頼まれごとウエルカム!?『人に優しく、自分に甘く 楽しい人生を生きる宇宙法則』小林正観

『人に優しく、自分に甘く 楽しい人生を生きる宇宙法則』小林正観の書影と手描きアイキャッチ
  • 自分の「使命」や「天命」について考えたことがありますか?多くの人が「自分にはどんな才能があるのか」「何のために生まれてきたのか」と悩んでいるのではないでしょうか。
  • 実は、私たちの使命は特別な修行や内省によって見つかるものではなく、日常の何気ない「頼まれごと」の中に隠されているんです。
  • なぜなら、人から何かを頼まれるということ自体が、その人があなたの能力や人柄を信頼している証拠であり、宇宙があなたに与えた役割のサインだからです。
  • 本書は、心学研究家の小林正観さんが、自身の体験を通じて発見した「頼まれごとを通じて使命を見つける」という革命的な人生観を教えてくれます。
  • 本書を通じて、「自分が何をしたいか」ではなく「自分に何が求められているか」に意識を向けることで、人生がどれほど豊かで意味深いものになるかを実感できるでしょう。

前回のレビューでは、小林正観さんの『人に優しく、自分に甘く』から「人生はすべて自分が書いたシナリオ」「比較することからの解放」「今この瞬間を大切にする生き方」という3つの視点をお伝えしました。

今回は、この本のもう1つの重要なテーマである「使命を生きる」ということについて深く掘り下げていきたいと思います。正観さんは、私たちの使命や天命は、実は日々の「頼まれごと」の中に隠されているという、とても興味深い視点を提示しています。

これは単なる精神論ではありません。実際に正観さん自身が、1つ1つの講演依頼に真心を込めて応えていった結果、年間300回以上の講演を行うようになったという実体験に基づいた教えなんです。

前回の投稿は、こちら「すでにシナリオはある!?『人に優しく、自分に甘く 楽しい人生を生きる宇宙法則』小林正観」からどうぞ!!

「頼まれごと」が天命につながるメカニズム

正観さんは「頼まれごと」について、こんな風に説明しています。

「頼まれごとというのは、自分に出来ないことは来ませんから、頼まれごとは頼まれたらやる。でも、どうも単なる頭の数合わせのようなものだったら、断ってもいい」

この言葉を読んだとき、目から鱗が落ちる思いでした。私たちはつい「自分にできるかどうか」を先に考えてしまいがちです。でも正観さんは、頼まれること自体が「あなたにはそれができる」というサインだと教えてくれます。

さらに重要なのは、この続きの部分です。

「頼まれごとが始まったら、ただひたすらやっていく。それが『頼まれごとの人生』です。そうすると自分自身がある方向のもとに、使われているということに気がつきます」

ここで正観さんが言っている「使われている」という感覚は、とても深い意味を持っています。これは受け身的な諦めではなく、自分という存在が宇宙の大きな流れの中で役割を果たしているという積極的な認識なんです。

「使われる宿命、――これが、使命、天命と言われているものです」

この視点に立つと、仕事や人間関係に対する見方が根本的に変わってきます。

「自分が何をしたいか」ではなく「自分に何が求められているか」に意識を向けるようになるんです。

たとえば職場で突然の依頼が舞い込んだとき、「なんで私が」と思う代わりに「これは私に与えられた役割なんだ」と捉えることができるようになります。すると、その仕事に対する取り組み方も自然と変わってきます。

現代社会では「自分らしさ」や「やりたいことを見つける」ことが重視されがちです。でも正観さんの教えは、それとは逆のアプローチです。

自分のやりたいことを追求するのではなく、周りから求められることに真摯に応えていく中で、自然と自分の使命が見えてくるということなんです。

これは決して自己犠牲を意味するわけではありません。むしろ、自分の可能性を最大限に活かす方法なんです。なぜなら、人から頼まれるということは、その人があなたの能力や人柄を信頼している証拠だからです。

実践としての「念を入れた対応」

では、頼まれごとにどう向き合えばいいのでしょうか。
正観さんは「念を入れて」行うことの大切さを教えてくれます。

「『頼まれごとをすること』『いかに頼まれごとをするか』。『頼まれごとをする』『頼まれやすい人になる』というのは庶民的な言い方ですが、それを哲学的な言い方にすると、『いかに喜ばれる存在になるか』ということになります」

この「喜ばれる存在になる」という言葉が、とても印象に残りました。これは単に相手の言うことを何でも聞くということではなく、相手が本当に必要としていることを理解し、それに応えるということです。

「どうしたら喜んでもらえるかということを考えていれば、自ずから数字も付いて来るような気もします」

正観さんは、ご自身の「仕事」になっている講演についてこう語っています。

「私が希望してやる講演会はひとつもなくて、全部頼まれごとです。頼まれごとは時間の許すかぎり断らないので、すべての依頼を受けていたら、年間三○○回以上になってしまったのです」

これは本当に驚くべき実践例だと思います。年間300回以上の講演というのは、ほぼ毎日講演をしているということです。しかも、それらすべてが「頼まれごと」として始まったというのです。

