【「考える」ってなんだ!?】わけるとつなぐ これ以上シンプルにできない「論理思考」の講義|深沢真太郎

わけるとつなぐ これ以上シンプルにできない「論理思考」の講義
  • 「考える」ってどういうことでしょうか!?
  • 実は、わけて・つなぐことに、そのポイントがあるかも。
  • なぜなら、ものごとの要素を分解し、その個別の関係性を明らかにすることから思考は始まるからです。
  • 本書は、そんな「考える」本質に迫る1冊です。
  • 本書を通じて、どうしたらよりよく考えられるのかのヒントを得ることができます。

ちゃんと「考える」とは!?

著者の深沢真太郎さんが、友人の誘いでクラシックを聴きに行ったとき、爆睡してしまったそうです。友人からは「ちゃんと聴いてよね」の釘刺し。でも、「ちゃんと聴く」というのは、どういうことを言うのか?と、ふと考えてしまいます。起きていればいいのか、音楽を耳に入れていればいいのか、いやそれだけでは「ちゃんと」になりそうもない・・では、ちゃんと聴くということはどういうことなのでしょうか!?

同じように、「ちゃんと考える」というのも日常的によく聞かれる言葉です。でも「ちゃんと考える」って、本当はどういうことなんでしょうか!?

聴くでも考えるでも、ものごとに向き合うということは、実は奥が深いのです。

ものごとに向き合うためには、「型」が必要です。

「型」がなければ、クラシック音楽を聴くことも、ものごとに向き合い考えることも難しいです。

ちゃんと考える=「わける」と「つなぐ」

はじめに 「正解」のない世界で100年生きるすべての人へ

考えるの型を、本書では、「わける」と「つなぐ」で説き明かします。

深沢真太郎さんの思考法については、ぜひこちらの1冊「【複雑な問題への向き合い方とは!?】あらゆる悩みを自分で解決!因数分解思考――悩みを解決できないという悩みを解決する対話|深沢真太郎」も合わせてご覧ください。

「わける」こととは!?

ものごとに向き合うときには、全体を呆然と見ていても、その先に進むことができません。大切なのは、細かく「わける」ことです。

1)できるだけ細かい要素に分ける
2)同じ仲間をグルーピングする
3)必要ないものを考えないと決める

この3ステップが無いばかりに、ものごとについて「ちゃんと」考える下ごしらえができていないことが多いのです。

この世の中や世の中に存在するものごとは複雑です。なぜなら、それぞれが外の関係性に影響を受けているためです。また、内的な要素も互いに影響を与えあっています。

1つの企業を想像してみましょう。例えば、5フォース分析で表されるように、企業は、常に既存の競合企業、新規参入、仕入先の交渉、販売先の交渉、代替品の脅威に影響を受けざるを得ません。また、企業の内部を見たときに、ヒト・モノ・カネなどの要素が互いに影響して、意思決定を左右します。

このように、ものごとはそのままでは、非情に複雑な生命体のようなものなのです。だから、いちどきに全部を取り扱うのではなく、部分に分けてみないと私たちには扱いづらいのです。

人が認識できる要素の数は、せいぜい2次元の2つが最大でしょう。3次元の奥行きを伴ったグラフを想像してみると、直感的な理解を阻むように感じます。取り扱う要素を分類し、判定することからまず始めることです。

理由がざっくりだと原因が特定できないから、もっと細かくわけて考える

61日目 ~勝てない理由を考える~

「つなぐ」こととは!?

わけたあとは、要素ごとの働きを知るために、「つなげる」ことを行いましょう。

このとき使うのが「→」記号です。これは接続詞を代替します。

  • Aだ。だからBだ。
  • Aだ。しかし、Bだ。
  • Aだ。でも、Bだ。
  • Aだ。つまり、Bだ。
  • Aだ。したがって、Bだ。

これらのニュアンスで要素ごとを、「→」で繋いで可視化してみましょう。

矢印をつけるのは、異なる2つの要素を、なんらかの関連性でつなぐため。

「→」とは、「接続詞」である

たとえば、こんな感じに繋がりでものごとを可視化していきます。

  • 何を練習したらよいかわからない理由は3つある。
     ↓ (しかし)
  • そのうち経験に関する2つの問題は、今このチームでは解決できない
     ↓ (つまり)
  • 解決できるのは「自分たちえ考える」という思考の問題のみ
     ↓ (したがって)
  • 今やっているこの練習はとても大事

こんな感じです。

この流れを作る練習はとても大切で、ものごとを人に伝える際のプレゼンテーションの準備にも非情に役に立ちます。ものごとをどのように捉えて、どんな順番で自分たちの考え方のベールをはいでいくのか、これによって、伝わり方がまったく異なります。ある種のストーリーをもって人に伝えることができるようになれば、そのことによって、ものごとをわけて考えるクセも同時に磨かれるでしょう。

大切なことは、ものごとに深く向き合い深く考えるために、まず「わける」こと。そして、要素を「つなぎ」メカニズムを見いだすことが、大切なのです。

ツールの使い方ではなく、どんな場面においても共通する『行為』を身体で覚えてもらうほうがいい、と考えました

フレームワークと「わける」と「つなぐ」

世の中の経営フレームワークやマーケティングフレームワーク、これらを上手に活用して、ものごとを分解することは大切です。でも、あらゆるフレームワークは、どんな要素にわけて考えるかを明示したものであり、まずは「わける」と「つなぐ」という型を自らの中に作っておくことが、ものごとの本質に向き合うためには、近道のようです。

「わける」については、こちらの1冊「【いかに効率的に考えるためのスキルを身につけるか!?】小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考|菅原健一」も大変おすすめです。ぜひご覧下さい。

まとめ

  • ちゃんと「考える」とは!?――「わける」と「つなぐ」で行為の型を知ることです。
  • 「わける」こととは!?――複雑なものごとを分割して要素に分けることです。
  • 「つなぐ」こととは!?――要素を繋ぎメカニズム、関連性を把握することです。
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