- どうしたら限りある時間を有効に使っていくことができるでしょうか。
- 実は、5分という単位がキーかも。
- なぜなら、5分は、行動のキュー(Que)になるからです。
- 本書は、5分をきっかけに時間を積み重ねる発想の1冊です。
- 本書を通じて、より時間を大切に使うマインドセットを養うことができるでしょう。
5分はよき呼び水?
人は、変化を嫌う生き物です。
だから、ほとんどの人が昨日とだいたい同じ、今日を過ごしているのだと思います。もちろん毎日劇的に変化していたら、心身が持たないかも知れません。でも、同じような毎日が続いていった先には、残念ながら学びやポジティブな変化を受け入れ成長していく世界観を作っていくことはできません。
大切なのは、いきなりすべてを変えるのではなく、少しずつでいいから、変化を受け入れていくことです。
そんな時に1日の中の短い時間、本書の場合には、「5分」という時間単位がキーになります。
重要なのは困難な事に立ち向かうのではなく、脳に負担をかけずに、5分から日常を変えていくことなのです。
大きな変化だと、自分自身が認識してしまうと、なかなか行動を開始することができません。開始できないので、継続もできません。
大切なのは、最初の一歩は「スモールアクション」で!ということです。脳がめんどうくさいな!と思わないレベルの小さなアクションを積み重ねていくことで、その後の大きな変化を導く呼び水として機能させることができるし、知らず知らずによい習慣を身に着けているきっかけとして活用することができます。
大切なのは、もっともっと活動のハードルを下げてみることです。
例えば、質問1つとってももっとカジュアルにシンプルに、疑問に思ったことを投げかけてみればいいのです。セミナーや研修などで、なかなか質問が思い浮かばない!という方も少なくないかと思います。
でもこの世には、「愚かな質問」はただ1つとして存在しません。その質問自体が、他者にとって貴重なものになりますし、なにより「質問ができた」ということは、自分自身の変化の1歩であるとも捉えてもよいはずです。
気持ちを頼るな?
「やる気」や「情熱」に過度に頼らないことも大切です。
なぜならこれらの熱は、熱しやすくそして冷めやすいものだからです。
そもそも人はモチベーションや志を高く持っていなくても、生きていくことができます。そのようにできていないと、みんな苦労してしまいます。脳は、今の状態を維持することがベストであると繰り返し訴えてきます。それに対して、どのように自分をコントロールしていくか、そこで具体的な「行動」を考えてみる必要があります。
行動をしてみることで、意志が芽生え、脳が活性化することで、自分自身が「やる気」や「情熱」がみなぎってきた!と捉えることができるようになります。そのことが、さらなる行動を誘発します。
なにもないところから「やる気」や「情熱」は起きません。まず、行動をしてみること。そのためには5分という身近な時間をいかに活用できるか?という視点で、時間を有効的に活用してみることがキーになります。
継続させるための手段として強制的な仕組みを導入することを勧めています。
例えば、あなたが朝イチのジョギングを習慣化したい!と思っていたとしましょう。そのためには、いろいろなハードルがあります。朝起きて、支度をして、走り出す。これだけとっても、それまで習慣化していない人にとってはとてつもなく難しいことです。もしかしたら前日に飲みすぎているかも知れません。外は雨が降っているかも知れません。そうした、日常で変わるハードルをいかに乗り越えていけるかが大切なのです。
ポイントは、準備にあります。前日の5分を使って、明日のジョギングシューズと飲み物である水のペットボトルを準備してみることにしてみましょう。
すると、あなたの意識は寝る前、朝イチのジョギングが刷り込まれます。
このように、自分自身で5分を活用して小さな行動を行っておくことで、意識を変えることが可能になります。
何かを続けるために、やる気や情熱はほとんど必要ありません。大切なのは仕組みを強制的に設定してしまうことです。
私は、企画についても同じ感覚で取り組んでいます。企画というのは、寝かせれば寝かせるほど良い!という話を聞いたことがあるかも知れませんが、その時間の魔法を引き出すためには、ジョギングと同じように準備が大切なのです。
コツは、少しだけ考えて手を動かしてしまうこと。いま思っていることを、メモにして箇条書きで書いてみるのです。
すると、頭はその企画のストーリーやもやもやしていることを考えるモードになってくれます。ことあるごとに、その企画を少しずつ思い出して、アハ体験を生み出してくれるきっかけを作ってくれます。
自分を拡張するというベクトルを?
大切なことは、5分を活用してスモールアクションを少しずつ積み重ねていくことです。
普通の人生を歩める人が、一番成功する
大切なことは普通の基準を5分をつかって向上させ続けることです。なにも新しい取り組みがいきなり必要なのではありません。徐々に自分自身を5分で拡張していくことがキーです。
この考え方については、こちらの1冊「【安心こそが、人の原動力?】コンフォート・ゾーン|クリステン・バトラー,長澤あかね」もぜひご覧ください。

いきなり危険なゾーンに飛び出そうとすると脳がブレーキを踏んでしまいます。キーは、自分のコンフォートゾーンを拡張するという発想です。
その時に、5分という時間単位の積み重ねが、コンフォートゾーンにありながら、自分を変えるきっかけを提供してくれるはずです。
習慣化については、こちらの1冊「【謙虚なるインプットを・・!?】インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。|菅付雅信」もぜひご覧ください。刺激的です。

まとめ
- 5分はよき呼び水?――小さな取り組みを積み重ねるためのきっかけを提供してくれます。
- 気持ちを頼るな?――5分の小さなアクションを頼ろう。
- 自分を拡張するというベクトルを?――コンフォートゾーンを起点に5分で自らを拡張しましょう。