大いなるものを感じ、感謝して生きよう!『続・人間の研究 誰でも楽しく生きられる』船井幸雄

続・人間の研究 誰でも楽しく生きられる
  • どうしたら、よりよい人生を作り上げていくことができるでしょうか。
  • 実は、人生に普遍のルールを見極めて、実践することです。
  • なぜなら、ものごとには、一定の法則性があり、それが世界のOSを成しているのです。
  • 本書は、船井幸雄さんの人生を照らす1冊です。
  • 本書を通じて、生き様について考えるヒントを得ます。

マクロ的に生きるとは!?

前回に続き、船井幸雄さんの1冊をレビューさせていただきたいと思います。今回の1冊は『続・人間の研究 誰でも楽しく生きられる』です。

船井幸雄さんは、言います。

大きなルールはわずか3つ。「自由意志」「天地自然の理」「本物化」

この3つの世界の本質をよく知り、よく考え、そして、それに基づき行動することで、よりよい人生を作っていくことになるというのです。

人生というのは、常に意思決定の連続です。

この先をどう行こうか、どの道を選べばよいのか、いまここの時間の使い方はこれで確信していいのか。などなど。選択の連続が人生になっていきます。

その時大切なのが、意思決定をする人、つまり自分自身の意志ということになります。

人間はしたいことをするべきで、したくないことはしないのが正しいようです。

たとえ一瞬でも、したくないことをするということは、マクロ的に観ていくと、よくないことなのです。

今自分がしたいと思えることをどれだけできているのか、という着眼点で自分の日常を振り返ってみることはとても重要なことです。

また、その時、そのものごとや行為だけを見るのではなく、自分がお帰れている状況も合わせて見つめてみることが重要でしょう。

なぜなら、自分のスタンスによって、そのものごとや行為というのが、よくも見えたり、よく見えなかったりするからです。

何に意味を見出すのかは、自分の心のおきどころ次第であるということでもありそうです。

また、自由意志と同じように重要なのが「天地自然の理に反していないか」ということです。

これは、反自然的な行為や、反良心的な行為は、天地自然に反し、長続きしないだけではなく、自分自身にとってよくない状況を作り出してしまうというのです。

仮にそうした行いをして、目的を達したとしても、どこかすっきりしないものです。楽しくないのです。

そういうことをしていると、残念ながら、「つき」が回ってくることがなくなります。

人間は楽しいこと、良心が喜ぶこと、自然の摂理に合致したことをやると「つき」がつくようにできているようです。

これは世の中の構造やその中にある人間をよく観察していると、見えてくることでもあります。

我欲的な人や団体が確かに、注目されたりうまくいっていると見えることもあるかもしれませんが、それはどこか一過性で、虚しさを覚えるものとして見ることもできそうです。

むしろ、淡々と自然の摂理に従って、良心にもとづいて、他者のために行動している人の周りは穏やかな空気が取り巻いて、そして豊かな人が集まってくる環境が作られているようにも感じることがあります。

本物であろう!?

もうひとつの大きな要素が「より本物志向」を目指すということです。

選択をする時、大切なのが、「本物」を選ぶという感覚です。

その時に大切なのが、「必要なものは必然的に現れる」という世の中の原理も合わせて感じ取ることです。

この点においては、妥協は不要です。

周りの環境や比較の中で、ものごとを見極めることも時に大切かもしれませんが、それでも、社会や世の中というのは、個々の行いや考えに応じて、ベストな組み合わせを提示してくれたり、巡り合わせてくれたりするものです。

そうしたマクロ的な視点でものごとを見極めて、自ら本物を選択していくこと、そして、そのために、選択眼を磨くために、良心にもとづく行いを継続していることが、重要な論点となります。

本物とは、どんなものといえばよいでしょうか?
それは、あたたかで、だれをも引きつけます。だれにもなにかプラスになるものを与えますが、誰にも害は与えません。それだけでなく、だれにもすばらしい美を感じさせるものといってよいと思うのです。

本物は、みんな謙虚であると言います。

普段環境に溶け込んでいて、目立ちません。

それでいて、いやみがなく、しばらく付き合ってみると、その良さを知ります。

だれをも分け隔てすることなく、誰に対しても与えるだけで、誰からも取ろうとしません。

人間性を磨くには?

