気を上手に使うと、人生がよりよく彩られていく!?『本物の気づかい』井上裕之

『本物の気づかい』井上裕之の書影と手描きアイキャッチ
  • 普段、どんなときに「気づかい」を意識していますか?
  • 実は、多くの人が気づかいについて誤解していることがあります。完璧で隙のない行動を取ることが気づかいだと思いがちですが、本当はそうじゃないんです。
  • なぜなら、本物の気づかいとは「手を抜いちゃったな」と気づいた瞬間に行動することだからです。最初から完璧を目指すのではなく、人間らしい温かみのある関係性を築いていくことなんですね。
  • 本書は、歯科医師でありながら経営コンサルタント、作家として活躍する井上裕之さんが、医療現場で培った人との関わりの中から生まれた実践的な知恵を教えてくれます。表面的なテクニックではなく、真に相手のことを思う気持ちから生まれる自然な行動について語られています。
  • 本書を通じて、気づかいを身構えるものではなく、日常の中で自然に「ありがとう」を積み重ねていく生活の素晴らしさを学ぶことができます。そして、それが結果的に自分自身の人生をより豊かで彩り豊かにしてくれることも。
井上裕之
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井上裕之さんは、歯科医師でありながら経営コンサルタント、作家として多方面で活躍されている方です。歯科医院を経営する傍ら、これまでに100冊を超える書籍を執筆し、特に人間関係やコミュニケーション、自己啓発の分野で多くの読者に影響を与えてきました。

医療現場で患者さんと向き合う中で培われた、人の心に寄り添う姿勢と洞察力が、井上さんの著作の大きな特徴となっています。単なる理論ではなく、実際の人との関わりの中から生まれた実践的な知恵を、分かりやすい言葉で伝えることに長けています。

『本物の気づかい』も、そんな井上さんの豊富な経験と深い人間理解に基づいて書かれた一冊です。表面的なテクニックではなく、真に相手のことを思う気持ちから生まれる自然な行動について、具体的で温かみのある視点で語られています。

気づかいの本質:「手抜き」ではなく「手を抜いた後の行動」の大切さ

多くの人が気づかいについて誤解していることがあります。完璧で隙のない行動を取ることが気づかいだと思いがちなんですが、実はそうじゃないんです。

私は、「気づかい」の反対は「手抜き」だとも考えています。だから、「手を抜いた」と後から思えるようなことがあるならば、すべて行動に移します。

この言葉を読んだとき、目から鱗が落ちる思いがしました。気づかいって、最初から完璧を目指すものじゃないんですね。むしろ、「あ、ちょっと手を抜いちゃったな」と気づいたその瞬間に、どう行動するかが大切なんです。

例えば、メールの返信が遅くなってしまったとき。「もう遅いから明日でいいや」と思うか、「遅くなってすみません」と一言添えて今すぐ返すか。その小さな違いが、関係性に大きな影響を与えるんじゃないでしょうか。

気づかいは完璧主義ではない

私たちはどうしても、気づかいを「完璧でなければならないもの」として捉えがちです。でも井上さんが教えてくれるのは、もっと人間らしい、温かみのある気づかいのあり方なんです。

自分がうれしいと感じることを相手に対する「愛、思いやり、感謝の気持ちを行動にあらわすこと」を考える

この視点が本当に大切だと思います。相手が何を喜ぶかを考える前に、まず自分がどんなことで嬉しくなるかを知ることから始まるんですね。

自分が忘れ物をしたときに誰かが教えてくれたら嬉しいし、疲れているときに「お疲れ様」と声をかけてもらえたら心が軽くなる。そういう自分の経験こそが、本当の気づかいの源泉になるんだと感じました。

「気づいて」から「行動する」までのスピード

気づかいで最も重要なのは、実はスピードなのかもしれません。相手のことを思いやる気持ちが芽生えたとき、それを行動に移すまでの時間です。

「あとでやろう」「今度でいいか」と思っているうちに、その気持ちは薄れていってしまいます。

井上さんが言うように、「手を抜いた」と思った瞬間に行動することの大切さを、日々の生活の中で実感することがあります。

日常に溶け込む気づかい:身構えずに実践できる具体的なアプローチ

気づかいと聞くと、どうしても身構えてしまうことがありませんか?「相手に嫌われないように」「失礼のないように」と考えすぎて、結果的に不自然になってしまうことも。

でも本当の気づかいは、もっと自然で、日常に溶け込むものなんです。

相手に対する愛情と感謝を行動で示す

気づかい=相手に対する愛情、思いやり、感謝の気持ちを行動にあらわすこと

この定義がシンプルでありながら、とても深いと思うんです。愛情、思いやり、感謝。この3つの気持ちが自然に湧いてくれば、行動も自然についてくるんですね。

例えば、家族に対して。朝起きたときに「おはよう」と声をかける。これも立派な気づかいです。相手の存在を認識し、一日の始まりを共有する。特別なことじゃないけれど、とても大切なことです。

