矛盾をマネジメントせよ!?『未来を予見する「五つの法則」~世界はどこに向かうのか~』田坂広志

『未来を予見する「五つの法則」~世界はどこに向かうのか~』田坂広志の書影と手描きアイキャッチ
  • AI時代が本格化する中で、私たちはどのような生き方を選ぶべきなのでしょうか。技術がどれほど高度化しても変わらない人間の本質的な価値とは何なのか、そして複雑で矛盾に満ちた現代社会をどう生き抜いていけばよいのでしょうか。
  • 実は、こうした混乱の時代だからこそ、変化の根本的な法則を理解することが重要な意味を持ってくるのかもしれません。
  • なぜなら、表面的な現象や一時的な流行に振り回されることなく、深層で起きている本質的な変化の方向性を見極めることができれば、不確実な未来に対しても確信を持って歩んでいけるからです。
  • 本書『未来を予見する「五つの法則」』において田坂広志さんは、弁証法的思考を基盤とした普遍的な発展の法則を示し、ハイテック時代におけるハイタッチな生き方の指針を提供してくれます。
  • 本書を通じて、螺旋的発展による個別性の復活、知識から智慧への価値転換、そして矛盾を統合するマルチ・パーソナリティな生き方について、現代の具体的な事例とともに深く考察していきたいと思います。
田坂広志
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技術が高度化すればするほど、私たちは何を大切にして生きるべきなのでしょうか。AI時代の到来で、多くの仕事が自動化される中、人間らしさとは何なのかという問いが切実さを増しています。

実は、こうした混乱の時代だからこそ、変化の本質的な構造や法則を理解することが重要になってくるのかもしれません。

なぜなら、表面的な現象に振り回されることなく、深層で起きている変化の方向性を読み取ることができれば、不確実な時代でも確信を持って歩んでいけるからです。

本書『未来を予見する「五つの法則」』において田坂広志さんは、弁証法的思考を基盤とした五つの発展の法則を示し、現代社会の変化を読み解く智慧を提供してくれます。

本書を通じて、私たちは螺旋的発展による新しい個別性の時代、知識から智慧への価値転換、そしてハイタッチな生き方の実践について、深く考察していきたいと思います。

田坂広志さんは、多摩大学大学院教授であり、シンクタンク・ソフィアバンクの代表でもあります。東京大学工学部卒業、同大学院修了後、三菱総合研究所を経て現職に至ります。内閣官房参与や世界経済フォーラムのグローバル・アジェンダ・カウンシルのメンバーも歴任されました。

田坂さんの最大の特徴は、東洋の弁証法的思考と西洋の論理的分析を見事に融合させた独特な視座にあります。複雑系理論、経済学、経営学から哲学、仏教思想まで幅広い分野を横断し、表面的な現象の奥にある本質的な構造を見抜く洞察力を持っています。

特に印象的なのは、変化そのものの根本原理を理解することで、どんな時代にも通用する普遍的な智慧を提示してくれる点です。単なる予測ではなく、変化の法則性を掴むことで未来を予見する方法論を示してくれます。その思想は、技術革新の波に翻弄されがちな現代人にとって、確かな羅針盤となってくれるでしょう。

