人が歩けば、幸せになる!?『歩く マジで人生が変わる習慣』池田光史

歩く マジで人生が変わる習慣
  • よい人生の習慣って何でしょう?
  • 実は、歩くことが大切かもしれません。
  • なぜなら、歩くという行為は、脳と考え方をアップデートします。
  • 本書は、歩くを通じて、幸福を考えるための1冊です。
  • 本書を通じて、歩くことの素晴らしさを知ることができます。
池田光史
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幸せの在処とは?

人の幸せはどこにあるでしょうか。

生きた心地、ということにもっとフォーカスしてみてもよいのではないか?というのが本書のテーマです。

社会やテクノロジーの進展によって、置いてきぼりにされているような自然的な感覚、身体性を取り戻すことが、実は、私たちにとっての幸福の近道かもしれません。

もっと抜本的に、人類700万年の歴史の時間軸を振り返って、産業革命後というわずか0.01%の近現代という短期間のうちに、急速に僕たちが失いつつあるもの――でも、本当は失ってはいけないはずのもの――を追いかけた。

そして、そのヒントが「歩く」です。

アップルのスティーブ・ジョブズだって、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグだって、歩くことを重視していたといいます。

スティーブ・ジョブズは、歩きながら大事な話をしていたと言うし、マーク・ザッカーバーグは、フェイスブックの社屋の屋上を自然を感じながら、従業員が散歩できるウォーキングトレイルを整備してしまったし。

歩くことは、人にとって何をもたらすのでしょう?

「歩けば、答えがひらめいた!」や「あることで、考えがまとまった!」という体験をした人も少なくないのでは?実は、歩行と思考は切っても切り離せない関係にあるのです。

人はなぜ歩くのか――どうやらそれは、脳が働き出すということと深く関係している。

蒸気機関を改良して産業革命に貢献したジェームズ・ワットは、グラスゴーの緑地を歩いている時に、改良案を思いつき、エジソンのライバルと言われるニコラ・テスラは、ブダペストの公園で詩を朗唱しながら友人と歩いていた時に、アイデアが浮かんだそうです。

人は、二足歩行に完全移行しながら、脳を発達させました。

歩行は脳を変化させることが知られています。創造性はもちろん、記憶力までが向上するという研究成果も見られているのです。

歩くは脳を変える?

2011年アメリカ・イリノイ大学やピッツバーグ大学を中心とした研究チームの成果によると、55歳~80歳までの120人の高齢者を対象に1年の運動介入実験において、よくウォーキングしたチームとそうでないチームにおいて、脳の活性化に有意な違いがあったというのです。

ウォーキンググループでは、2%程度海馬が増大しました。海馬が成長することは、若返りができたということを意味します。

海馬の中でもとくに「前部」でも効果が顕著であったのです。この部位は空間記憶の獲得に関わり、年齢とともに特に萎縮しやすい領域です。同時に、記憶力の向上も確認することができています。

また、同じような実験を学生立ちにも実施した例があります。

アメリカ・スタンフォード大学が2014年に実施した実験がそれです。

参加者176人の学生をありふれた道具のクリエイティブな使い方を可能な限りリストアップするというものです。ありふれた道具とは、ボタンやタイヤなどです。

結果は、座っているときよりも、歩いているときの方が、創造性のスコアが平均60%も高かったというのです。しかも、81%の学生でスコアが上昇しました。

歩くことは、既存の枠にはまらない、発散的な思考力を高めることにこそ効果がある、ということになる。

創造性を高めるために、著者・池田光史さんは、以下の3つのティップスを紹介してくれています。

1.歩きながらアイデアを考える習慣を身に着けてみること。
2.週に3回、40分のウォーキングを習慣化してみること。
3.定期的に自然の中を歩くこと。

「脳は使えば使うほどよい」というのは、必ずしも言い当てられないとのこと。現代人の脳は常に強い刺激を与えられているので、常に強い覚醒状態・ストレス状態にさらされています。

そもそも「働きすぎている」ので、問題が起こったり、よい発想に至らなかったりすることもあります。

そうした状況にあって重要なのは、自然を感じることです。

人が本来暮らしていた自然の中で、自然のノイズに触れていくことで、五感を通じて豊かで心地よい刺激を受け取ることで、脳がリラックスして、スッキリと覚醒します。

池田光史
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歩く習慣を?

人間も、自然も、地球も本来は、もっと複雑なものかもしれません。

でも、デジタルな社会の基盤が優勢になっているように感じる昨今、そうした当たり前の複雑さに蓋をしてしまうことも多々あるようにも思います。

山や自然が面白いのは、まさに何があるかわからないからだ。

何があるかわからないこそ、まず分け入ってみる。そして、観察してみる。もしかするとそこからアウトプットできることだってたくさんあるかもしれません。

そして、観察とアウトプットを続けていれば、それがいつかなにかにつながることだってあるように信じたいものです。

歩くということは、日常です。どんなに多忙な人でも、日常生活に歩くことを取り入れることができるでしょう。

それはほとんど唯一、持続可能な身体活動と言える。

「自然な自分を愛す」ということかもしれません。

自然との一体化については、禅のマインドセットを知ることも大切かもしれません。こちらの1冊「【禅は、生きる知恵!?】人生を整える 禅的考え方|枡野俊明」もぜひご覧ください。

まとめ

  • 幸せの在処とは?――それは自分自身が決められることだと、気づくことかもしれません。
  • 歩くは脳を変える?――歩くことによって、脳がより良い状態になります。
  • 歩く習慣を?――自然に還るための習慣を自ら工夫して持ってみましょう。
池田光史
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