【つながりの中で、いかに生きるか?】超訳 自省録|マルクス・アウレリウス

超訳 自省録
  • 人生を考える時、『自省録』を見つめて行くのが良いかも知れません。
  • 実は、2000前のマルクス・アウレリウスさんによって執筆された『自省録』は、日本人にも馴染み深い論点が数多く提供されています。
  • なぜなら、絶えず変化していること、いま・ここに集中するというコンセプトが紹介されているのです。
  • 本書は、自省録を俯瞰し、日常生活にフィードバックする視点を獲得する1冊です。
  • 本書を通じて、生き方・生き様について俯瞰する視点を獲得することができるでしょう。
マルクス・アウレリウス
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“いま・ここ”こそが重要?

『自省録』(Meditations)は、古代ローマ皇帝マルクス・アウレリウスが記した哲学的随想集です。彼は帝国の統治者でありながら、ストア派哲学に深く傾倒し、自身の内面を見つめ、日々の思索を記録しました。

本書は元々公開を意図せず、自身の精神修養のために書かれた私的な記録です。そこには、人生の無常、運命への態度、徳の実践、他者との関係など、普遍的なテーマについての深い洞察が綴られています。

自省録でもいま・ここに集中することの重要性は、とても重視されます。

つねに、人生最後の仕事であるかのように取り組むことの重要性について触れます。

いつどの瞬間においても、いま目の前にある仕事には、正確で偽りのない真剣な態度で取り組むこと。優しく、しかも自発的に、正義をもって取り組むこと。ほかのことには気を紛らわさず、人生最後の仕事であるかのように取り組むこと。

目的を持ち、感情的にならず、論理性を貫き、偽善的にも、自己中心的にも陥ることなく、怒りっぽくならないように自らを自省して取り組むことを行っていきます。

いまここの取り掛かり方、それを変えていくには、人生には限りがあるのであるという事実に対して、素直に向き合ってみることです。人生はたった80年です。人類の積み重ねてきた歴史や、宇宙の壮大な歴史に比べると、ほんの一瞬です。

しかし、ほんの一瞬であったとしても、それは、かけがえのない時間であるはずです。せっかく与えられた命を全うして、短くも、長い、あるいは、長くも、短い人生をどう考えていくかを、自分の中に指針を持っていることが重要です。

いまという時間軸以外は、幻想かも知れません。すでに過ぎ去った過去のものか、あるいは、いまだ不確かな未来のものに取り憑かれるのではなく、唯一確かな「今」を見つめて、この瞬間に何をするのかを検討し続けることがキーです。

変化を受け入れよ?

変化し続けるということを受け入れ続けることも、いまをよりよく生きていくために重要な要素です。宇宙、自然、すべてはずっと変化しています。

ものごとは変化する時に、価値を発することもあります。

例えば、燃料の薪を燃やして、熱を出す、食べ物を食べて、栄養を取り出す、など、どんなものごとでも変化しなければ役に立つことはないのです。

では、君自身にとっても変化が必要なことが見て取れないのか?
宇宙の自然にとっても変化が必要であるのに。

変化を受け入れることとは、時に難しいことでもあります。

なぜなら、人は、より確かなもの、つまり過去の経験でうまくいったやり方や状態を特に好むのです。

そうした気持ちが備わっていることに自覚的になりながら、自分をコントロールして、変化を上手に取り入れていくことがとても大切なアクションになります。

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すべては繋がっている?

『自省録』(Meditations)においても、仏教の世界観の輪廻や縁起と同じように、すべてが繋がっているというコンセプトが提示されます。

宇宙はすべてが繋がっていて、お互いに関連し合っているのです。

このことを人生の瞬間瞬間で考え続けていくことは、とても大切なことです。

ある意味では、すべてのものが編み合わされており、お互いに友好関係にあるという関係性は、見えないものですが、確実に存在します。

すべての実態が一体化しているため、次から次へと順番にものごとが生じる法則性を感じてみましょう。

宇宙には、膨張と収縮というあい反する共振現象もある。すべての実態が一体化しているため、つぎからつぎへと順番にものごとが生じるのである。

このつながっている状態を是であるとした場合、私たちに起こり得るあらゆる事象を受け入れるという態度を持ちやすくなります。

どんなできごとも起こるべくして起こり、そして、次から次へと連鎖していきます。

だから、いちいちそのものごと(事象)に対して、感情をあらわにしているのではなく、淡々と受け入れながら、自らの解釈を研ぎ澄ませていくことが、私たちには求められるのです。

運命は自発的に受け入れよ。

世の中に生じることに不思議はないのです。春になれば、バラの花がさき、そして夏や秋になると果実が実るようになります。わたしたちに起こり得る事象もそうした、必然でしかないのです。

マルクス・アウレリウスの思想についてさらに学んでいくためには、「ストア哲学」や「ストア派」の教えを紐解いていくと良いと思います。こちらの1冊「【世界の定義は、自分にある!?】エンキリディオン(ストア派哲学の手引書)|エピクテトス,湊凛太朗」もぜひご覧ください。

まとめ

  • “いま・ここ”こそが重要?――大切なのは、いま・ここにフォーカスし、思想を深めましょう。
  • 変化を受け入れよ?――変化は自然の摂理であり、そして、価値発現の原点です。
  • すべては繋がっている?――連鎖の中を私たちは生きていて、事象は必然です。
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