前回の投稿は、こちら「人とは何なのか!?『未来を予見する「五つの法則」~世界はどこに向かうのか~』田坂広志」からぜひご覧ください。

螺旋的発展が導く新しい個別性の時代

田坂さんが提示する「五つの法則」の中でも、最も基本的で重要なのが第一の法則「螺旋的プロセスによる発展の法則」です。

世界は、あたかも、螺旋階段を登るように、発展する。

この言葉には深いインサイトが込められています。

私たちは「発展」や「進歩」というと、一直線に前に進むものだと考えがちですが、実際の変化はそう単純ではないんです。

むしろ、一度通り過ぎた場所に戻ってくるような動きを見せながら、しかしそれは同じレベルの「戻り」ではなく、より高い次元での「復活」なんです。

現代のデジタル変革を見ると、この螺旋的発展の典型例が数多く見つかります。

教育分野での螺旋的発展

従来の教育は「集団・一律・他律」でした。同じ年齢の子どもたちが同じ教室で、同じ内容を、同じペースで学ぶ。そして外部から与えられたカリキュラムに従って進んでいく。

しかし、インターネットやeラーニングの普及によって、教育は「個別・自由・自律」の方向に向かっています。

一人ひとりの理解度や興味に応じて学習内容をカスタマイズし、自分のペースで、自分が学びたいことを選んで学ぶことができるようになりました。

これはある意味で「寺子屋」の復活とも言えるでしょう。

江戸時代の寺子屋では、年齢も学習レベルもバラバラな子どもたちが一つの場で、それぞれに応じた指導を受けていました。師匠は一人ひとりの個性を見極めて、最適な教え方を工夫していたんです。

明治以降の近代教育制度は効率化と標準化を重視し、この個別対応を一度は排除しました。

しかし今、デジタル技術を活用することで、江戸時代の寺子屋が持っていた個別性の良さを、現代的な規模とシステムで実現しようとしています。

これが螺旋的発展なんです。単なる昔への回帰ではなく、新しい技術を活用した「より高次な個別化教育」の実現です。

ビジネス分野での螺旋的発展

ネットビジネスでも同様の現象が起きています。

従来の商取引では、売り手と買い手の間に多層の中間業者が存在し、複雑な流通構造ができあがっていました。

インターネット普及初期には「中抜き」が盛んに論じられ、実際に多くの中間業者が淘汰されました。生産者と消費者が直接つながることで、より効率的で透明な取引が可能になったからです。

ところが今、また新しい形の「中間者」が重要性を増しています。ただし、これは従来の中間業者とは全く異なる存在です。

田坂さんは「対立物の相互浸透による発展の法則」(第四の法則)でこう指摘しています。

対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる。

そして「量から質への転化による発展の法則」(第三の法則)では次のような感に。

「量」が、一定の水準を超えると、「質」が、劇的に変化する。

情報量が爆発的に増えた現代では、消費者は選択肢の多さに圧倒されています。

だからこそ、「選別」「キュレーション」「推薦」といった新しい価値が求められるようになりました。

これが「ニューミドルマン」の登場背景です。

知識から智慧への価値転換

現代社会で起きている最も重要な変化の一つが、「知識から智慧への価値転換」です。

田坂さんは鋭くこう指摘しています。

こうしたことにより、これからの時代は、「言葉で表せる知識」そのものは、誰でも手間と時間と費用をかけずに、容易に入手することができるようになっていく。そして、そのため、専門知識や最新知識などの「言葉で表せる知識」は、相対的な価値を失っていくことになる。

これは本当に深刻な問題提起だと思います。

インターネットの普及により、知識へのアクセスは劇的に向上しました。
そしてAIの発達により、膨大な知識の処理や組み合わせも機械が担えるようになってきています。

それが、「知識が価値を失っていく社会」という意味である。

では、知識が価値を失っていくとすれば、私たちは何に価値を見出すべきなのでしょうか。

「言葉で表せない智慧」である。例えば、スキルやセンス、テクニックやノウハウといった、「言葉で表せない智慧」が、これからの知識社会においては、大きな価値を持つようになっていく。

ここで言う「智慧」とは、単なる情報の蓄積ではありません。体験を通して身につけた直観力、状況に応じた判断力、人との関わりの中で培われた共感力といった、まさに「言葉で表現しきれない」能力のことです。

智慧の具体例

  • 職人の技能:長年の修練で身につけた「コツ」や「勘所」
  • 教師の指導力:一人ひとりの生徒に応じた教え方の工夫
  • 営業担当者のコミュニケーション能力:相手の心を開く話し方
  • 料理人の味覚:食材の組み合わせやタイミングの絶妙な判断
  • カウンセラーの共感力:言葉にならない気持ちを察知する力

