- なぜ、あの人はいつも涼しい顔をしているのだろう?
- 実は、気にしない生き方には、単なる鈍感さや無関心とは違う、明確な技術があるんです。
- なぜなら、気にしないということは、他者を無視することではなく、自分の価値基準を持ち、それに基づいて世界を解釈し直すことだからです。
- 本書は、インターネット掲示板「2ちゃんねる」創設者として知られるひろゆき(西村博之)さんが、炎上やバッシングが日常茶飯事のネット世界で培った「気にしない技術」を惜しみなく公開した一冊です。
- 本書を通じて、AI時代を生き抜くための精神的な免疫システムと、自分主体で生きるための具体的な方法論が見えてきます。
ひろゆきこと西村博之さんは、1976年生まれ。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」を1999年に開設し、インターネット文化の礎を築いた人物です。
現在はフランス在住で、動画配信サービスやSNSで活発に発信を続けています。アメリカで大学生をやっていたこともあり、日本と海外の文化の違いを肌で感じてきた経験が、彼の独特な視点を形作っています。
インターネット黎明期から現在まで、無数の批判や炎上に晒されながらも、常に飄々とした態度を崩さないひろゆきさん。その秘密は、単なる図太さではなく、明確な思考のフレームワークにあります。
本書は、そんな彼が「どうすれば他人の評価に振り回されずに生きられるか」という問いに、具体的な方法論で答えた実践的なガイドブックです。
「本当の自分」という幻想――他人の目を気にする本当の理由
日本人は他人の目を気にする民族だとよく言われます。
アメリカで大学生をしていたひろゆきさんが実感したのは、日本人の「他人の目をやたらと気にする」という特性でした。
でも、なぜ僕たちはこんなにも他人の目が気になってしまうのでしょうか。
その答えは意外なところにあります。
他人の目を気にしすぎてしまう人は、「ただ他人であっても『本当の自分』を理解してくれるはずだ」と勝手に思い込んでしまう傾向があるんだと思います。
つまり、どこかに「本当の自分を理解してくれる誰か」がいると信じているんです。
だから他人の評価が気になる。
だから批判されると傷つく。
でも、ここで冷静に考えてみる必要があります。
「世間」というものは、あなたのために動いているわけではありません。あなたが幸せの階段を上るかどうかを一番考えられるのは、あなた自身であって、「世間」ではないのです。
世間はあなたのことなど考えていません。
世間はあなたの幸せに責任を持ってくれません。
それなのに、僕たちは「世間」や「他人」の評価を過剰に気にして、自分の人生を委ねてしまっているんです。
ここで重要なのは、「メンタルが強い・弱い」という二元論ではないということです。
こんなふうに言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、僕は周りの人たちを基本「失礼しても構わない人たち」ぐらいに思っています。だから他人から何か言われてもそれなに気にならず、ストレスフリーで過ごすことができるんです。基本的に僕の人生で大切なのは「友達」ですよね。「あの人はメンタルが強い」とか「わたしはメンタルが弱い」という能力の問題ではなく、「その人は何を気にするか?」という区分けの問題だということです。
メンタルが強いか弱いかではなく、何を気にするかという選択の問題なんです。
ひろゆきさんは「友達」以外の人たちを「失礼しても構わない人たち」と区分けしています。
これは冷酷なのではなく、むしろ合理的な精神的な防衛システムなんです。
全ての人の評価を気にしていたら、精神が持ちません。
だから、自分にとって本当に大切な人だけを選び、その人たちとの関係に集中する。
それ以外の人の評価は「気にしない」と決める。
これが、気にしない生き方の第一歩です。
「本当の自分を理解してくれる誰か」を探すのをやめて、「自分が大切にしたい人」を自分で選ぶ。
そうすることで、他人の目を気にする無限ループから抜け出せるんです。
AI時代に残る「営業」という仕事――気にしない力が武器になる
AI時代が到来し、多くの仕事が自動化されると言われています。
そんな中で、僕たちはどんな仕事を選べばいいのでしょうか。
ひろゆきさんの答えはシンプルです。
幸せの鍵は「気にしない」こと
そして、AI時代に残る仕事についても明確な答えを示しています。
