- 自分を理解し、自己認識を高めるためには、どんな視点が必要でしょうか。
- 実は、潜在意識の存在を感じることかもしれません。
- なぜなら、潜在意識は、顕在的な意識よりも、圧倒的に広く深いのです。
- 本書は、そんな潜在意識の存在について説く1冊です。
- 本書を通じて、自らの潜在意識に気づきそれを、活用するヒントを得ることができます。
潜在意識とは?
私たちの思考のほとんどは、無意識の潜在意識に占められています。
顕在意識:潜在意識=1%:99%
このような割合で、確実に私たちの人格や認知に大きな影響を与えていると言われています。
また、思考はかならず実現するとも言われています。つまり、顕在意識だけではなく、潜在意識を認識して、その力を活用することができれば、思考実現もさらに強力に行うことができるということではないでしょうか。
99%も存在する思考には、ポジティブな思考もあれば、ネガティブな思考もあります。これをしっかりと見つめていくことが、実は人生に関わってくるのです。
実は、ポジティブなことも、ネガティブなことも、自分自身が作り出している認識でしかありません。
コップに水が入っている。それは半分です。
すでに半分しかはいっていない・・・もう半分も飲んでしまった・・・!と捉えるか、あるいは、まだまだ半分も入っている、それにこれから追加されないとは誰も言っていないと捉えるか。それぞれ自分の意志次第であるということです。
また、状況に応じて、半分残っていることなのか、半分なくなったことなのか、それぞれどちらがポジティブなのか、ネガティブなのか、揺らぐことも想像に容易いでしょう。
潜在意識にストックされている思考のパターンを知ることから始めてみましょう。
以下のような割合が、一般的であると捉えているようです。
良い思考 20%
悪い思考 20%
曖昧な思考 60%
この3つは宿っているエネルギーが異なっており、そのエネルギーに適した扱い方があります。
扱い方を知っていることが、“良いこと”を引き寄せていく力になります。たとえいろいろなことが起こっても、落ち着いて対処することができるようになります。
「引き寄せの法則」という原理がありますが、私はこれを「思考が現実化する」という言い方をしています。引き寄せは、思考の量が自分の中で増えていくことで現実に起こります。
自分自身の潜在意識にリーチして、どのような思考で満たされているのかを知るところから、始めてみましょう。
例えば、「夢・目標・願望」を実際に書き出していみること、どのようなきっかけがあってそのような「夢・目標・願望」が設定されているのかを考えてみることも、自分自身に対する解像度をあげていくことのヒントになります。
あるいは、自分が何に対して、どのようなシーンで、どのような感情を覚えるのかについて意識をしても良さそうです。
この時、「怒り」の感情に着目してみることも実はよいヒントになります。
「怒り」というのは、ネガティブな印象を受けることもあるのですが、実は、自分が理想と現実のギャップについて、それを無意識に埋めたいという“前向きな”意識の表れとして捉えることもできるからです。
怒りの正体をよく見てあげることです。
例えば、仕事でとても悔しい思いをした時に、「なんだと!今度は絶亭に成功して、見返してやる!!」とか思いが湧き上がってきたときには、もしかしたら、今の感情に取り憑かれているので、なかなかビジョンを見つめることは難しいかもしれません。
しかし、怒りの背景をよく見つめていけば、自分が理想とするところがあって、それに届かないことから「怒り」の感情が沸き起こっているのです。
つまり、見方によっては、非常にポジティブに向かっていくパワーを持っていると捉えることも可能なのです。
感情を優しく取り上げてみましょう?
上述の通り「怒り」の感情にフォーカスしてみると、実は「感情を押さえつけている緊張なストレス」に気づくこともあるでしょう。
その時に、自分はなぜそのように感情をおさえつけてしまっているのだろうか?また、そのような感情にそもそもなぜなるのだろうか?という発想を持ち、自分自身と向き合うことも可能になるのです。
自分について解像度をあげていくこと、当たり前のように感じている感情について気づき、その起点となっている原因について知り、感じることは、潜在意識に少しでも意識を向けていくヒントになるのです。
自分自身を俯瞰していくマインドセットを育てる論点については、こちらの1冊「【頭がいいは、視点で決まる!?】メタ思考~「頭のいい人」の思考法を身につける|澤円」をぜひご覧ください。

自分自身の潜在意識の存在にまず気づき、それと向き合いながら、どのように自分の思考や行動をアップデートしていくのが良いでしょうか!?