これらはすべて、マニュアル化が困難で、AIにも代替しにくい領域です。

しかも重要なのは、こうした智慧は一朝一夕には身につかないということです。時間をかけ、失敗を重ね、多くの人との交流を通じて、ようやく獲得できる貴重な財産なんです。

田坂さんが述べる「知識社会の臨界的発展」とは、まさにこの転換点を指しています。

知識の量的拡大が一定の水準を超えた時、社会全体の価値観が質的に変化する。
知識よりも智慧が重視される社会への大転換が起きているということです。

この変化は、私たち一人ひとりの学び方や働き方にも大きな影響を与えます。

従来のように知識を詰め込むだけの学習ではなく、体験を通じて智慧を身につける学習が重要になってきます。

また、仕事においても、マニュアル通りの作業よりも、創意工夫や臨機応変な対応ができる能力が求められるようになります。

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ハイタッチな生き方の実践

技術が高度化する「ハイテック」の時代だからこそ、人間的な触れ合いを大切にする「ハイタッチ」な生き方の価値が際立ってきます。

田坂さんが描く「ニューミドルマン」の概念は、この象徴的な存在だと思います。

なぜなら、ニューミドルマンが提供する「購買代理」や「購買支援」というサービス。そのサービスに対する顧客のニーズは、昔から存在したからである。企業の側に立って商品の販売を促進する「販売代理」ではなく、顧客の側に立って商品の購入を支援する「購買代理」のサービス。そのサービスに対する顧客のニーズは、昔からあったのである。

従来の中間業者は主に「販売代理」の機能を果たしていました。メーカーの立場に立って、いかに商品を売るかを考える存在でした。

しかし、情報化が進み選択肢が爆発的に増えた現代では、消費者は「何を買うべきか」という判断に困っています。

だからこそ、消費者の立場に立って「本当に必要なものは何か」「あなたに最適な選択は何か」を提案してくれる存在への需要が高まっているんです。

それは、ニューミドルマンの生まれる道筋以前から、顧客にとっては、最も望ましいサービスであり、最も強く求めていたサービスだったのである。しかし、そのサービスを提供することは、極めて困難であった。

なぜ困難だったのか。

それは、一人ひとりの顧客の状況や嗜好を深く理解し、膨大な商品の中から最適なものを選び抜き、しかもその理由を納得のいく形で説明する必要があるからです。

これは高度な専門知識と豊富な経験、そして何より顧客との信頼関係が必要な、まさに「智慧」を要する仕事なんです。

ニューミドルマンの現代的事例

田坂さんの理論を現在進行形の事例で考えてみると、多くの成功例が見えてきます。

「北欧暮らしの道具店」は、単に北欧雑貨を販売するのではなく、「丁寧な暮らし」というライフスタイル全体を提案しています。商品一つ一つに込められた作り手の想いや、その商品がある暮らしの豊かさを丁寧に伝えることで、顧客の共感を得ています。

「無印良品」も同様に、「これがいい」というシンプルな哲学を背景に、生活の本質を見つめ直すメッセージを継続的に発信しています。商品そのものを売るのではなく、その背景にある考え方や価値観を訴求することで、強固な顧客との関係を築いています。

こうした企業に共通するのは、単なる商品販売を超えて、メディア機能を持っているということです。

商品の魅力や選択の基準を継続的に発信し、顧客との対話を通じて信頼関係を深めている。これは田坂さんが予見した「ニューミドルマン」が、現代において必然的に辿る進化の方向性だと考えます。

なぜメディア化が必要なのか

ニューミドルマンが提供する価値は「見えない価値」です。キュレーション能力、審美眼、専門知識の応用力といったものは、その場限りの取引では伝わりにくいんです。

だからこそ、継続的な情報発信を通じて、以下のような論点の重要性が相対的にUPしたことを知ります。

  • なぜこの商品・サービスを選んだのか
  • どういう基準や文脈で判断したのか
  • 自分の体験や専門性をどう活かしたのか
  • どんな人にとって価値があるのか