職場でも同じです。エレベーターで一緒になった同僚に「お疲れ様です」と声をかける。コピー機の紙が切れているのに気づいたら補充する。どれも小さなことですが、その積み重ねが良好な関係性を築いていくんだと思います。

「周囲を観察し、人は何にようこび感じるか」を学ぶ

周囲を観察して「うれしいと感じてもらえること」を考える。周囲を観察し「人は何にようこび感じるか」を学ぶ

この視点がとても実用的だと感じました。気づかいって、想像力だけでは限界があるんですよね。
実際に相手を観察し、その人が何に喜ぶかを学んでいく必要があります。

ある人は誕生日を覚えていてもらえることを喜び、別の人は静かに見守ってもらえることを好む。一人一人違うからこそ、観察することが重要になってくるんです。

現代に必要な気づかいとは

現代社会では、人との距離感が難しくなっています。SNSでつながっているけれど、実は相手のことをよく知らない。そんな状況の中で、どんな気づかいが求められているのでしょうか。

私は、「気づかい」の反対は「手抜き」だとも考えています

この言葉から学べるのは、現代の気づかいに必要なのは「丁寧さ」かもしれません。忙しい毎日の中で、ついつい手を抜きがちになることを、少しでも丁寧にしていく。それだけで、相手との関係性は確実に良くなっていくはずです。

メッセージを送るときも、相手の名前を入れる。お礼を言うときも、具体的に何に対してなのかを伝える。そういう小さな丁寧さが、現代には特に大切なのかもしれません。

「させていただいている」という視点の転換

井上さんが教えてくれる最も重要な視点の転換があります。

今、仕事ができているのは、仕事を与えてくれる人がいて、また自分を知り、「自分に能力がある」と認めてもらっているからです。

常に相手に仕事をさせてもらっている、という気持ちをもち続けなければいけません。これは、仕事をしていく上で欠かせない心構えです。

この「させていただいている」という発想は、本当に目から鱗でした。私たちはつい、自分が頑張っているから仕事ができるんだと思いがちです。でも実際は、周りの人たちが支えてくれているからこそ、今の自分があるんですよね。

相手の立場に立って物事を考える

「それはいいですね」と言った上で、「こういう部面もありますね」と改められると良いのではないでしょうか」と自分の意見を述べる。相手の立場を考え、いったん相手の意見を受け入れて、自分の考えを言うのです。自分の気持ちだけでなく、これが、仕事で意見を述べる上での相手への気づかいです。

仕事の場面でも、この視点の転換が本当に大切だと感じます。自分の意見を通したいとき、つい相手を論破しようとしてしまうことがあります。

でも、まず相手の立場を理解し、その上で自分の意見を伝える。そんな姿勢が、本当の気づかいなんですね。

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「ありがとう」を集める生活:関係性を丁寧に育てていく日々の実践

最も印象に残ったのが、井上さんの「ありがとう」に対する考え方でした。

「ありがとう」は気ばかりに活らた最大のコミュニケーションツールであると私は思っています。ただ数だけ、お互いの関係が良好になります。

この視点に出会ったとき、気づかいに対する見方が大きく変わりました。

「ありがとう」をたくさん集めていく日常

気づかいって、相手から「ありがとう」をもらうことを目的にするものじゃないと思っていました。でも井上さんの言葉を読んで、別の見方ができるようになったんです。

「ありがとう」をたくさん集めていく日常って、本当に素敵だと思うんですよね。
それは、自分が誰かの役に立てている証拠でもあるし、相手との関係が良好である証でもあります。

朝、家族に「お弁当ありがとう」と言ってもらえる。職場で「助かりました、ありがとうございます」と声をかけてもらえる。友人から「連絡してくれてありがとう」というメッセージが届く。

そんな「ありがとう」に囲まれた生活って、とても豊かだと思いませんか?

