【N1越境から何かが始まる!?】ニューコンセプト大全|電通Bチーム

ニューコンセプト大全
  • 両利きの経営を会社で実行していく秘訣はあるでしょうか!?
  • 実は、社員一人ひとりに着目することがポイントです。
  • なぜなら、社外でも活躍する従業員のちからを活用することが近道だからです。
  • 本書は、そんな活動を具現化した電通Bチームによるアイデアの種をまとめた1冊です。
  • 本書を通じて、両利きの経営における「探索」のヒントを得ることができます。

両利きの経営については、こちらの1冊「両利きの経営―「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く |チャールズ・A・オライリー,マイケル・L・タッシュマン」をぜひご覧ください。おすすめです。

B面を集めてみると!?

電通Bチームは、B面、つまり社外での何らかの活動を持った人たちが、集まったチームです。広告領域だけではなく、ひとりひとりの社員が全く別の領域で培った知恵やスキルや人脈を掛け算して、新たな取組を生み出し続けている、そんな活動体です。

Bチームの方針は「Curiosity First」。好奇心第一。

はじめに この世界に変化を生みたいと思っている同志たちへ

2014年7月発足で、当時は9名からのスタートだったと言います。現在では、DJ、建築家、小説家、スキーヤー、平和活動家、AIエンジニア、プロダクトデザイナー、旅人、インスタグラマー、元銀行員、釣り人、教育者、e-sportsプレイヤー、ビールブロガー、漫画評論家、アートバイヤー、草の根フェス創設者などが、あつまり、得意ジャンルを常にウォッチし、価値の掛け算を実践しています。

独自の取り組みを行っている人が集まると、もうひとつのB面が出現します。

それが、「Plan B」や「Approach B」などと表現される、「今までとは違った方法」というアウトプットです。こうしたオルタナティブアプローチは、閉塞感のある世界を変えるかもしれない力を秘めているかもしれません。いかに、新しい方法で、よりよい社会をめざせるか!?それが一人ひとりの好奇心を大切にするチームが描くビジョンです。

コンセプトのきらめき!?

リサーチなしでなにか新しいことを始められる、それが電通Bチームの着想でした。

広告業界は、社業以外に、私的活動をしている人が多数いる歴史があります。

電通Bチームはどうやって生まれたのか?

一人ひとりがすでに持っている情報をネットワークすれば、リサーチなしで新しいものごとをスタートさせることができます。こうして生み出されるのが、「新しい価値観」へのシフトを手伝っているような、「別解」とも呼べそうなソリューションです。

常に新しいことは小さく、裏から、つまりBから始まるのです。

電通Bチームはどうやって生まれたのか?

本書の中では、電通Bチームから生まれた「50のニューコンセプト」が紹介されています。新しいアプローチを検討する際に多くの気づきをくれる視点だと思います。ぜひ、本書を実際にお手にとってご覧ください!

chapter. 1「個人的」が生むニューコンセプト 11

NEW CONCEPT ①新しい方法を作り出す奇策チーム Bチームを作ろう
NEW CONCEPT ②情報戦国時代をチャンスに変える下克上タグ
NEW CONCEPT ③人を惹きつける究極のモデル「編集」から「偏愛」へ
NEW CONCEPT ④「ひとりのために」が、みんなのために Prototype for One
NEW CONCEPT ⑤「つい」やってしまう行為 =業をキャリアや起業に活かす業活
NEW CONCEPT ⑥自分のバイアスを他力本願で突破する「マイ賢者」発想法
NEW CONCEPT ⑦万人受けする「インスタ映え」の先へ!ストーリージェニック
NEW CONCEPT ⑧クスリとは違う、意外な効果体験の処方箋
NEW CONCEPT ⑨自分で描く物語から、未来を切り開くショートショート発想法
NEW CONCEPT ⑩それぞれの個性を妥協しないプリンアラモードの法則
NEW CONCEPT ⑪映像は体験そのものに一人称映像

chapter. 2「壁」を越える&壊すニューコンセプト 14

NEW CONCEPT ⑫アイデアを生む魔法の言葉マジックワード思考法
NEW CONCEPT ⑬ありえない仮説を、あえて立ててみる荒唐無稽仮説法
NEW CONCEPT ⑭胸騒ぎのアイデアを生むヒケツプロセスの模様替え
NEW CONCEPT ⑮まず、遊びから入ってみる PLAY FIRST
NEW CONCEPT ⑯話題の波はこうしてできる! BUZZサーフィン理論
NEW CONCEPT ⑰クリエイティビティを豊かにする変な宿題
NEW CONCEPT ⑱建築家がハコより先につくった「楽しいこと」コン築
NEW CONCEPT ⑲データ ×クリエイティビティの新手法情報の五感化
NEW CONCEPT ⑳笑って許して共感できる!インクルーシブ・マーケティング
NEW CONCEPT ㉑スタートアップ中高年は、成功率が高い!?人生二毛作「伊能忠敬モデル」
NEW CONCEPT ㉒パンケーキ探しから、社会運動まで!ハッシュタグ進化論
NEW CONCEPT ㉓なりたいものに何でもなれる!? N人格
NEW CONCEPT ㉔1つの企業が1つの地域を盛り上げる一企業肩入れモデル
NEW CONCEPT ㉕書いて、散らして、意外な発見ストーリー・プロトタイピング