本書『すべて潜在意識のせいでした』にインスパイアされて、ステップを検討してみました。
- 感情を観察する:日々の感情に意識的に気づくようにします。特に否定的な感情が湧いたときは「なぜこう感じているのか」と自問してみましょう。
- 肯定的な言葉を選ぶ:自分自身や状況について話すとき、肯定的な言葉を意識的に選びます。
- 朝と夜の5分間:朝起きたときと夜寝る前に5分間、自分の望む状態を鮮明にイメージします。
- 感謝の習慣:毎日3つの感謝できることを見つけて声に出したり、書き留めたりします。
- 小さな成功を祝う:小さな成功や進歩も見逃さず、自分を褒めることで潜在意識に肯定的なフィードバックを与えます。
病は「気」から、ならぬ「思考」から
日頃ケアしていなかった、自分の感情に気づくことによって、自分の思考を再検討することができます。
その結果、「反射的な言動」ではなく、自分が理想とする言動を積み重ねていくことで、結果的に引き寄せの法則を良い感じで発動することができるようになるでしょう。
ジャッジをやめよう?
また、こうして自分の視点や気持ちを振り返ることは、実はとてもいい効果をもたらします。
それは、「ジャッジを辞めること」です。ジャッジ、つまり、「判断」です。
人は物事を良い・悪いと即座に判断する傾向があります。
このような2元的なジャッジメントは、長期的に見て私たちの理想状態からの隔たりを生む可能性があります。
ネガティブな側面としては以下のようなことがあげられるでしょう。
- 判断の自動化:私たちの脳は効率化のために物事を素早く判断するよう進化してきましたが、これが必ずしも幸福や成長につながるとは限りません。
- 潜在意識への影響:「これは悪いことだ」と判断することで、潜在意識にネガティブな印象を植え付け、結果的に同様の状況を引き寄せやすくなります。
- 学びの機会の損失:出来事を良い・悪いと即断することで、そこから学べる貴重な教訓を見逃してしまうことがあります。
- 柔軟性の低下:2元的な判断は思考の柔軟性を失わせ、創造的な解決策を見つける妨げになることがあります。
ジャッジに過剰に依存してしまうのは、実は、他者の視点を意識しすぎてしまうことも原因です。
それは、他者の評価を気にしすぎているからです。
ジャッジメントを手放し、現実をあるがままに受け入れることで、潜在意識はより建設的な方向に働きやすくなり、長期的には理想の状態に近づく可能性が高まります。
ジャッジを辞めるためには、周りの評価を気にしなくていいように、自分が内発的に何を感じ、考え、言動しているのかについて気づくことから始めるのが良いのです。
つまり、上述の日常的に活用できるステップをそのまま実行すれば、外発的な観点や価値観で判断することだけではなく、それを内側から押し戻すような思考の試みを行うことだってできるようになります。
これらの内外のバランスこそが、実は意思決定や、意志を強く行動に移し、そして引き寄せの法則を活用しながら、自分が理想とする人生を少しずつ構築していく活動へと導くためにとてもよいヒントを提供してくれるように思います。
無意識の力については、こちらの1冊「【生きるとは?】無意識のバイアスを克服する:個人・組織・社会を変えるアプローチ|ジェシカ・ノーデル」も合わせてご覧ください。

まとめ
- 潜在意識とは?――思考の99%を占め、人生をかたち作る力を内在しています。
- 感情を優しく取り上げてみましょう?――原因と結果にフォーカスして見ると、自分が見えてきます。
- ジャッジをやめよう?――そのために、内発的な気持ち(潜在意識)に気づき、大切にしましょう。