関係性を丁寧に作り出していく発想

ただ数だけ、お互いの関係が良好になります

この「ただ数だけ」という表現が印象的でした。複雑な理論やテクニックではなく、シンプルに「ありがとう」の数を増やしていく。それだけで関係性が良くなるという発想です。

考えてみれば、人間関係で悩むときって、「ありがとう」のやり取りが少ないときかもしれません。お互いに感謝を伝え合っている関係で、大きなトラブルが起きることは少ないですよね。

日々の実践:小さな気づかいの積み重ね

では実際に、どうやって「ありがとう」を増やしていけばいいのでしょうか?

まずは、自分から「ありがとう」を伝える機会を増やすことから始められそうです。コンビニの店員さんに、電車で席を譲ってくれた人に、いつもより丁寧に「ありがとうございます」と言ってみる。

そして、相手から「ありがとう」と言ってもらえるような小さな行動を心がける。エレベーターのボタンを押してあげる、落とし物を拾ってあげる、困っている人に声をかけてみる。

リーダーシップにおける気づかいの重要性

現代のリーダーシップを考えるとき、この気づかいの視点は特に重要になってくると思います。多様な価値観を持つメンバーと一緒に仕事をしていく中で、一方的に指示を出すのではなく、相手をリスペクトしながら物事を進めていく必要があります。

「させていただいている」という発想は、リーダーとして不可欠なスタンスかもしれません。メンバーに仕事をしてもらっているという感謝の気持ちがあってこそ、チーム全体が良い方向に向かっていくんじゃないでしょうか。

「黙って聞く」か「大丈夫と伝える」かの2択

人は、多くの場合、誰かに相談するとき、意見を求めているのではありません。自分の気持ちや意見を、まずは「受け止めてもらいたい」と思い、次に「肯定してもらいたい」と思うのです。

この部分を読んで、普段の人間関係を振り返ってみました。誰かが悩みを相談してきたとき、つい解決策を提案しようとしてしまうことがあります。でも実は、相手が求めているのはアドバイスじゃなくて、まずは話を聞いてもらうことなんですね。

「黙って聞く」か「大丈夫と伝える」か。この2つの選択肢を意識するだけで、相手との関係性は大きく変わってくるはずです。

部下からの相談も、友人との会話も、家族との時間も。まずは相手の気持ちを受け止める。その上で、必要があれば自分の意見を伝える。そんな順序を大切にしていきたいと思いました。

「偉い人」に対する気づかいの本質

井上さんが教えてくれる、とても大切な視点があります。

成果につながるモチベーションの維持、経営者への気づかいとして欠かせないのは、会社のミッションに自分理解し、「会社のミッションの実現が自分の仕事をしている」と意識することです。

チームメンバーだけではなく、上司や経営者といった「偉い人」に対しても、同じような気づかいが必要なんですよね。でも、その気づかいは媚びることでも、機嫌を取ることでもありません。

会社の中で必ず成果をあげている一匹オオカミ的な人もいます。もちろん、結果を出す人は大切ですが、仲間といてくれる人のほうが、よろこばれるし、それによう起用で、あまり仕事ができない。けれど、まじめにコツコツ仕事をやってくれる人は、信頼されます。

組織のミッションを理解することの大切さ

「偉い人」への気づかいで最も重要なのは、その人個人に対してではなく、組織全体のミッションを理解し、それに貢献しようとする姿勢なのかもしれません。

上司が何を大切にしているのか、会社がどこに向かおうとしているのか。
そういうことを理解した上で、自分なりの貢献の仕方を考える。それが本当の意味での「偉い人」への気づかいなんじゃないでしょうか。

福利厚生の充実した会社を選んで、個人の生活も仕事も楽しみながら、生きていこうと考えるのもいいと思います。しかし、福利厚生よりも、「会社のミッションに共感できる」「そのために何ができるか」を考えて仕事をする。

心のある対応ができる人が重宝される

興味深いのは、必ずしも能力が高い人だけが評価されるわけではないということです。

会社は結果だけで考えるものではありません。その仕事に対する熱意が分かって、心のある対応のできる人が重宝されます。心のある人は会議に対してもじめある対応ができる。結果として、会社に貢献できるのです。

この言葉から学べるのは、技術的なスキルだけでなく、「心のある対応」ができることの価値です。上司や経営者も人間ですから、一緒に働く人に求めているのは、単なる成果だけではなく、共に組織を良くしていこうという気持ちなのかもしれません。