船井幸雄さんの主張は、「よりマクロに考えると間違わない」のであるということです。

人は、生きていると目の前のことや、足元のことが気になって、それで躓いてしまったり、道に迷ってしまったりします。でも、そんな時ほど、遠くへの視野や視線、そして、俯瞰した目線こそが、確実なナビゲーションを果たしてくれるのです。

マクロの視点を持って、自分だけではなく、他者との関係性、さらには、この世の中の摂理に至るまで、知り、感じ、考え、そして、行動して見るようにしましょう。

マクロ視点を持って生活するということは、人間性を磨くということにもなっていきます。

人間性を磨くとは、次の5つの要素を考えるということです。

1)知恵を磨くこと(アタマをよくすること)
2)良心にしたがい反自然好意をなくすこと
3)愛の気持ちで誰にも接することができるようになること
4)我執がなくなることで、向上すること。
5)そして向上するに従い想像力と直感力が強まるということ

人間というのは、確実に学べば学ぶほど、アタマを良くすることができるようになります。

この場合のアタマが良いとは、視野視点を広げ、より多くの解釈をしながら、ものごとや他者との距離感や関係性の仮説を列挙して、選択できるということを指します。

するとさらに知らないことを知るきっかけを得ることになり、さらに、よりよく深く体得することを促してくれるようになります。

知的レベルが向上していくに従って、良心とか、自然の摂理を感じる機会も増えていきます。

神仏を拝んだり、神仏に祈ったり、お頼みすることや、礼を尽くすことに対しても、より自然と心が向かうようになるでしょう。

これはつまり、マクロ的な視点を持って、自分ではどうにもならないことに対する畏怖の念を改めて気づくということにあります。

より俯瞰してものごとを見つめていくと、自分のちからなど取るに足らないものであるということを身にしみて感じるようになります。一方で、自然やこの世界の成り立ちと循環のとてつもなく偉大な力に気づき、その奇跡に心動かされることもあるでしょう。

そうした経験の前に私たちは、“大いなるもの”に対して、心を寄せること、つまり、祈ったり、拝んだり、礼を尽くしたりすることより他に、できることがないことを知ります。

自然に触れる時間を持つことで、よりこうした意識を大切にしていくことができるようになるでしょう。

さらに自分には到底どうにもできない大きな力を感じるということは、自分の身近にある些細なものごとに対して、気づき、それらがあることに対して奇跡を感じ、もっともっと大切にできるようになるでしょう。

例えば、家族、知人、友だち、同僚などなど、そうした関係性を持てていることに対する、感謝の念を抱かざるを得なくなるということです。

そしてそれらが極められた時、私たちは「愛」を改めて知り、それに満たされることで、同じように「愛」を感じる人同士と、共鳴しあい、共にいることでさらに心地よさを感じ続けていくことができるのです。

そうしたことを信じて、与えられた人生を楽しく生きていきましょう。

船井幸雄さん流「楽しく生きるためのコツ」をご紹介します。

1)肩の力を抜くこと。
2)どんな場合も心配しないこと。
3)どんなことも肯定してみようと努力すること。
4)自分のすること、しなければならないことは何でも「ワクワク」してやろうと努めること。
5)絶えず自分でイメージ化でき、可能性のある確信の持てる最大限の目標を作ること、そして、それと現在を結びつけてみること。

これらの5つの工夫を持って、良心のもとに常にベストを心がけていくということが、実は、人生を「楽しく」生きていくということにつながっていきます。

そうして、人間性を磨いて、楽しい時間を過ごしているということが、結果的に、誠実に自分のレベル感を高めていくという実感として多幸感に包まれた人生を歩むことになります。

時に自然を感じてみることもよいですね。こちらの1冊「自然で、自分を再起動!?『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』フローレンス・ウィリアムズ」もぜひご覧ください。

まとめ

  • マクロ的に生きるとは!?――世界の仕組み、世界とのつながりを絶えず感じる生き方です。
  • 本物であろう!?――他者のためにあり、そのために自律して、愛あふれる選択をしましょう。
  • 人間性を磨くには?――“大いなるもの”に対して畏怖の念を忘れずに感じ続けましょう。
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