1日1日を大切に積み重ねることが、幸福への近道!?『からっぽがいい』垣見一雅

からっぽがいいの書影と手書きコメント入りアイキャッチ
  • 人としてよりよく生きていくことを検討するのに、大切な視点は何でしょうか!?
  • 実は、価値とはどういうところに生まれていくのか?という問いです。
  • なぜなら、人の生き方は、他者と価値を共有して生み出せたかによるかもしれないからです。
  • 本書は、ネパールで“衝動的に”人道支援を続けるOKバジこと、垣見一雅さんの生き方に関する1冊です。
  • 本書を通じて、OKバジの生き方をヒントに今後の自らの歩みや感性、価値観を検討することが可能になります。
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からっぽでいることとは!?

垣見一雅(かきみ・かずまさ)さんは、1939年東京都生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、23年間にわたり高校英語教師として教壇に立ちました。

転機は、昭和63年頃に訪れたヒマラヤ・トレッキング旅行。ネパールの村々の厳しい現状と、現地青年との出会いに胸を突かれ、「自分にも役立てる生き方があるはずだ」と決意。さらにこの旅で知り合った富澤繁司さんは、後に「オーケーバジを支援する会」の会長となり、生涯にわたって活動を支える存在となります。

1993年、教師を辞めて単身ネパール・パルパ郡ドリマラ村へ移住。リュックひとつに日本から託された支援を詰め込み、山奥の村々を歩き続けてきました。

学校建設、飲料水の確保、つり橋や診療所の整備など、村人が本当に必要とするものを共に作り上げてきたその姿は、「OKバジ(OKおじいちゃん)」の愛称で親しまれています。

行く先々の民家が事務所となり、「水が欲しい」「学校に机や椅子が必要」「病院に行きたい」という切実な願いを、その場で即断即決。2009年にはネパール国王から勲章を授与され、2004年の在ネパール10周年式典では、1万人以上の人々が山を越えて集まり祝福しました。

活動の背景には、日本の支援者と現地をつなぐ「支援する会」の存在があります。会長の富澤さんを中心に集まった会員は85名を超え、これまでに1,300万円以上の支援金を届けてきました。垣見さんは毎年帰国して講演や報告会を行い、子どもたちにも「自分たちにできる国際協力」を実感させてきました。

文盲率70%を超える村の将来を見据え、垣見さんは「いつでも誰でも使える図書館」を作る夢も描いています。短期的な効果だけを求めず、未来に向けた種を蒔き続ける姿勢は、本書『からっぽがいい』にも貫かれています。

そこには、余計なものを持たず、心と時間を相手と分かち合うという、彼ならではの“からっぽ”の哲学が息づいています。

「一日一捨、今自分の憧れ。ネパールの山奥で、幸せを味わうには多くはいらない。小さなことに感謝できる心があればいい。」

垣見さんが掲げる“四つの一日”――一日一善、一日一笑、一日一倒、そして一日一捨。
この「一日一捨」は、単なる断捨離ではありません。

ご自身の中に溜まった執着やネガティブさを手放す行為でもあるといいます。
日本で長く、物に囲まれた暮らしを続けたあと。

あれもない、これもない生活を続けることで得た物から解放される心地よさ
その感覚は、今も鮮やかに残っているそうです。

こうして物理的な空間だけでなく、心にも余白が生まれます。
その余白があるからこそ、相手の声を受け止め、必要なときに必要なだけ動けるのです。

「支援で大切なことの一つは、“がんばらない”ということだ。燃え尽きないために、私は25年間、がんばらないとジャラジャラった。」

ネパールの村の暮らしは、日本の期限や効率の物差しでは測れません。
だからこそ、相手の時間の流れに身を委ねます。

小さな変化を積み重ねる
それが活動の基本になります。

これは怠けることではありません。
長く続けるための呼吸法であり、同じ速度で歩むという尊重の形です。

がんばり続けて燃え尽きれば、活動そのものが途絶えます。
息を抜きながらも歩みを止めない――その姿勢こそが、25年以上の活動を支えてきた理由なのです。

「目の前にある“小さな問題”を解決しようとできることは、できるときにさせてもらう。無理を重ねず、すぐにではなく『時を待つ』。」

支援の現場では、すべてを急いで解決しようとすれば、相手の主体性を奪ってしまうことがあります。
垣見さんは、その危うさをよく理解しています。

時間をかけて、村人自身が解決していくのを待つ。
それは相手の自立を育む時間でもあります。

待つ時間は、決して空白ではありません。
相手の中で変化が熟し、やがて形を成していくための大切な過程なのです。

持つことと手放すこと。
その間に流れる時間を信じる

余白を持ち、力を抜き、時を待つ。
そのすべてが、垣見さんの「からっぽがいい」という生き方につながっています。

からっぽとは、何もないことではありません。
他者の思いや価値が入り込む余地を残すことです。

そして、その余地こそが、人と人との間に新しい価値を生み出す土壌になるのだと思います。

価値とは!?