つまり、「偉い人」への気づかいも、結局は相手を一人の人間として尊重し、組織全体のことを考えながら行動することに行き着くんですね。立場は違っても、根本的な部分は変わらないということを教えてもらった気がします。

気づかいが人生を彩る

井上さんの言葉の中で、最も心に響いたのがこの部分でした。

自分の人生を振り返ったときに、今の仕事があり、他の人がなかなかできない経験を上げることができるようになってきたのは、多くの、そして素晴らしい人たちに出会えてきたからだと思います。そして、チャンスをもらえたのは、気づかいをしてきたからです。「私の人生を変えてきたのは、相手を思いやる気づかいだけ」こういっても過言ではありません。

この言葉を読んで、気づかいの本当の価値が見えてきました。気づかいって、相手のためだけにするものじゃないんですね。結果的に、自分の人生をより豊かに、より彩り豊かにしてくれるものなんです。

後悔しない人生のために積極的にOPENになる

気づかいに能力や才能は関係ありません。ただ、あなたにある「人に対する愛情、感謝、思いやり」をもっと表に出してみてください。そうすれば、誰でも自然と「気づかい上手」になれます。

この部分を読んで、自分自身を振り返ってみました。私たちはつい、相手に嫌われることを恐れて、自分の気持ちを表に出すことを躊躇してしまいます。でも、それって本当にもったいないことなのかもしれません。

後悔しない人生を送るためには、もっと積極的にOPENになってみること。自分の中にある愛情や感謝の気持ちを、素直に表現してみること。そこから新しい出会いやチャンスが生まれてくるんだと思います。

気の置きどころが人生を変える

気づかいをすることで人生が変わるという井上さんの体験談は、とても説得力があります。でも、それは偶然ではなく、「気の置きどころ」を意識的に選択した結果なんですよね。

自分のことばかり考えるのか、相手のことも考えるのか。目先の損得にとらわれるのか、長期的な関係性を大切にするのか。そういう日々の小さな選択の積み重ねが、最終的に人生を大きく左右していくんだと感じました。

特別なことじゃない、当たり前のことを大切にする

気づかいって、本当は特別なことじゃないんですね。毎日の当たり前のことを、少しだけ丁寧にしていく。相手のことを少しだけ多く考えてみる。それだけのことなんです。

でも、その「少しだけ」の積み重ねが、人との関係を豊かにしてくれる。井上さんの言葉を通じて、そんな当たり前の大切さを改めて感じることができました。

『本物の気づかい』を読んで気づいたのは、気づかいって特別なスキルではないということです。誰にでもできること。でも、それを続けるかどうかで、人生の質が大きく変わってくる。

「ありがとう」をたくさん集める生活。相手の立場に立って考える習慣。「させていただいている」という感謝の気持ち。そして、自分の愛情や思いやりを素直に表現する勇気。

これらすべてが、結果的に自分自身の人生をより豊かで、より充実したものにしてくれるんです。気づかいのある人生を選ぶことは、相手のためであると同時に、自分のためでもあるんですね。

井上さんが教えてくれたこの視点を大切にして、これからも日々の小さな気づかいを積み重ねていきたいと思います。それが、後悔のない、彩り豊かな人生につながっていくはずだから。

気づかいを身構えるものではなく、日常の中で自然に行えるもの。そして「ありがとう」という言葉を通じて、お互いの関係を丁寧に育てていくもの。

そんな気づかいのある生活を送れたら、毎日がもっと温かく、豊かになっていくんじゃないでしょうか。

気遣いに関して、デザイナー・秋田道夫さんのこちらの1冊「人生は、“心”を学ぶためにある!?『決めつけてはいけません、他人を。何より自分を。』秋田道夫」もぜひご覧ください。おすすめです!!

まとめ

  • 気づかいの本質:「手抜き」ではなく「手を抜いた後の行動」の大切さ――気づかいで、最も重要なのは、実はスピードなのかも。
  • 日常に溶け込む気づかい:身構えずに実践できる具体的なアプローチ――まず相手の立場を理解し、その上で自分の思考や発言、行動を調整していってみると、とっても良い世界感の中に生きられる気がします。
  • 「ありがとう」を集める生活:関係性を丁寧に育てていく日々の実践――気づかいのある生活を送れたら、毎日がもっと温かく、豊かになっていくと思うのです。
井上裕之
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