【よりよく問うために必要なこと】質問力|齋藤孝

質問力
  • コミュ力どうやって高めるの!?色んな本あるけど、どうしよう!?って思いませんか?
  • 実は、2006年に発刊されて永く読まれる齋藤孝さんの『質問力』がおすすめです。
  • なぜなら、齋藤孝さんが、よい質問とはどのようなものか具体的な事例も踏まえ、明快に説明してくれている名著だからです。
  • 本書では、どのような質問が良い質問にあたる可能性があるのか、について概念を触れた上で、具体事例を用いながら、詳細に説明をしてくれています。
  • 本書を読み終えると、コミュニケーション力を身につけるヒントが得られるかもしれません。

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齋藤孝
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どうしたらコミュニケーション力が高められるのか?

実は私たちは意外にシビアに相手の実力を、つまりコミュニケーション力を、もっとはっきり言えば相手の「質問力」をはかっている。

プロローグ

あなたも、この引用を読んで、「あー、そうかもしれないなぁ」と思い当たることはありませんか?

何も、インタビューやコンサルティングなどの現場だけではなく、日常的な会話の中でも、ハッと気づいたり、うーんとげんなりしたり、きっとその間には、良き質問と悪い質問、あるいはそもそも質問がないなどの、いろんな状況が垣間見られると思います。

実は、コミュニケーション力と一口に言われる能力ですが、よくよく観察すると、その根源は「答え」のほうではなく、「質問」の方にあるのです。「質問」は相手を思いやり、相手との関係性を発展され、ときに、相手が知らない自分に出会うために、私たちが投げかけられる貴重な機会でもあるのです。

そのようなスタンスで、自分の質問について向き合うきっかけというのも大切です。

人と人の間でやり取りされる言葉の前提を知ろう

言葉がやり取りされている水面下には相手にも自分にも経験世界がある。誰もが自分の経験世界を話したい。だから自分の話をしながら相手の経験世界をくみ取り、うまく引き取って、自分のおもしろい話につなげていく。

2「質問力」の達人になる

過去の経験を参照しながら、深い会話というのは、成り立っていくものです。

だから、互いが発する言葉の背景には膨大な経験量がつまっているものだと、認識してみることからはじめてみましょう。そして、これが大事ですが、その経験同士が触れ合うとこを話題として特に取り上げていくのです。

自分の経験だけを話せば、それは独りよがりになって、相手にはつまらない時間になってしまいます。一方で、相手の経験だけによってしまえば、それはそれで、相手におべっかを使っていると気づかれてしまったり、深い会話にならないこともあるでしょう。

だから、絶妙なふれあいの話題を探っていくのが、「質問力」のポイントです。

いい質問のキーワードは「具体的かつ本質的」というものである。

1「具体的かつ本質的」な質問を意識する

「生きるとはどういうことですか?」この質問は、本質的です。でも具体性がありません。往々のシーンにおいて、答えに困るし、なんだか、めんどうな会話になりそうな予感もあります。でもたとえば、「今、あなたはどこにいますか?」と聞かれれば、これまでの人生やこれからの人生の広がりを意識しつつ、今生きている意味や今後のビジョンなどを照らしながら、さまざまな答えを得られそうです。

このように、本質的だけではダメで、具体的な質問として、意識することも大切です。

ときに、抽象的な質問がいい場合もあるでしょう。たとえば、具体的な質問や回答が繰り返されたタイミングなどです。

だから、具体的⇔抽象的のレイヤーを行きつ戻りつしながら、会話を進めていく意識も必要になります。

会話は、生物(ナマモノ)でライブなんですね。

究極の質問とは!?

答えている当人がその質問をされるまで思いもしなかったことが導き出されるものを、最もすぐれたクリエイティブな質問という。

1ダニエル・キイスと宇多田ヒカルの共感

メタ認知というやつですね。それを「質問」で引き出してあげるのもでしょう。

そういえば、私、昨日会社の広報担当の方からインタビューを受ける機会をいただくことができました。自分の診断士としてのプロジェクトについてお話させていただいたのですが、不思議と話しているうちに、考えもしていなかった(でも、きっとどこかでもやもやと心の中にあった)言葉が、するすると出てくる瞬間があったんです。

インタビュワーの方のご質問のおかげと思いました。

これは会話、あるいはもっと言えば、対話の効用かと思います。こうした体験をさせて頂くだけでも、やはり「質問」の力って大事だなぁと思えます。

ここで、仏教をあえて思い出してみます。仏教の考え方は、人は常に変化しているし、環境もすべて変化しているという考え方を持ちます。

そして、今回話題になっている「会話」や「対話」というのも生物(ナマモノ)であり、ライブなので、どんどん変化していきます。

この変化を楽しみ、揺れ動きながら、波や振り子のような一体感を楽しむのが本当の深い対話なのかもしれないと思いました。自分の経験を思い出しながら、相手の経験に触れ、そして、抽象化と具体化の間を揺れ動くことで、新しい深みを見つけ出していく過程ともいえますね。

共創とはまさにこのことだ!と、いま思えました。

齋藤孝さんは、こうした深い対話のための質問の型をいくつか提示してくれています。

それが、
・「~として聞くこと」
例えば、ニューヨーカーとして聞きます。とか、音楽家として聞きます。のように、質問者のアングルを変えてみること。
・「仮説をあててみること」
例えば、その人やその人の所属する組織などについてよく勉強して、考えた仮説を当ててみること。
などです。

過去の投稿「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる|ケイト・マーフィ」では、「聞くこととは愛」だとケイト・マーフィーさんは語っていました。齋藤孝さんの本を読んでも、やはりコミュニケーションというのは、質問であり、それは、相手と自分のためにあるものだという見解について触れることができました。「質問力」を磨きながら、相手と自分の共有する対話をすべて受け入れて、愛せるような、そんな時間づくりができるといいですね。

まとめ

  • どうしたらコミュニケーション力が高められるのか?――「質問力」を磨きましょう。
  • 人と人の間でやり取りされる言葉の前提を知ろう――「具体的かつ本質的」な質問を意識ましょう。
  • 究極の質問とは!?――「相手のまだ気づかない可能性」を引き出してあげるような質問のあり方について考えてみましょう。

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