chapter. 3「逆」を行くニューコンセプト 13

NEW CONCEPT ㉖ 21世紀版コロンブスの卵大前提ひっくり返し
NEW CONCEPT ㉗あえてメニューは極端に並と特上のススメ
NEW CONCEPT ㉘見落としがちな「当然」に注目するあたりまえメソッド
NEW CONCEPT ㉙「寝ながら儲かる」アイデアの探し方ものぐさイノベーション
NEW CONCEPT ㉚ゼロの価値を再発見!無のチャンス
NEW CONCEPT ㉛「小」の価値に注目してみよう!スモールメリット
NEW CONCEPT ㉜目利き不要のトライファースト評価断捨離
NEW CONCEPT ㉝いったん白紙化するビジネス思考エポケーのすすめ
NEW CONCEPT ㉞フィンランドに学ぶ最高の休み方欲求反転法
NEW CONCEPT ㉟こだわりポイントからいったん離れる重くつくって、軽く売る
NEW CONCEPT ㊱未来を開拓する「とりあえずやってみる」精神すきまオーシャン
NEW CONCEPT ㊲新たなファンをどーんと増やす脱ガチ思考
NEW CONCEPT ㊳浴び続ければ発症する花粉症型学習モデル

chapter. 4「既存」を最高に生かすニューコンセプト 12

NEW CONCEPT ㊴ベストパートナーは過去 4次元オープンイノベーション
NEW CONCEPT ㊵アナログコンテンツは現代人の脳にいい!?アナろぐ
NEW CONCEPT ㊶名前を変えて旬を創るツイスト改名
NEW CONCEPT ㊷日本のお家芸をかけ算してみる Kaizen the Mottainai
NEW CONCEPT ㊸絵文字の世界的ブームに秘密はある類人猿コミュニケーション
NEW CONCEPT ㊹偶然が生む、予想外のレガシーセレンディピティーレガシー
NEW CONCEPT ㊺オンラインからこぼれたモノが価値を生むアーカイブ漏れ
NEW CONCEPT ㊻デザインは引き算じゃないはだかを見せるデザイン
NEW CONCEPT ㊼日本食材の「ひと手間」は世界的アートだ!プロセス価値組
NEW CONCEPT ㊽ダジャレで新しいアイデアを発想するダジャレノベーション
NEW CONCEPT ㊾なんでも数値化する単位マーケティング
NEW CONCEPT ㊿日本古来の「見立て」が新しいアイデアを生む見立てノベーション

ニューコンセプトを見ていると、多くが、逆説的なアプローチをしていることに気が付きます。もしかしたら、常識へのアンチテーゼや、現状の見方の角度の新しさ、反対からの視点などなどに、「新しさ」のヒントがあるのかもしれません。そんな逆説的なアプローチについては、こちらの1冊「【逆説のポイントとは!?】逆説思考~自分の「頭」をどう疑うか~|森下伸也」もぜひご覧ください!

N1の思想とは!?

上記50のコンセプトの中で、気になった切り口が、「Prototype for One」と呼ばれるものです。これは、家族、親戚、恋人、友人、ペットお客さんなど、困っている人を助けるためにつくってみたら、実はみんな欲しがっているものだった。というようなアプローチです。

たとえば、世界中で知られる公文式は、もともと高校の数学講師だったお父さんが、息子のために算数教材を作ったことから始まりました。ルーズリーフに書かれた手作りの計算問題を、毎日30分解いていた息子の学力はみるみるうちに上昇し、小学校6年生には、微分積分までできるようになっていたというから驚きです。

あるいは、カツカレーだって、たった一人のお客様のために開発されたものです。銀座の老舗洋食店「グリルスイス」の常連だった読売巨人軍の千葉繁さん。彼はきまってカレーライスと一緒にお店の名物とんかつを注文しては、別々に食べていました。そんなある日、千葉さんは、別々に食べているものを一緒に食べ始めた、それのほうが時間がかからないから。それを見た店主が正式なメニューとして取り入れることを決意したというのが、カツカレー誕生の秘話です。

2007年発売以来、子どもの間で大ヒットしている「ストライダー」という乗り物も、アメリカのガレージで小さく産声を上げた製品の一つです。片田舎に住む父親が、自転車に乗るにはまだまだ早かった2歳の息子のために、市販の子供用の自転車のペダルとブレーキをなくし、子どもが足で地面をケリながら前へ進めるようにしたのです。

N1のニーズや不に解像度高く注目していくことが、現状打破のヒントが隠されているのかもしれません。

N1に注目するべき時代なのかもしれません。個人の力を取り入れたり、強烈なプロトタイピングをしていったり、そんな時に一人ひとりへの解像度高い注目が有効です。こちらの1冊「【N1から始めよう!?】たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング|西口一希」もぜひご覧ください。

なにより、電通Bチームの思想が、N1を大切にします。

世の中には、特に広告会社関連には、たくさんのラボがあり、いろいろなコンセプトや発想法が発表されています。また、それらをまとめた本は、世の中にもたくさんあります。しかし、われわれが提唱しているものは、それらと決定的に違う点が1つあります。

それは、「パーソナルなこと」を重視していること。

はじめに この世界に変化を生みたいと思っている同志たちへ

自分がいいと思うから、自分の興味をそそられたから、提唱する。そこに、人が賛同して集まる・・そんな一人ひとりが起点となる時代を私たちは生きているのかもしれません。

まとめ

  • B面を集めてみると!?――社会を変える力が生まれます。
  • コンセプトのきらめき!?――社会を変えるニューコンセプトを見出しましょう。
  • N1の思想とは!?――一人ひとりの解像度高い視点が社会を変えます。
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