「人に人生があるなら、金にも金生がきっとある。金生を輝かせるには、問題を抱えている人たちの笑顔を取り戻すために金を使うことだ。」

垣見さんは、お金を単なる道具や数字としてではなく、「生きるもの」として見ています。
それは、生かすも殺すも人の心次第。
ネパールの山奥では、そのお金の命が途切れることもあれば、輝きを増して続いていくこともあります。

たとえば心臓の欠陥が見つかり手術を受けられずにいた青年を、8万円の支援で救ったことがありました。
その8万円は、ただの紙幣ではありません。
青年の命をつなぎ、父となり、今も笑顔で暮らす日々をもたらす金生となったのです。

「自分の100円と村人の100円の価値を比べる。価値の大きい方に投資することだ。」

この発想は、価値が相対的であることを強く示しています。
日本での100円は、時に何気なく使われ、忘れられてしまいます。
しかし村では、その100円が油になり、ノートになり、羊になり、子どもたちの未来へと変わっていきます。

もし10円の寄付ならキャンディを2人に。
100円なら油を500ml。
1,000円なら50人の子どもにノートを。
10,000円なら母子家庭に羊を。
そして100,000円なら学校の基金として未来を支える。

お金の価値は固定されていません。
どこで、誰の手に渡るかで命を持ち、行き先によって生きる意味が変わるのです。

垣見さんは、自らの暮らしを「からっぽ」にしてきたからこそ、お金を「生かす場所」に迷いがありません。
そこには、自分のためではなく、他者と分かち合いながら生きる人ならではの判断軸があります。

垣見さんの語る「金生」や「100円の価値」は、単にお金の使い方の話ではありません。
それは、自分が置かれた場所や環境によって価値がどう変わるかに敏感でいる、という姿勢そのものです。

都会で暮らしていると、つい数字や相場で価値を測りがちです。
けれど、物があふれる場所では、100円の重みを実感する機会は少なくなります。
日常の中で使っても、何を変えたのか実感しづらい。

一方で、物の少ない環境では、同じ100円が生活を大きく動かします。
油が買える、ノートが届く、羊が育つ――そこには、数字以上の具体的な変化が目に見えるのです。

垣見さんは、そうした相対的な価値の幅に日常的に触れ続けています。
だからこそ、一見小さな金額や物でも、それがどこでどう生きるのかを直感的に判断できるのです。

そして、もうひとつ重要なのは、その価値観の変化が出会いによって起きているということです。
ものが少なくても、いきいきと、愉快に暮らす人々と日々向き合う中で、自分の「当たり前」が揺さぶられる。
そこで触れるのは、経済的な豊かさでは測れない、生き方や関係性の豊かさです。

知らなかった価値観に出会うことで、自分の中の価値基準が少しずつ変わっていく。
持つことよりも、生かすこと。
独り占めするよりも、分かち合うこと。
そして、それを喜びとして受け取れる自分に変わっていくのです。

垣見さんの暮らしは、そうした価値の感覚を更新し続ける場になっています。
それは、都会にいてはなかなか得られない感覚かもしれません。
けれど、その感覚は、私たちの日常にもきっと持ち帰ることができるものだと思います。

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利他も取り込みながら!?

OKバジさんは、こう語ります。

Getしているうちは生活。
Giveして初めて人生が始まる。
Successfulな人間はtakeする。
Usefulな人間はgiveする。
後者は誰でもなれる。

この言葉は、ただ物を得るだけでは人は満たされず、人のために力を使ったときこそ、自分の人生が動き出すという真理を突いています。

さらに、現場に足を運ぶことの大切さについては、こう述べられています。

百見は一行に如かず。
支援は目の前の問題をどのくらい、第一人称で考えられるかにかかってくる。

どれだけ情報を集めても、現場で五感を使い、人と同じ空気を吸い、同じものを食べ、同じ地面に立たなければ分からないことがあるのです。
そこに身を置くことで、相手の表情や声の揺らぎに触れ、信頼が生まれ、初めて心が通い合います。

AI時代の今、私たちは情報だけで判断し、行動を済ませてしまう誘惑にさらされています。
しかし、本当に価値のあるGiveは、リアルな手応えと感性を伴う行動からしか生まれません。

人は、五感を使い、誰かのために生きた瞬間にこそ、深い幸福の実感を得られるのだと思います。

まとめ

  • からっぽでいることとは!?――余白の中に、相手と環境を受け入れながら、自らを高め続けるある種、受け身でありながら、可能性を追求するスタンスのことです。
  • 価値とは!?――相対的に、定義されるものなのです。だから、常に体験をしながら、新しい価値観に出会うことは大切なのです。
  • 利他も取り込みながら!?――相手のためにあるということを取り込みながら、自分の感性を育てていくのがキーです。
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