それに「AIが人間の仕事を奪う」のが本当だったとしても、僕はその対抗策が「AIに負けないすごいスキル」を身につけることだとは思わないんですよ。
多くの人は「AIに負けないために高度なスキルを身につけなければ」と考えます。
プログラミング、データサイエンス、専門的な資格・・・
でも、ひろゆきさんはそうは考えません。
むしろ、AIが苦手とする領域にこそチャンスがあると言います。
そんな中で、僕がこれからも残ると考えている人間の仕事は、「営業」です。コンピューターを使って数字をいじくる、デスクワーク系の仕事は全部なくなりますけど、人間相手に何かを売る仕事は、なくならないんじゃないでしょうか。
営業という仕事。
一見、地味で古臭く感じるかもしれません。
でも、よく考えてみてください。
営業とは、人間相手のコミュニケーションそのものです。
相手の感情を読み取り、信頼関係を築き、ニーズを引き出し、提案する。
これはAIが最も苦手とする領域なんです。
人間相手に何かを売る行為は、すべて「営業」です。
ここで重要なのは、営業を狭く捉えないことです。
店頭で接客すること、クライアントに提案すること、フリーランスで案件を獲得すること。
全て「営業」なんです。
そして、営業で成功するために必要なのが「気にしない力」です。
自分のメンタルを上手にコントロールし、自分的に気分よく日々の生活を送れるようにする。それが「他人と賢く距離を置く」ということなのです。
営業では拒絶されることが日常茶飯事です。
提案が通らない、クレームを受ける、理不尽な扱いを受ける。
でも、そこで「自分が否定された」と捉えてしまったら、メンタルが持ちません。
ひろゆきさんが実践しているのは、他人と賢く距離を置く技術です。
相手の反応を全て自分事として受け止めるのではなく、適度な距離感を保つ。
これができる人こそが、AI時代の営業で生き残れるんです。
あえて「前」に出る
ひろゆきさんはさらに興味深い提案をしています。
気にしないためには、むしろ積極的に前に出る方が楽だと言うんです。
使い方次第で「イヤなこと」もポジティブに活用できるということは心にとめておいてほしいです。あくまでも、メンタルが健康な場合にかぎりますが。
イヤなことから逃げるのではなく、それをポジティブに活用する。
批判されることを恐れて黙っているより、発信して批判を受け入れる方が精神的に楽になる。
これは逆説的ですが、真実なんです。
AI時代に生き残るのは、高度なスキルを持った人ではなく、人間関係を築け、適度に気にしない力を持った人なんです。
「価格のついていないモノ」を大切にする――自分主体の解釈システム
気にしない生き方の本質は、実は「自分主体の解釈システム」を持つことなんです。
ひろゆきさんの面白いエピソードがあります。
世の中には、価格のついているモノとついていないモノがあって、まあ、お金を払って買えるのは「価格のついているモノ」を買うことだけ。「価格がついていないモノ」はどうやっても、買うことができません。
これは一見、当たり前のことを言っているように聞こえます。
でも、実はとても深いインサイトなんです。
あなたがすごく太っているならビジネスクラスに会社をお金を払っても割に合うかもしれませんが、ベトナムに行くにしても飛行機に乗っている時間は6時間程度です。ビジネスクラスはエコノミークラスより+数万円は高くなりますが、逆の発想をすると、エコノミークラスで行くなら5、6時間挟いシートに座っているかわりに+数万円もらえるですが、「価格のついていないモノ」を買うことはできません。
ビジネスクラスに乗るかどうか。
多くの人は「ステータス」「快適さ」「周囲からどう見られるか」で判断します。
でも、ひろゆきさんの判断基準は違います。
「自分がすごく太っているなら」という極めて個人的・合理的な基準で決めているんです。
そして、エコノミークラスを選んだ場合、それを「狭いシートに我慢して座っている」とは解釈しません。
「5、6時間狭いシートに座る代わりに数万円もらえる」と解釈し直すんです。
海外旅行で今までにながった経験をするのは「価格のついていないモノ」を買うことはできません。「価格のついていないモノ」を買うことはできません。「価格のついていないモノ」を買うことはできません。そんな大したことじゃないですよ。
ここに気にしない生き方の核心があります。
