誰かのために、あれ!?『人生をコンテンツ化せよ 情報発信時代の「道は開ける」』長倉顕太

人生をコンテンツ化せよ 情報発信時代の「道は開ける」
  • どのように人生を積み重ねていくのが理想でしょうか。
  • 実は、自らをコンテンツのように蓄積していくことが重要です。
  • なぜなら、それが、人生を豊かにし、人とつながり、自信を見出すことになるからです。
  • 本書は、いかに情報を自ら創り、発信していくか、という人生戦略を検討する1冊です。
  • 本書を通じて、これからの時代の生き方を見出すことができるでしょう。

プロシューマー的に生きる!?

長倉顕太(ながくら・けんた)さんは、編集者・作家・プロデューサーとして異色のキャリアを歩んできたクリエイターです。

元・大手出版社にて20万部超のベストセラーをいくつも手がけた後、独立。独自の世界観をもとに、オンラインサロンやセミナー、YouTubeなど多彩なメディアで発信を行い、「常識を疑え」「自分を生きろ」といったメッセージを投げかけ続けています。

編集者という立場を超え、まさに自分自身を「コンテンツ」として打ち出してきたその生き方は、多くの共感と反発を呼びながらも、「発信によって人生を切り開く」という現代的な在り方を象徴する存在です。

私たちがいま、生きている時代は、全てがデータに変化されて、処理されていく時代になります。データというのは、つまり、コンテンツとなります。

“プロシューマー”という概念を捉えていくということに、長倉さんのコンテンツに対する深い見立てがあります。

これって今の時代にとてもいい。こういう感覚で生きることが人生を楽しくするからだ。

プロシューマーとは、消費者(Consumer)でありながら、同時に生産者(Producer)でもある存在

かつては「見る側」と「つくる側」が明確に分かれていたメディアの世界が、インターネットの登場によって一変しました。SNSやYouTube、noteやVoicy、さらにはライブ配信など、私たち一人ひとりが“物語の発信者”となりうる時代に突入しています。

そのとき、「どんな自分を見せるか」ではなく、「どんな人生を生きているか」が問われるのです。

つまり、発信するとは、自分自身の在り方を世界に問うことに他なりません。

これは単なる情報発信テクニックの本ではありません。
むしろ、自分という存在を引き受け、その全てを“物語化”して生きることの決意と覚悟を促す書なのです。

コンテンツを誰もが、作れる時代になりました。

そして、コンテンツを積極的に発信して、自分という人間が明確に社会に伝わっていくのと同時に、他者のためになるコンテンツなのであれば、それは最高のギブになります。

ギブがキー!?

日本は多かれ少なかれ、「世の中に良いことをすれば、中長期的に自分が生きやすくなったり、楽しくなったり、幸せを感じられたり、そういう基盤が整っている社会」です。

だから、オレは、「ギブギブギブしろ!」っていつも言うんだよね。

ギブできる人がいい人生を送ることができます。そして、どれは同時によい人格を手に入れることでもあるのです。

つまり、コンテンツとは単なる「自己表現」の手段ではなく、「他者貢献」のツールでもあるのです。

ここに、長倉さんの発信の本質があります。

発信とは、承認欲求を満たすためだけの行為ではない。
むしろ、どれだけ自分の経験や失敗、価値観や情熱が「他者の気づき」や「共感」につながるか。
それを見極め、届けようとする意志こそが、発信者としての“矜持”ではないでしょうか。

そして、その過程で手に入るのが、「人格」なのです。

私たちは、発信することで他者にギブを届け、その反応を受けて、自分自身の在り方を見つめ直します。
そうした循環の中で、自分という人間が磨かれていく。まさに「発信すること=生き方のアップデート」なのです。

また、「感情」に対する向き合い方も長倉流があります。

感情って完全に外部の刺激に喚起されておこるわけよ。ってことは、どの環境、どの状況、どんな人、とか変わっているかに左右されるわけ。だったら、それって、完全に他人のものでしょ。だから前にも書いたんだけど、感情なんかまともに向き合う意味はないわけよ。

長倉さんは、感情を“自分自身の中から自然に湧き出るもの”ではなく、“環境によって喚起される他者由来のもの”として位置づけます。

つまり、「感情を変えたいなら、内面をどうこうする前に、外側を変えろ」というのが、彼の徹底したリアリズムです。

「誰といるか」「どこに住むか」「どこに行くか」——

この3つを意識的に選び、コントロールすることで、結果的に自分の思考・行動・感情の流れさえも、より良い方向にシフトさせることができる。そんな“環境設計”の重要性を語っています。

一見、突き放したような言葉に見えるかもしれません。

けれども、その背景には、「人間は、環境の奴隷である」という前提を引き受けた上で、だったらその“奴隷状態”から少しでも自由になるために、自らの「場」を選び取り、「つながり」を編集しようという強いメッセージが込められているのです。

この視点は、情報過多で感情が揺さぶられやすい現代において、まさに自分を守るための「ライフハック」とも言えるかもしれません。

他者のためにあるということを忘れずに!?

自分のマインドセットを整えながら、活動を止めないためには、どんどん新しい経験をしていくことです。

なぜなら、恐怖心で人は立ち止まる可能性があるからです。あまりにも自分が知らないものや、自分が触れたことがないものに対して、人は恐れおののき、距離をとります。

だったら、得体のしれないものを自分の人生から一つでも、多くなくしていくことが大切になるのではないでしょうか。

大事なのは、以下の2点です。

  • いろんな人にたくさん会って本物の情報を得ること。
  • 情報発信をして発信側の気持ちを理解すること。

この2つを行っていけば、自分の知らないことも徐々に減らしていけるかもしれないし、発信自体が、自分の血肉になる上、人とつながれるきっかけの好循環を生んでいくのです。

また、こうした活動は、実は「他者のため」にあることで、持続可能性を担保することができます。

人は「自分のため」だけでは、なかなか行動を続けられません。
けれども、それが「誰かのため」になると思えたとき、不思議なほどエネルギーが湧いてくるものです。

だからこそ、情報発信という行為は、自分を鍛えると同時に、他者を勇気づけ、社会との接点を築く力でもあります。

そして、その積み重ねが、やがて「自分だけの世界観」をつくっていくのです。

つまり、「人生をコンテンツ化する」というのは、単に目立つことでも、バズることでもありません。

もっと本質的には、「自分の生き方を通じて、他者と関係を結び、社会に貢献すること」
そこには、きっと他人の役に立ちたいという静かな願いと、自分らしく在りたいという切なる希望が共存しています。

だから、完璧じゃなくていい。完成してなくていい。
とにかく動いて、発信して、つながっていくこと。
そのプロセスこそが、人生を豊かにし、結果として“道をひらく”のだと、長倉さんは本書を通して語りかけてくれているのだと思います。

オレが自分の特技でもある情報発信を教えるのもすべて、「他人を勝たせる」ためだ。なぜなら、一人一人のコンテンツは、「誰かを救う可能性がある」からだ。

誰かのためにある。それを見つめていけば、きっと自分自身も見えてくる。

そんな本質的逆説を本書でふれることができます。

長倉さんの1冊は大変刺激的で、自分の生き方を見つめる機会を提供してくださいます。こちらの1冊「【環境を変えれば、ポジティブな変化になる!?】移動する人はうまくいく|長倉顕太」もぜひご覧ください。

まとめ

  • プロシューマー的に生きる!?――それは、コンテンツを自ら発信し続ける生き方です。
  • ギブがキー!?――結果的に、他者とともに自分が良くなる可能性を高めます。
  • 他者のためにあるということを忘れずに!?――それが本質をつき、継続させます。
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