こうした「選択のストーリー」を伝え続ける必要があります。

その結果、キュレーター自身がひとつのメディアブランドとして成立し、顧客との間に深い信頼関係が生まれるんです。

日常でのハイタッチな実践

私たち一人ひとりも、日常生活の中でハイタッチな生き方を実践できます。

  1. 相手の立場に立って考える習慣:単に情報を伝えるのではなく、相手が本当に求めていることは何かを考えて行動する
  2. 体験を通じた学びを重視:本やインターネットで得た知識を、実際の経験で検証し、自分なりの智慧として昇華させる
  3. 継続的な関係性の構築:一回限りの取引ではなく、長期的な信頼関係を大切にする
  4. 価値の見える化:自分が提供する価値を、相手に分かりやすい形で継続的に伝える努力をする
  5. 個別対応を心がける:画一的な対応ではなく、一人ひとりの状況や個性に応じたカスタマイズを意識する
  6. 学び続ける姿勢:技術の進歩に合わせて新しい知識を習得しつつ、それを智慧に変える努力を続ける

田坂さんは「予盾の止揚による発展の法則」(第五の法則)でこう述べています。

「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。

ハイテックとハイタッチは一見対立する概念のように見えますが、実際には相互に補完し合う関係にあります。技術が高度化すればするほど、人間的な温かさや個別対応の価値が際立つ。そして人間的な価値を追求することで、技術の真の可能性も見えてくる。

この矛盾を止揚(アウフヘーベン)し、両者を高次元で統合した生き方こそが、これからの時代に求められる智慧なのではないでしょうか。

矛盾のマネジメントとしてのミドルプレイヤーの役割

田坂さんは「矛盾の本質」について、こんな洞察を示してくれています。

マネジメントの本質は、「矛盾のマネジメント」である。

企業経営を例にとると、「利益追求」と「社会貢献」という一見対立する目標があります。

従来の発想では、どちらか一方を選ばなければならないと考えがちでした。利益を追求すれば社会貢献がおろそかになり、社会貢献に力を入れれば利益が圧迫される、と。

しかし田坂さんは、この矛盾こそが発展の原動力だと言います。

世の中には、「営を喰って生きているわけではない」という言葉があるように、企業であるかぎり、我々は日々「利益」を上げていかなければならない。「利益」を上げなければ、社員に給料を払うこともできず、企業として存続していくこともできないからである。しかし、一方で、世の中には、「人はパンのみに生きるにあらず」という言葉もある。

この二つの相反する要請を同時に満たそうとする中で、新しい価値創造が生まれるんです。

CSVやSDGs、ソーシャルビジネスといった概念は、まさにこの矛盾を止揚した結果として生まれてきました。

そして、こうした矛盾のマネジメントを担うのが、私たちミドルプレイヤーの重要な役割なのではないでしょうか。

常に問いを抱えながら生きるということ

田坂さんが示す「対話の技法」としての弁証法は、単なる理論ではありません。日常生活の中で実践すべき生き方の指針です。

例えば、「子供を叱らないことが、本当の優しさなのだろうか」という意見や、「ときに厳しく叱ることが、本当の優しさではないのだろうか」といった意見が出される。また、一方で、「厳しさの背後に、叱る人間の怒りがあってはならない」という意見や、「厳しさの奥に、その子供の可能性を深く信じる心がなければならない」といった意見が出される。

親子関係、上司と部下の関係、教師と生徒の関係など、私たちの身の回りには数多くの矛盾が存在しています。

優しさと厳しさ、自由と規律、個性と協調、効率と丁寧さ、グローバルとローカル、デジタルとアナログ…

こうした矛盾に対して、ひとつの正解を求めるのではなく、常に問いを持ち続けることが大切なんです。

そして、最終的には、単なる優しさでもなく、単なる厳しさでもない、それらを包含し、統合し、止揚した、さらに深いレベルでの教育の在り方に目が開かれていく。これが、「対話の技法」としての「弁証法」である。

