【生きるとは何か?】孤独がきみを強くする|岡本太郎

孤独がきみを強くする
  • いま、人知れず、闘う現代人の方へ。
  • 岡本太郎の言葉の数々が、あなたの救いになるでしょう。
  • なぜなら、彼こそが、孤独に生き、自分と闘い、生きることを実践し続けた、「芸術」だったからです。
  • 本書を読むと、生きることの大変さ、つらさを感じながらも、そこにただならぬエネルギーを燃やすことの素晴らしさをひしひしと感じることができます。岡本太郎じゃないと一人孤独を貫いて闘えない?たしかに、そうかも知れないですが、彼は、誰しもが可能だと念を押します。未熟でも、弱くともいいから、自分を生きよと、語りかけてくれます。
  • 本書を読み終えると、彼の生き方が、いつの間にか、私の中に灯り、そして、孤独を貫き本当の自分を生きることへの背中を押してくれます。最後のページにたどり着き、彼の言葉に触れた時、みなさんは、どんな思いになりましたか。
岡本太郎
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生きるとは、孤独に闘うことである。

ほんとうに生きるということは、環境に迎合したり、安易に受け入れられ、好かれたりすることではない。

第1章「孤独」ってなんだ

社会に合わせて生きることに、気づけば慣れてしまっています。日頃は気づきませんが、大人像、家族像、父親像、母親像、さまざまな既成の偶像が、私たちを支配して、心が捉えられていると言えば、大げさでしょうか。

子供の頃は、自由におえかきを純粋に楽しめた人も、大人になって、絵を上手に描こうとしてしまう。なぜでしょうか。

どう生きがいを見つけていったらいいのか。自分の運命と闘えばいい。

第1章「孤独」ってなんだ

岡本太郎にとって、生きるとは、自己と出会い、闘うことだと言います。

遠慮しないで、自分という色をひらいていった時、どうしても周囲や社会との対立が生じてしまいます。でも、それにさえも抗いながら生きていくことこそが、自分を生きるということだと言います。

ルールは守るべきだが、従うべきではないという彼の言葉にも象徴されます。

しかし、この言葉を冷静にとらえるならば、岡本太郎が、何も「傍若無人に生きよ!」というような、無理難題を突きつけているのではないことに気づくことができます。

また、彼は弱いことや未熟なことを肯定します。そして、それを認めながらも、自分を生き、孤独に闘うことを始めてみようと背中を押してくれるのです。

人間は瞬間瞬間に、いのちを捨てるために生きている。

人生は設計どおりにいかない。だから楽しい。人間の行動には二通りある。無意識なものと、その反対に叡智をもって計算し、目的を設定して行う行動だ。そのふたつの正反対の動機のからみあいが、人生を楽しくする。

第2章「生きる」ってなんだ

弱さや未熟さを認めながらも、瞬間瞬間を大切に生きよと彼は言います。

人生は、即、無条件な「遊び」であり、そして芸術です。

彼の言う、「遊び」は、真剣な全人間的な、つまり命のすべてをぶつけた無償の行為です。

「遊び」、それはお祭りや花見などの人間が元来大切にしてきたイベントにもヒントが隠れているようです。

抑圧された人間性を、ほんの少しの時間だけ解き放つ時、人は人らしく、ひとりひとりが自分らしくある瞬間を得ます。

常に青春であれ。

現在、この瞬間に生命をひらききり、生きているかどうか、なのだ。

第3章「青春」「老い」「死」ってなんだ

岡本太郎は、「老い」を嫌っています。

「老い」とは、定常となること。社会に迎合し、成長をなくし、青春を失った状態だと言います。

だから、年齢に関係せず、常に青春であることも可能なのです。

自分と闘うことをやめ、勝手に老いるなんて、なんと卑しいことかとも彼は言います。

だから、孤独に己と闘いながら、生きようと。

そんな孤独に闘う人に、「歓喜」は訪れるのだと。

ぼくはきみの心のなかに生きている。心のなかの岡本太郎と出会いたいときに出会えばいい。そのときのぼくがどんな顔をしているかは、きみ次第だ。ぼくはきもの心のなかに実在している。疑う必要はいっさいないさ。そうだろ?

第3章「青春」「老い」「死」ってなんだ

まとめ

  • 生きるとは、孤独に闘うことである。――環境に迎合することなく、自分の生き様を貫くことができるかどうかです。
  • 人間は瞬間瞬間に、いのちを捨てるために生きている。――常に己と闘いながら、自分を変えていく力を大切にしましょう。
  • 常に青春であれ。――己との闘いを辞めた時人は老いてしまいます。青春を忘れずに、本質的に生き続けましょう。

最後のページの愛に溢れた言葉に、おもわず目頭が熱くなり、カフェにいましたがホロホロとしてしまいました。岡本太郎の言葉は強いものばかりです。しかし、その言葉はどこか遠いところで鳴り響いているようで、気づけば、私の心の中にすっかり入り込んで、生きている言葉になっているのが不思議です。死してなお、生きる、岡本太郎を感じられる1冊だと思います。

岡本太郎
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