- 10年という単位をよりよく生きていくためには、どのような視点が重要でしょうか。
- 実は、充実した働き方を手に入れられるかどうか、ということかも知れません。
- なぜなら、仕事は、人間にとってかけがえのない、成長と貢献の機会だからです。
- 本書は、人の性(さが)に触れながら、どうしたら自分の人生をより良いものにできるかを考える1冊です。
- 本書を通じて、理想の自分と出会うためのヒントを数多く得られるでしょう。
社会人ってなんだ?
前回の投稿「【最高な1日とは?】A PERFECT DAY 生きるなら、最高の日を|ボブ・トビン」に引き続き、今回もボブ・トビンさんの著書をご紹介してみたいと思います。
日本では、とくに大学をはじめとする学業を終えて、社会に出ると、「社会人」と呼ばれるようになります。
多くの人々は、学校を卒業し就職した瞬間から「社会人」と呼ばれ始めます。しかし、この呼称は時として私たちを誤った認識へと導くのではないでしょうか。というのも、「社会人」という言葉には、すでに一人前の社会の構成員として完成された存在であるかのような響きがあるからです。
実際のところ、学校を卒業して働き始めた人々の多くは、社会人として求められる能力や資質の一部を、まだ十分に身につけていない状態にあります。にもかかわらず、「もう社会人なのだから」という周囲からの期待とプレッシャーにより、未熟さを認めることをためらい、成長の機会を逃してしまうことも少なくありません。
社会人に求められる能力は実に多岐にわたります。ビジネススキルはもちろんのこと、他者との協調性、責任感、判断力、さらには生活管理能力まで。これらのスキルや資質は、一朝一夕に身につくものではありません。むしろ、実社会での経験を通じて、時には失敗を重ねながら、徐々に獲得していくものなのです。
本来であれば、最大の難問として「充実した働き方をいかに手に入れられるか?」ということについて、考え続けることだと思います。
仕事に疑問を感じたら、自分の望みを掘り下げるチャンス。
このチャンスを見逃してはならないのだと思います。
誰もがあたりまえのように「社会人」と呼ばれ、“一人前”の称号とともに、何をしていけばいいのか?実際はよくわからない状態に陥る社会の、そして、言葉の構造があるのではないかと思うのです。
社会人として成長する上で最も重要なのは、「学び続ける姿勢」だということです。社会は常に変化し、求められる能力も進化し続けています。そのため、一度身につけた知識やスキルが永続的に有効であるという保証はありません。
私たちに必要なのは、「社会人」という言葉の再定義です。
それは、「完成された存在」ではなく、「学び続ける存在」としての社会人像です。新入社員であれ、中堅社員であれ、管理職であれ、常に学びと成長の途上にあるという認識を持つことが重要です。
このような視点に立てば、社会人としての日々は、単なる仕事の繰り返しではなく、継続的な成長の機会として捉えることができます。失敗も未熟さも、その過程における貴重な学びの素材となります。
真の意味での「社会人」とは、完璧な存在ではなく、自身の課題に向き合い、学び続ける勇気を持った人なのではないでしょうか。その認識が広まれば、より多くの人々が心理的な制約から解放され、より豊かな職業人生を送ることができるはずです。
だからこそ、学び続けるためには、問いや疑問を大切にする姿勢がとても大切になります。
自分自身の信念、スキル、希望についてじっくりと見つめ直して下さい。
その先に、理想の仕事を作り、そのことを通じて、自分の人生をより豊かにしてくためのヒントをえられる道へいくことが可能になるはずです。
保留にしない!即決するには?
最悪の決断とは何でしょうか。
それは、「何も決めない」ことです。
保留こそ、豊かな人生の最大の敵です。
しかし、上述の通り「社会人」という響きから、どうしても“すでに一人前”であることが連想されてしまって、学びの必要性を大人に感じ支えない社会的なカルチャーが通奏低音のように横たわっているように感じます。
人は何歳になっても学ぶことができます。むしろ、学び続ける姿勢を持つことができれば、人はよりよく生きていく事ができるのです。
学ぶか学ばないか、ではなく、さっさと決断をして、学ぶスパイラルへの道を素直に受け入れるべきです。
あなたも与えられたチャンスを活かす準備をしておいてください。チャンスはめったにやってきません。考えすぎは禁物です。
よりよく働くことは、本当の自分自身に近づくチャンスです。
迅速な決断ができるように、自分自身が何を望んでいるのか?自分らしく学ぶ姿勢というのは、どういうものなのか?を自問自答しておくことが重要でしょう。
自信を掴もう?
そして、学ぶ姿勢のもと、行動をしていれば、必ず自信が湧いてきます。
自分自身が取り組む事実が自分自身を信頼すること、つまり自信につながっていきます。
人は、素直な生き物です。自分が、やれている!十分に、行動を積み重ねてきた!と思えれば思えるほど、気持ちに平穏がもたらされるのです。
自分自身のことをよく知っているのは、自分自身です。
だから、自分の目や感覚を誤魔化そうとしないで下さい。「なんとなくこうじゃない気がする・・」という感覚をとても大切にして、まず、何かをがむしゃらに始める努力をしてみると良いでしょう。
自信を持つことは、相手にも伝わります。
そして、その自信が伝染していき、よりよい人とのネットワークが構築されていくことになります。
人は、何をするか?も、とても大切なことですが、それと同じように、あるいは、それ以上に、「誰とやるか」のほうが大切かも知れません。
得意分野で成功を体感し、それを継続することで、自信を養いましょう。そのことが、自分自身だけではなく、他者のためにも使える資源になるのですから。
学び続けること――それは銀行にお金を積み立てるようなもの
学びは、日常の中にあります。何も学校に通っている間だけのものではないのです。
人生は奥が深く、そして、社会は複雑です。学校では、学びの入口に立つための、ツールが与えられるに過ぎません。言語、数学、社会の仕組み、そして、世界の仕組み、それらを習得することは、自分の生きるこの世界を解釈する道具になります。
ですから、その道具を使いながら、自分で問いを立てながら、進みながら考え続ける学びのスパイラルへのいざないを自然と受け入れていくことが大切です。
誰もが感じているはずです。本当は学びというのは、絶えず行っていくもので、その場に身を置くことこそが、人生の本質に近いところに行けると。
その優しいいざないに、身を任せてみるのが良いのかも知れません。
自然であることこそ、心の平静をもたらすことはないのですから。
以下は、著者ボブ・トビンさんの人生における「幸せのマニュフェスト」です。
1.一人の時間を持つ
2.最高の人たちと付き合う
3.気にしすぎない
4.人に親切にする
5.あきれるほどポジティブでいる
6.人の行動に判断をくださずに相手の話を聞く
7.好きな仕事をする
8.自分の問題を他人に背負わせない
9.喜びや幸せを優先する
10.笑顔を絶やさない
あなたは働き方や働く場所、仕事への取り組み方を変えることができます。
すぐにでも、それは自分自身が望めば、叶うものです。自分でコントロールできることにフォーカスして、明日からさらに自分を変え続けていきましょう。
まとめ
- 社会人ってなんだ?――本当は、学び続ける人の総称でありたいものです。
- 保留にしない!即決するには?――自分の意志に常に触れておくことです。
- 自信を掴もう?――誰もが自分に素直なので、自分が行動していることが自信に繋がります。