご覧ください。

頭のよい人とは、具体化と抽象化の往復運動がが得意な人のことである。

『賢さをつくる』より

数学をメタファーに、どんな問題もよく解ける3つのステップを見つめてみましょう。

ステップ1)問題を具体化して理解する!
 ①図示してみる・・問題に図がなかったら自分で書いてみる。
 ②代入してみる・・x, α, nなどに簡単な数字を代入してみる。おすすめは、0, 1, 2, -1, 10などなど。
 ③場合分け・・複雑な問題では場合を分けてみる。

ステップ2)問題を理解したら抽象化する!
 文字を使った数式に一般化してみる。数学では式だけど、仕事ならビジネスモデルなど。

ステップ3)抽象的なまま操作する!
 公式や一般的なモデルとして目の前の式や図だけに集中して、具体的な視点を度外視して考えてみる。

これらの3つのステップはご覧の通りビジネス、仕事のシーンでも応用が可能です。手を使って図示をしてみながら、問題の根源をよりよく理解し、そこから抽象化のステップをたどって問題の本質を理解して、操作してみましょう。

思考することのヒントには、手を動かしてみるということもあります。こちらの1冊「【考えるとは何か?】はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内|野矢茂樹,植田真」もぜひ、あわせてご覧ください。

AIの正体とは!?

AIについて非常に注目が集まっていますが、なぜでしょう!?

実は、AIは、コンピュータが抽象化スキルを少し身につけたからスゴイのです。それまでコンピュータは、具体的なことを効率的に考えることが得意でした。というか、それしかできませんでした。でも、それだと、例えばQ「30箇所ある営業先を、もっとも効率的に回るには?」という問題に対して、ひとつひとつのルートを検証するため、膨大な時間がアウトプットにかかっていました。しかし、AIがあれば、ある程度あたりを付けることが可能になりました。

膨大なビッグデータを使うことでコンピュータが抽象化を行えるようになってきた。この変化がまさにAIの誕生や。

Lesson13 「AIなんかに負けへんで!と思ったら、抽象化力や」

具体化するのが、ただのコンピュータ・プログラム。抽象化できたらAIです。人間だけが持っている抽象化のちからをコンピュータが可能になる世界線が見えてきています。ただ、まだまだAIの精度が高くないため、人間が行うべき領域が広いのですが、近い将来、その境界線も限りなく曖昧なものになっていくでしょう。

AIはすでに将棋の大局観を持ったり、人の顔を見分けられるようになってきました。

「AIなんかに負けたくない!」って思うのであれば、実は抽象化のノウハウを学ぶべきなのです。だた、世の中はなぜか、抽象化よりも具体化がお好きなようで、なかなか抽象化に関する実践的な考え方が、持ち上がることが少ないようです。

数学を学習するということは、こうした抽象化を行う非常に優良な体験・経験となります。

ビジネスの抽象と具体について!?

ビジネスに抽象と具体を応用するためには、2つの視点で掛け算を考えてみましょう。

それは、商売とは、「集客システム」と「収益システム」の組み合わせであるということです。

「目には見えない、ビジネスの法則も見えるんやで」

Lesson15 「目には見えない、ビジネスの法則も見えるんやで」

抽象化を知っていることで、ビジネスを考える視点にミーシーを導入することができます。ミーシーとはもれなくダブりなくということ。この視点で目の前のビジネスの状況を俯瞰することで、問題点やチャンスを発見することが可能になります。

例えば、ハンバーガーショップについて見つめてみましょう。ハンバーガーショップはたいてい、ハンバーガーが大きく描かれた看板が掲示されています。これによって、お客さんはハンバーガーを目指して来店します。しかし、収益率が高い商品は意外と飲み物であったりするのです。ハンバーガーは仕入れが350円、売値が400円。コーラは仕入れが20円、売値が200円(10倍!)ということもざらです。

目には見えない抽象的な世界観を手に入れることで、ビジネスの本質を見抜くことが可能になります。

まとめ

  • 思考とは!?――抽象と具体の間の往復運動です。
  • AIの正体とは!?――コンピュータが抽象化スキルを少し手に入れました。
  • ビジネスの抽象と具体について!?――集客システム×収益システムで考えてみましょう。
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