「増田みはらし書店」をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
当サイトの記事数はおかげさまで1,000を超え、このように継続的な発信ができているのも、皆様の温かいご支援あってこそと、心より感謝申し上げます。
先日、ある経営者支援先の社長との対話の中で、「バックキャスティング」という経営手法についてのお話を伺う機会がありました。
理想の未来から逆算して現在の行動を決める、この思考法に触れたとき、ふと私自身が日々実践している「1日1冊の読書とアウトプット」との共通点に気づくことができました。
経営コンサルタントとして様々な企業の戦略立案に携わる中で培った視点と、限られた時間の中で効率的に知識を吸収するために編み出した読書習慣が、思いがけず交差した瞬間でした。(感謝!)
本記事では、読書というメタファーを通して、バックキャスティングという経営手法の本質と実践について考察していきたいと思います。
ささやかなアハ!体験ですが、何かみなさまのご参考にいいただける点があれば、幸いにございます。
目的意識ある読書との出会い
日々の読書活動を通じて、「目的意識ある読書」というアプローチに出会わせていただいたことは、私にとって大きな転機となりました。
これは単なる情報収集や娯楽としての読書とは異なり、多くの読者や著者の方々から学ばせていただいた貴重な視点です。
問題意識と著者と、読者の皆様の間の対話
様々な書籍との出会いの中で気づかせていただいたのは、「なぜこの本を読むのか」という問いかけの大切さです。
「マーケティング戦略の最新トレンドを把握したい」「組織改革のヒントを得たい」など、具体的な課題意識を持って本を手に取ることで、読書体験が一変することを経験させていただきました。
この問題意識が一種のフィルターとなり、著者が伝えようとする豊かな知見の中から、自分に必要な情報を見出す手がかりを与えてくれます。問題意識なく読む「受動的読書」と比べ、「能動的読書」では著者との対話が生まれることに気づかせていただいたのです。
なにより、目的読書は、自分自身のためでもありますが、サイトをご覧いただいている皆様のおかげであると思っております。
内と外の調整プロセス
素晴らしい著者の方々の知恵と、自分の限られた経験を照らし合わせる過程で気づかせていただいたのは、「内」(自分の認識や既存知識)と「外」(著者の意見や新たな情報と読者の皆様の課題意識)の絶え間ない調整の重要性です。
「この考え方は自分の実務経験とどう響き合うか」 「この理論からクライアントにどんな価値を提供できるか」 「この事例から学べる普遍的な要素は何か」
こうした問いかけを通じて、多くの著者から授かった学びを消化し、実践に活かせる知恵へと変換する機会をいただいています。
問題意識を持ち、内と外の調整を意識した読書を続けさせていただく中で、単に多くの本を読むこと以上の恩恵を受けることができました。情報の定着、思考の深化、そして何より学びを実践に結びつける力が少しずつ養われていくのを感じています。
1日1冊のペースで読書を継続できているのも、多くの著者や読者の皆様との「対話」があるからこそ。
読書が単なる趣味を超え、自己成長と価値創造のための大切なプロセスとなっていることに、日々感謝の気持ちでいっぱいです。
バックキャスティング経営の本質
支援先の社長から学ばせていただいたバックキャスティングとは、従来の予測型経営計画(フォアキャスティング)とは逆の発想です。
現状からの積み上げではなく、理想の未来から逆算して今何をすべきかを考えるこのアプローチは、複雑さを増す現代のビジネス環境により適合していると感じています。
バックキャスティング経営も、明確な問題意識から始まります。「このまま現状延長では理想の未来は実現できない」という認識です。
同時に、自社のリソース(人材、資金、技術など)を冷静に評価することで、理想と現実のギャップを理解するための土台を作ります。
制約をネガティブに捉えるのではなく、「この制約の中で最大限何ができるか」という創造性を発揮する視点に、深く共感させていただきました。
理想を描き、ギャップを認識する
バックキャスティングの核心は、達成したい理想の未来を具体的に描き、現状とのギャップを認識することです。
「3~5年後にどんな価値を提供している企業になりたいか」「社会にどんな変化をもたらしたいか」という本質的な問いから始まる未来像の設定は、単なる数値目標を超えた指針となります。