世間が「ビジネスクラスに乗る人は成功者」という価値基準を持っていても、自分は「海外旅行の経験」という価格のついていないものに価値を置く。
だから、周囲がどう思おうと気にならないんです。
自分の生き方次第で、幸せの感じ方は大きく変わるものです。なので、他人の目や他人の意見をいちいち取り入れて生きるか、周囲を気にしない生き方、つまり「気にしない生き方」をしたほうが、幸せの階段を上ることができると僕は考えています。
結局、幸せかどうかは「自分がどう解釈するか」次第なんです。
エコノミークラスを選んだことを「みじめだ」と解釈すれば不幸になります。
でも「賢い選択だ」「滞在時間を増やせる」と解釈すれば幸福になります。
同じ出来事でも、解釈次第で全く違う意味を持つんです。
だから、気にしない生き方とは、鈍感になることでも、無関心になることでもありません。
自分の価値基準を持ち、それに基づいて世界を解釈し直す技術なんです。
「自分の頭で考える」ことが求められる社会ですが、あまりにもそのことにこだわりすぎると、逆に効率が悪くなってしまいます。何かわからないことがあった時、ググったらあっという間に解決できることはよくありますよね。周囲の人たちも、「検索」には使えます。
さらに、ひろゆきさんは「自分の頭で考える」ことの限界も指摘しています。
全てを自分で考える必要はない。
検索すればわかることは検索すればいい。
周囲の人に聞けばわかることは聞けばいい。
これも一種の「気にしない」技術です。
「自分で考えなければ」というプライドを捨てて、効率的に情報を集める。
「自分の意志」だと思わない
究極的には、ひろゆきさんはこう言います。
多くの人は、自分たち人間のことを「知的的な存在」だと考えていますが、実のところ、そうでもないと思っています。なぜなら、人間が物事を判断する際に使われるのは、たいていの場合「知性」というより、「扁」や「感情」、すなわち「本能」みたいなものだからです。
人間は自分が思っているほど理性的ではありません。
多くの判断は感情や本能に基づいています。
もしかしたら皆さんは、「人間は機械じゃない!」と言いたくなるかもしれませんが、自分の中にある「機械的な部分」や「動物的な部分」を認めて行動する動物だと客観的にとらえてあると、メンタルを整えやすくなりますよ。落ち込んだときに「この動物は今、ストレスを感じてこの動物に、どういう刺激を与えたら、調子がよくなるだろう」と考えてみましょう。
自分を「動物」として客観的に見る。
これは一見、冷たく感じるかもしれません。
でも、実はこれこそが最も優しい自己理解の方法なんです。
「自分の意志」「自分らしさ」に縛られて苦しむより、「この動物はどうすれば調子がよくなるか」と考えた方が楽になれます。
気にしない生き方とは、結局のところ、自分主体の解釈システムを構築することなんです。
世間の価値基準ではなく、自分の価値基準を持つ。
そして、その基準で世界を解釈し直す。
そうすることで、自然と「気にしなくて済む」状態が生まれるんです。
ひろゆきさんの論点については、こちらの1冊「大事なのは引き算!?『無理しない生き方 自由と快適さが手に入る37のアドバイス』ひろゆき」もぜひご覧ください。

まとめ
- 「本当の自分」という幻想――他人の目を気にする本当の理由――僕たちが他人の目を気にしてしまうのは、どこかに「本当の自分を理解してくれる誰か」がいると信じているからです。でも世間はあなたの幸せに責任を持ってくれません。メンタルの強さではなく「何を気にするか」という選択の問題として、自分にとって本当に大切な人だけを選び、それ以外は気にしないと決めることが第一歩です。
- AI時代に残る「営業」という仕事――気にしない力が武器になる――AI時代に生き残るのは高度なスキルを持った人ではなく、人間相手のコミュニケーションができる人です。営業という仕事は、相手の感情を読み取り信頼関係を築くという、AIが最も苦手とする領域です。そこで成功するには、拒絶を恐れず適度な距離感を保つ「気にしない力」が武器になります。
- 「価格のついていないモノ」を大切にする――自分主体の解釈システム――気にしない生き方の本質は、自分の価値基準を持ち、それに基づいて世界を解釈し直す技術です。ビジネスクラスではなくエコノミークラスを選ぶことを「数万円もらえる」と解釈し直せば、周囲の評価は気にならなくなります。自分を「動物」として客観的に見ることで、「自分らしさ」に縛られず、自然と気にしなくて済む状態が生まれるんです。
