【モヤモヤ打破したいあなたへ】投資家みたいに生きろ|藤野英人

投資家みたいに生きろ――将来の不安を打ち破る人生戦略
  • ルーティンな毎日にふとした瞬間「これでいいのかな?」と思うことはありませんか?その気持ち、蓋をしてしまったらもったいないです。
  • 実は、投資ファンドを運用し、今は早稲田大学で教鞭をとる藤野氏が、「投資家」的生き方を推奨した良書が2019年に出版されていました。
  • 数多くの人に読まれ、あの堀江氏も帯を書いています。
  • 本書では、投資家として生きることで、自分の人生をいきいきと生きる考え方や習慣が詳しく語られています。
  • 本書を読み終えると、毎日の生活をもっと、自分のものにしたい!とうずうずとした気持ちが湧いてくるでしょう。コロナ禍で、生活が激変せざるを得ない、今だからこそ、生き方のニューノーマルを手に入れるきっかけとしてはいかがでしょうか。

将来の不安を打ち破る「お金」に関する人生戦略の基本は4つしかない!

平均寿命はどんどんと延び、国に老後の面倒をすべてみてもらうのは無理だ

はじめに 将来の不安を打ち破る人生戦略

お金についての心配は尽きることがありません。老後2,000万円問題として、メディアで揶揄されたことは記憶に新しいです。

著者は、お金に関する問題の解決策は非常にシンプルで、次の4つの行動の組み合わせであるとします。

1.若いうちにたくさん稼ぐこと
2.細く長く暮らしていけるように支出を抑えること
3.元気で働ける限り、「長く働き続けること」
4.将来に備えて「収入の一部を投資に回すこと」

この4つをうまく組み合わせて、自分の人生設計に応じて回していくことが大切です。

しかし、ここで問題があります。特に一般的な、日本人において、3と4の「長く働き続けること」と「収入の一部に投資に回すこと」について誤解が生じており、考え方が固定化してしまっているのです。

本書では、この固定観念を壊すことから始まります。

投資家的であるために、3つの誤解を俯瞰しよう!

「老後2,000万円問題」は、日本にとってターニングポイントになると思います。そして、そのターニングポイントのときに、私たちがどう行動したかが、その後の歴史を決定づけます。

今こそ「生き方」を変えるとき

1.自立する気持ちがかけている人が少なくない
社会が成立するためには、「自助・共助・公助」の組み合わせが必要です。本来は、天からお金は降ってきません。ですから、まず自分でなんとか稼ぐことが大切です。自分の人生は自分で支えるのが本来のあり方です。
しかし、いわゆるサラリーマン社会が拡大する中で、果たして、どれだけの人が自分の稼ぎに責任を持っているか?と著者は投げかけます。大企業であればあるほど、稼ぎのしくみが複雑化し、見えないために、自力で生きている手応えがなくなり、自立するという気持ちさえ削がれている状況が多くあるのではないでしょうか。

2.つらい労働観が、少なからずある
仕事は苦痛で辛いものでしょか?たしかに、そんなときもあります。でも、嫌なことを我慢したり、意に反することをし続けるほど、人生にとって無駄なことはありません。いまや人生100年時代と言わる時代、本当にその仕事を何十年も続けていけるか?自問自答すべき時です。

3.金融リテラシーの低さ
日本人の約50%が投資なんて勉強したこともないし、やるつもりもないと回答していました。これは2019年時点でのスコアで、コロナ禍を経て、投資マインドが向上しているとはいえ、欧米に比べれば、日本人の金融資産における投資配分はまだまだ低いのが現状です。

上記3つは、つまり自分の人生に責任をもって、楽しみ、よろこび、手応えをえるために、自力で考える姿勢が欠如していいるのではないか?と著者が言いたいのだと思います。

私も、コロナを境に、自分の資産運用について改めて見直しました。具体的には、貯蓄に回していたお金を、いくらかの比率で投資信託に配分しました。たしかに、最初はおっかなびっくりでしたが、それでも未来を信じて、良い会社や社会に投資をすることを選びました。

その過程で、経済や企業情報など様々な知識に触れられたことで、自分の視野が広がったと思います。

投資家みたいに生きるには、次の5つのマインドセットで毎日の習慣を変えよう!

著者は、投資とは、必ずしもお金だけの話ではなく、その姿勢は人生を豊かに変える原動力になると言います。この時に重視するのが次の言葉に現れています。

投資とはエネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為

投資は「お金だけ」の話ではない

私たち自身も、子供から大人に成長する過程で、多くのエネルギー投入を受けています。家族や学校、地域社会、会社の先輩、上司などが愛情や時間というエネルギー(もちろん、お金も)を注ぎ、熱心に指導をしてくれたからこそ、今があるのです。当然、損をするリスクも取っていてくれたことでしょう。

このリスクを取ることと、エネルギーが投資には必要です。ちなみに、リスクの許容度についてですが、著者は次のようにも語ります。

「動くリスク」がある一方、「何もしないリスク」が見えるかどうか。

何もしないリスク

リスクと聞くと、大博打をうって大失敗をするイメージを連想しますが、実は何もしないこともリスクだということを忘れてはいけません。なぜなら、社会は常に変化しているからです。しかも社会の変化は指数関数的に加速する時代、変化しないこともリスクだということを気持ち命じておきたいものです。

投資家のように生きるためには、次の5つの心がけを持ち、毎日の習慣を変えることです。

1.主体性――やりたいことを重視しましょう。そして、信頼できる仲間と楽しい時間を過ごしましょう。
2.時間――みなに平等に配られた資産を活かしましょう。時間をかけることを見極めましょう。
3.お金――無駄を徹底的に削ぎ落として、無自覚な出費をなくしましょう。未来のためにお金を使いましょう。
4.決断――捨てる勇気を持ちましょう。残すかどうかは、自分の好き嫌いという気持ちを信じましょう。
5.運――最善を尽くして待ちましょう。

こうして投資家マインドを持って、毎日の習慣を変えて、暮らしていくことで、未来からお返しがやってきます。それはもしかしたら見える資産(お金、不動産など)ではなく、見えない資産としてやってくるかもしれません。

見えない資産とは、スキル、健康、人脈などです。

「これらを再投資して、複利を期待し、さらに人生を楽しいものにしていくこと」が大切です。

まとめ

  • 将来の不安を打ち破る「お金」に関する人生戦略の基本は4つしかない!――でも、その4つのうち2つに誤解が生じています。
  • 投資家的であるために、3つの誤解を俯瞰しよう!――自立する気持ちの少なさ、仕事はつらいものという労働観、金融リテラシーの低さがあります。
  • 投資家みたいに生きるには、次の5つのマインドセットで毎日の習慣を変えよう!主体性、時間、お金、決断、運の掛け合わせエネルギーを未来に向けて投資して、資産(見える・見えない両方)を手に入れましょう。そして、再投資していきましょう。

投資家的に生きるということは、お金に関してだけのことではありません。私は、とくに時間の価値を重視する考え方であると思いました。確かにお金の投資も、分散投資をして時間をかけて待つことが鉄則ですし、実は人生においても未来に期待してじっくり考えて待つことも大切なのかもと思いました。有限な時間を有効活用する先を見極めて、より豊かな人生を送る習慣を身に着けられればいいな!と思います。

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