社長との対話から学ばせていただいたのは、このギャップ分析こそが具体的な行動計画の基礎になるということ。
現状延長では到達できない未来に向けて、何をどう変えていく必要があるかが明確になるのです。
そして、同時に、重要なのが、そのギャップを絶え間なくウォッチして、現場をディレクションするということです。ギャップがあるのは当然です。
あるべき姿とのギャップをどのように埋めていくのか、現場とそのあるべき姿を確認し、常に指示を出していくことがマネジメントの重要な役割となります。
読書と経営をつなぐ共通の糸
結末から逆算する読書と経営のあり方、双方の接合点を見出してみましょう。
日々の読書と支援先の経営者との対話を通じて気づかせていただいたのは、両者に通底する「結末から逆算する」という思考法です。
小説を読む際、伏線が結末に向かって回収される過程を楽しむように、目的読書では「この本から何を得たいか」という結末を先に設定し、重要なポイントを見つけていきます。
経営においても、理想の結末(ビジョン)を描き、そこから逆算してマイルストーンを設定していくバックキャスティングの本質は、まさに結末から読み解く読書と同じなのだと気づかせていただきました。
継続的な修正と内外のバランス
目的読書では、読み進めるうちに自分の認識が修正されていくように、バックキャスティング経営でも、実行過程で常に修正と調整が行われます。
環境変化や予期せぬ障害に直面したとき、理想の未来像は維持しつつも、そこに至る道筋を柔軟に変更していく姿勢に共感しています。
また、読書における自分の解釈と著者の意図のバランス、経営における企業の強みと市場環境のバランスという「内と外」の視点の重要性も、両者の興味深い共通点として学ばせていただきました。
支援先の社長との対話から学ばせていただいた最も貴重な気づきは、バックキャスティングが経営者の本質的な仕事であり、その思考法が私自身の読書実践にも活かせるということでした。
目標提示と修正の循環
経営者の重要な役割は、組織に明確な目標を提示し、進捗に応じて適切な修正指示を出すことだと教えていただきました。これは単なる数値目標ではなく、「我々はどこに向かうのか」という存在意義を含めたビジョンの提示です。
日々の読書においても、「この本から何を学ぶか」という目的設定と、読み進める中での「内と外の調整」という修正プロセスが、より深い理解と実践につながると実感しています。
経営者の視座への接近
私自身はまだまだ学びの途上ですが、この「バックキャスティング思考」と「目的読書」の融合により、少しでも経営者の皆様の視座に近づき、より価値あるサポートができるよう日々精進しています。
支援先の社長からいただいた視点を通して、読書という個人的な活動が、経営という組織的な活動と深く共鳴することに気づかせていただいたことに、心から感謝しています。
これからの活動に向けて
目的読書とバックキャスティング経営――
一見、異なるこの2つの営みが、「目的意識」と「継続的な調整」という共通の基盤の上に成り立っていることに気づかせていただいたことは、私にとって大きな収穫でした。
日々1日1冊の目的読書を継続させていただく中で培われた思考法が、経営コンサルタントとしての活動にも活かせることを実感しています。
著者から学ばせていただいた知識を体系化し、実践に結びつける習慣は、クライアント企業の未来を思い描く際の基礎となっているのです。
増田みはらし書店での1000を超える記事の執筆も、「知識の体系化と実務への応用」という目的と、何より読者の皆様からの温かいご支援があったからこそ続けられたものです。
この継続が、著者や経営者の方々との対話を通じた新たな気づきをもたらし、好循環を生み出していることに感謝の気持ちでいっぱいです。
最後に読者の皆様へ質問を投げかけさせていただきたいと思います。あなたのビジネス、あるいは人生において「理想の結末」は何でしょうか?そしてその結末から逆算したとき、今日あなたは何をすべきでしょうか?
バックキャスティングの思考と目的意識ある読書が、皆様のビジネスと人生をより豊かなものにする一助となれば幸いです。
読書法については、こちらの1冊「【読書とは、投資である!?】レバレッジ・リーディング|本田直之」やこちら「【読書とは、生き様である!?】人生を変える読書 人類三千年の叡智を力に変える|堀内勉」もとてもおすすめです。ぜひご覧ください。


バックキャスティングについては、こちらの1冊「重要視点は2つだけ!?『君は戦略を立てることができるか』音部大輔」もご覧ください。おすすめです。