ここで重要なのは、正観さんが単に依頼を受けるだけでなく、それぞれの講演に「念を入れて」取り組んでいたということです。1つ1つの講演を大切にし、聞いている人たちのことを真剣に考えて話をする。その積み重ねが、結果として多くの人から信頼され、さらに多くの依頼が来るという好循環を生み出したんです。

この考え方は、どんな仕事にも応用できます。営業の仕事をしている人なら、ノルマを達成することよりも、お客さんが本当に喜んでくれる商品やサービスを提供することに集中する。

事務の仕事をしている人なら、正確性やスピードを追求するだけでなく、その資料を使う人のことを考えて工夫を凝らす。

そうした「念を入れた」仕事ぶりは、必ず周りの人に伝わります。

そして、その結果として新たな頼まれごとがやってくる。それが自分の成長と可能性の拡張につながっていくんです。

現代における使命の見つけ方

現代社会で「頼まれごと」を通じて使命を見つけるということを考えてみると、いくつかの特徴があります。

まず、現代の「頼まれごと」は必ずしも直接的な依頼の形を取らないことがあります。SNSで誰かが困っていることをつぶやいていたり、職場で誰も手を上げない案件があったり、地域のボランティア募集があったり。そうした「間接的な頼まれごと」にも敏感になることが大切です。

「好きか嫌いか、という判断基準のほかに、『人に喜ばれることを選ぶ』という選択肢があります」

この言葉は、現代の働き方や生き方を考える上でとても示唆的です。私たちはつい「自分の好きなこと」を基準に選択しがちです。でも正観さんは、それ以外の基準もあることを教えてくれます。

たとえば転職を考えているとき、「自分がやりたい仕事」だけでなく「周りの人から求められている能力は何か」「社会が必要としているサービスは何か」という視点も持つことができます。

フリーランスとして働いている人なら、「自分が発信したいこと」だけでなく「クライアントが本当に困っていること」「読者が知りたがっていること」に注目することで、より価値のある仕事ができるようになります。

また、正観さんの教えで興味深いのは、頼まれごとをこなしていく中で自分の能力が拡張されていくということです。最初はできないと思っていたことも、実際にやってみると意外とできるようになる。そして、その経験が次のより大きな頼まれごとへとつながっていく。

これは現代のスキルアップやキャリア形成にも通じる考え方です。自分で学習計画を立てて能力を身につけるのも大切ですが、目の前の課題や依頼に真摯に取り組む中で、必要なスキルが自然と身についていくということもあるんです。

「人生の『悩み』『苦しみ』を感じているならば、『思い』を捨てればよい。『思うこと』をやめればいいのです。さらに、自分の人生を、自分の思いどおりにするのではなくて、『思いどおりにされる』という人生もかなりおもしろいものです。宇宙さんや地球さん、周りの人々から、『思いとおりにされる』人生です。要するに、こき使われて、死んでいく」

この言葉は、一見すると受け身的に聞こえるかもしれません。でも実際は、とても積極的な生き方を示しています。自分の小さな思いや計画にとらわれるのではなく、もっと大きな流れに身を委ねて生きるということです。

そして、その結果として「こき使われる」ことを肯定的に捉えている点が、正観さんらしいユーモアと深い洞察を感じさせます。

小林正観さんの『人に優しく、自分に甘く』から学ぶ「使命を生きる」ということは、決して特別な才能や運命を待つことではありません。

日々の頼まれごとに真心を込めて応えることから始まります。それは、相手が本当に喜んでくれることを考え、自分なりの工夫を凝らしながら取り組むということです。

「喜ばれる存在」を目指すことで、自然と新たな機会や依頼がやってきます。それは自分の能力や可能性を拡張する絶好のチャンスでもあります。

そして現代社会では間接的な頼まれごとにも敏感になることが重要です。SNSや職場、地域社会の中で、誰かが困っていることや必要としていることに気づき、それに応えていく姿勢が大切なんです。

正観さんの教えの素晴らしいところは、使命や天命という大きなテーマを、とても身近で実践可能な形で示してくれることです。特別な修行や訓練は必要ありません。今日からでも、目の前の頼まれごとに「念を入れて」取り組むことから始められます。

自分のやりたいことを追求するのも大切ですが、それと同時に「周りから求められていること」にも目を向けてみる。そのバランスの中で、きっと自分だけの使命が見えてくるはずです。

そして何より、頼まれごとを通じて人とのつながりが深まり、社会に貢献している実感を得ることができます。それこそが、正観さんの言う「楽しい人生」の本質なのかもしれません。

まとめ

  • 「頼まれごと」が天命につながるメカニズム――「使われている」という感覚は、とても深い意味を持ち、自分を結果的に作っていくことになるのです。
  • 実践としての「念を入れた対応」――「今」に、「心」を込めて、つまり「念」を尽くして、いまここに集中することが重要なのです。
  • 現代における使命の見つけ方――日々の頼まれごとに真心を込めて応え、「喜ばれる存在」を目指してみましょう。
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