私たちニューミドルマンやキュレーターとして活動する際も、この弁証法的思考が欠かせません。

顧客の即物で瞬間的なニーズと中長期的な本質的利益、効率性と丁寧さ、専門性と分かりやすさ、革新と伝統といった矛盾を抱えながら、それらを統合した新しい価値を創造していく。

そのプロセスでは、完璧な答えを求めるのではなく、常に問い続ける姿勢が重要になります。

世の中は矛盾に満ち溢れています。だからこそ、その矛盾を受け入れ、向き合い、より高次な統合を目指していく。そうした生き方こそが、ハイテックな時代におけるハイタッチな人間らしさの本質なのかもしれません。

マルチ・パーソナリティ時代の個人の生き方

田坂さんは現代社会の変化として、こんな洞察も示しています。

誰もが、いくつもの「パーソナリティ」を生きることができる「脱ペルソナ社会」が到来する。

従来の工業社会では、一人の人間は一つの明確な役割や肩書きを持つことが当然でした。会社員なら会社員、教師なら教師、主婦なら主婦といったように、「シングル・パーソナリティ」で生きることが求められていたんです。

しかし、これからの社会は「マルチ・パーソナリティ」の時代になっていきます。

一人の人が複数の顔を持ち、様々な文脈で異なる価値を発揮する。平日は会社員として働き、週末は地域のボランティアリーダーとして活動し、夜はオンラインで専門知識を発信するキュレーターとしても機能する。

こうした生き方が可能になったのも、デジタル技術の発達と価値観の多様化によるものです。

重要なのは、これらの複数のパーソナリティが矛盾し合うものであっても構わないということです。

職場では効率性を重視する合理的な判断をする一方で、家庭では感情を大切にする温かい対応をする。ビジネスの場では競争原理を理解して戦略的に動く一方で、コミュニティでは協調と助け合いを重視する。

従来の価値観では「一貫性のない人」と批判されそうな生き方が、これからは「状況に応じて最適な価値を発揮できる柔軟な人」として評価される時代になっていくでしょう。

個人レベルでの矛盾のマネジメント

私たち一人ひとりも、日々多くの矛盾を抱えながら生きています。

仕事での成功を求めながらも家族との時間も大切にしたい、効率的に物事を進めたいけれど丁寧さも失いたくない、新しいことにチャレンジしたいが安定も手放したくない。

こうした矛盾に対して、どちらか一方を諦めるのではなく、両方を活かす道を探ることが「矛盾のマネジメント」の個人版なんです。

例えば、平日は集中して効率的に働き、その分週末は家族とじっくり向き合う時間を作る。定型業務はシステム化で効率化する一方、人との関わりでは時間をかけて丁寧に対応する。安定した収入源を確保しつつ、小さなチャレンジを積み重ねていく。

大切なのは、矛盾する要素を単純に足し算するのではなく、それらが相乗効果を生み出すような統合を目指すことです。

家族との豊かな時間が仕事のモチベーションを高め、仕事での成長が家族への貢献意欲を強める。効率化によって生まれた時間で丁寧な関係づくりができ、深い関係があるからこそ効率的なコミュニケーションが可能になる。

こうした統合を通じて、私たちはひとりひとりの人間でありながら、状況に応じて様々な価値を発揮できるマルチ・パーソナリティな存在になっていけるのではないでしょうか。

そしてそれこそが、ハイテックな技術と共存しながらも、人間らしいハイタッチな価値を大切にする、新しい時代の生き方なのだと思います。

まとめ

  • 螺旋的発展が導く新しい個別性の時代――高い次元での「復活」を前提に生きるということ、それがこれからの時代を予期していく基礎的な視点となります。
  • 知識から智慧への価値転換――智慧という人だけのバリューを持ってして、ものごとどうしをつなげることが重要な時代になります。そうしたプレイヤーになれるでしょうか。
  • ハイタッチな生き方の実践――テックの力を借りながら、感性を活かして、直感を駆動させ、つなぐということに事業の可能性の本質を見出しましょう。
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