【MVV理解の解像度上げられる!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威

理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ
  • これからの時代、どうしたら組織の意義・意味が作れるでしょうか!?
  • 実は、解像度の高いMVVの理解とアプローチが重要です。
  • なぜなら、MVVの結果、人が動くかどうかがポイントだからです。
  • 本書は、これからの時代の組織を考える1冊です。
  • 理論経営2.0を実装するための視点、ヒントを多く得ることができます。

過去の投稿「【会社は意義を生み出す場!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威」に続き、本書を取り上げさせていただきたいと思っています。

MVVの解像度はどうしたら上がるか!?

渡り鳥の群れが存続するために必要な3条件をMVVに照らして理解してみましょう。

群れは、次の3つが伴った時に、成り立ちます。

1)方向感覚・・自分たちは究極的にはどこを目指して進むのか?
2)距離感覚・・仲間と衝突せずによりよく協働するうえで、どんな基準を共有しておくべきか?
3)中心感覚・・自分たちの中心的な活動はなにか?

これはつまり、MVVなんですね。

ビジョン→1)方向感覚・・自分たちは究極的にはどこを目指して進むのか?
私たちは、将来、どんな景色をつくり出したいのか、という問いに対する答えを見出したいです。

バリュー→2)距離感覚・・仲間と衝突せずによりよく協働するうえで、どんな基準を共有しておくべきか?
私たちがこだわりたいことはなにか?という問いに対する答えです。

ミッション→3)中心感覚・・自分たちの中心的な活動はなにか?
私たちはなんのために存在しているのか?という問いの答えです。

この裏側には、なぜ人は共に生きるのかという「問い」を感じます。

理念を「つくるだけ」で終わっていて、それが組織のなかに「生きている」感じがしない

はじめに――いま、なぜ経営者は「自社の存在意義」について考えるのか?

生きていく言葉にして、かつ、活動に落とし込んでいくための仕組みが必要です。

ビジョンのための未来新聞の活用とは!?

時間軸を定めず、自分の理想の未来を思い描くことが、ヒントになります。こうした、ビジョンを議論する時におすすめの方法が、「未来新聞」というやり方です。

新聞として具体化していく方法だ。これは、未来を実現するためになにが必要かを逆算して考えていく。「物語的な思考法」と言ってもいい。

[実践ワーク]だれもが未来志向になれる「未来新聞」

つくり出したい未来を具体化する「未来新聞」のフォーマットは、次のような論点をまとめてみましょう。

  • 新聞のタイトル
  • ヘッドニュース見出し
  • (ヘッドニュース見出しに基づく)リード文章(140文字程度)
  • 起こった変化
  • サービス詳細(サービスの概要)の見出し
  • サービス詳細(サービスの概要)の本文(140文字程度)
  • ユーザーがどのようにサービスを楽しんでいるか
  • サービスに対する思い(例えば、苦労したこと、今後の期待など)の見出し
  • サービスに対する思い(例えば、苦労したこと、今後の期待など)の本文
  • サービスを実現するまでの苦労

ヘッドラインと出来事を書いた上で、次のような問いにどのように答えていけるかを検討しましょう。

  • いつ、どのような出来事が起こったか?
  • その出来事が実現した結果、自分の周りのヒトの生活にどんな変化が起こったか?
  • その出来事が実現するうえで、自分たちのどのような能力が使われたのだろうか?そのために自分たちはどのように協働したのだろうか?
  • その出来事が実現するうえで、大きな壁はなんだったか?それはどのようにして乗り越えられたのだろうか?

これらの問いを応えていくことで、楽観的な未来だけではなく将来の自分たちに必要な能力や、乗り越えるべき壁などのネガティブシナリオを自然に考えることができます。

ミッションのケーススタディ!?

いくつかの企業のミッションを参考に見ていくことで、自社のミッションを言語化するヒントを得ましょう。

こうしたミッションづくりは、次の6つのステップで進めていくことがよいです。

1)自分たちの活動や価値の棚卸し
2)外部視点から見た自分たちの役割の明確化
3)「WHY」を繰り返し、究極的な目的を見つける
4)適度に広く、適度に具体的な中、目的を設定する
5)ステートメントづくり
6)ステートメントと人格が合うかを考えて見直す

To Be 型――私たちは社会/世界を○○したい(パーパス型)

  • テスラ——世界の持続可能エネルギーへのシフトを加速すること
  • グーグル——世界の情報を整理してだれもが便利に利用できるようにすること
  • パタゴニア——私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。
  • メルカリ——あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる
  • Minimal——チョコレートを新しくする

Doing型――私たちは○○し続ける(アイデンティティ型)

  • メタ——コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する
  • ソニー——クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。
  • クラシコム——フィットする暮らし、つくろう。
  • Soup Stock Tokyo——世の中の体温をあげる

Being型――私たちは○○であり続ける(フィロソフィー型)

  • ユーグレナ——Sustainability First
  • とらや——おいしい和菓子を喜んで召し上がって頂く
  • オムロン——われわれの働きでわれわれの生活を向上しよりよい社会をつくりましょう

まとめ

  • MVVの解像度はどうしたら上がるか!?――鳥の群れをメタファーに捉えてみましょう。
  • ビジョンのための未来新聞の活用とは!?――未来のありたい姿から逆算して、ビジョンを定めるための手法として活用しましょう。
  • ミッションのケーススタディ!?――事例に触発されながら、6ステップで自社のミッション(パーパス)を検討していきましょう。
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