- AIとどのように仕事でお付き合いをしていくのが理想でしょうか!?
- 実は、小説を書くことについて考えてみると、AIの特徴と人の特徴を俯瞰できるかも。
- なぜなら、小説を書くとは、言葉を介した創造のための作業だからです。
- 本書は、AIと小説を書くことを切り口に、AIとの協働を考える1冊です。
- 本書を通じて、AIとの対話の有用性について知ります。
はじめからいきなり聞かない?
本書のアプローチは非常に面白い点があります。それは、AIに最初にどのような質問を投げかけてほしいのか?という質問を投げかけるところです。
うまく使うためには、ChatGPTに質問を作らせて、ChatGPT自身に答えさせる、という方法がかなり効率的だという印象があります。
たとえば、本書の場合は小説の企画なのですが、そのためには、どのような要素を検討する必要があるのかをあらかじめ、AIに考えてもらい、その要素にそって、AIに回答を作っていってもらうというプロセスです。
AIは物語や創作を地頭的に書いてくれるロボットなのではなくて、それをするには、「あなたは何をすればいいのか?」を教えてくれるツールなのだと思います。
大切なのは、その過程において、自分自身が何を作りたかったのかをはっきりさせていくことです。創作とは、人間の内発的な発露です。何を示したいのかをはっきりとさせてながら、AIに向き合っていくことで、そのプロセスに多くのヒントを得ながら、作業を円滑に進める力を養っていくことができるでしょう。
今回の場合は、小説ですが、大切なのは、「どのような結末を書きたいのか?」という問いです。ストーリーは必ず完結します。ゴールがわかっていれば、途中の紆余曲折も描きやすくなります。そして、ゴールが定まっていれば、途中の行間は、なんとか読み手の想像力で補ってくれるということも期待することができます。
大切なのは、ストーリーに託す骨子です。
物語の構造とは?
結末を作るために最低限必要な要素は以下に上げるものです。
1)主人公は「問題」を解決するのか?あるいは、しないのか?
2)主人公は「敵」を打倒とするのか?しないのか?
3)主人公は「目的」を達成するのか?しないのか?
これらの変数によって2×2×2=8通りの結末を描き出すことが可能となります。
「問題」「敵」「目的」という3つの要素は、ストーリーの骨子になります。AIと対話をしていく軸であると言ってもよいでしょう。
中でも重要なのが「問題」です。問題さえ起きてしまえば、主人公はその問題に“自動的に”解決を求めるようになり、それを阻害する敵と、自ずと目的も見えてくるようになるためです。
もっというと、作者はまずはじめに「始まりの災厄」をつくることで、ストーリーの世界に欠如を生み出し、被害者を誕生させ、ストーリーを力強く展開していく起点を持つことが可能となります。
主人公は、おおよそ目的としては、「奪還」「復讐」「獲得」のいずれか、あるいは複数を持つことになります。主人公の個人的な願望が強く描き出されることが理想です。
それは主人公の個人的な願望であり、嗜好を満足させることです。
ここには、理論ではなく純粋に感情の爆発があるというイメージでしょう。
ストーリーの起点は、次のようなプロットになります。
- 「始まりの災厄」の登場
- 欠如の発生
- 被害者の発生
- 「問題」の発生
- 主人公に問題解決の義務が発生
- 3つの動機(「奪還」「復讐」「獲得」)による主人公の行動理由の強化
- 主人公が問題に巻き込まれる
- 主人公の「目的」が確定
これらのプロットを事前に念頭に入れながら、AIと向き合っていくことがキーになります。
自分を知ること?
大切なのは、自分のやりたいことをAIと対話しながら言語化していくということです。
AIと協働するうえで大切なのは、まず「自分がして欲しいことを知る」ことです。
私たちがChatGPTに何かを問いかけ、誠実な対応をしてもらいたいのであれば、自分が何を問い、何を目指していきたいのかを事前に明らかにするか、もしくはAIと対話をしていくことによって、願望や欲求に正確にレビューしていくことです。
また、そのためには、人は何に心を動かされるのか、自分自身について、相手についても知っておく必要がありそうです。
というのも小説という切り口も、あるいは、そうして知的創造においても、ひとつの普遍的なゴールは人の心に触れて、行動をなんらかもたらすか?ということが論点として上げられるからです。
実は、小説の構造に触れていくと、人がグッとくるポイントを知ることができます。
ストーリーの構造については、こちらの投稿「【「人格」を大切にせよ!?】シナリオ・センター式 物語のつくり方|新井一樹」もぜひご覧いただきたいのですが、人の心理構造をよりよく知ることが、実はAIとの協働を円滑にするヒントにつながっていくと信じて、学びを深めていきたいと思えます。

自分自身のある種の「物語」を捉えて、実践の内容を作っていくということを、AIの力を借りながら、対話を続けていくようなそんな取り組みがポイントかも知れませんね。
まとめ
- はじめからいきなり聞かない?――何を聞くのかを、まず聞きましょう。
- 物語の構造とは?――「問題」「敵」「目的」という3つの要素です。
- 自分を知ること?――自らを知ること、そのプロセスをAIと共に進めましょう。
