【人生のルールを知っている!?】親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?|橘玲

親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?
  • どうしたら、よりよく学ぶ習慣を身につけることができるでしょうか。
  • 実は、人生というゲームとルールを早い段階から知っておくことです。
  • なぜなら、合理的に考えられる人だけが見える景色があるからです。
  • 本書は、人生を整えるための考え方に関する1冊です。
  • 本書を通じて、暗中模索ではなく、思考によって人生を切り拓くヒントを得ます。
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資源が限られている?

橘玲さんが強調するのは、親子で人生を学ぶ際に重要にしたいのは、「合理的に考える」ということです。

合理的に考えるということが、ブレずにデキる人が、豊かにお金持ちになれるということが、本書の通奏低音です。

経済合理性というのは、ものすごく簡単にいうと、1+1=2ということです。

これは、周りに流されないことや、バイアスを巧みにコントロールする他者に惑わされないという、スキルセットとマインドセットにつながっていきます。

合理的に考えることができれば、都度最適なチョイスを自分の思考で選択することができるようになります。キャッシュレス決済専用レジががら空きなのに、有人レジに並ぶ必要はないし、反対にキャッシュレス決済レジが大混雑してしまったら、反対にがら空きになった有人レジを選択すればいいのです。

合理的に考えるということを突き詰めていけば、感情や流れに身を任せなくても良い瞬間を意識することができるようになります。

これは、お金だけではなく、時間という貴重なリソースの有効活用についても欠かせない視点となります。

テーブルの上にりんごとみかん1つずつ、わたしとあなたがそれぞれ100円を持っている。りんごは、100円。みかんも、100円です。それぞれの人がりんごも、みかんも両方とも得られるようにするにはどうしたらいいか?

こうした、問いを橘玲さんは、本書を通していくつも投げかけてくれます。

上述の問いの場合、大切なのは、「人生の資源(お金や時間)は有限である」ということを前提として深く知るためにあります。

関係性とは?

りんごもみかんもどちらも手にするには、いくつかの方向性があるでしょう。

1)奪う・・あなたから100円玉を奪って200円にする。
2)働く・・なにかの仕事をして100円を追加する。
3)借りる・・あなたから100円を借りて、両方を得る。
4)あきらめる・・どちらかをあきらめます。
5)交渉する・・あなたがりんごを、そして自分がみかんを得て、分ける。

こうした選択肢は、資源が有限であることを論点として非常に強力に学べるきっかけになります。

お金はなぜ、重要なのか?とお子さんに聞かれたらみなさんはなんて返しますか?

リソースは、有限という考え方を前提にすれば、親子で「資源(お金)を少ししかもっていないよりも、たくさんもっていたほうが、悩みが少なくなる」ということを語り合うことができそうですね。

「トレードオフ問題を解決できるからだよ」と答えましょう。

資源は、有限であり、その前提の中で人々は、工夫をしているということを互いに共有して、今後の問いを考える軸足を得ます。

本書の中では、人と人の関係性についても触れられています。(単にお金だけによらない、人生全体に関わるトピックスへの広がりが魅力です)

人には3つの空間があります。

  • 貨幣空間・・すべての取引が、お金のやり取りで完結する「他人の世界」
  • 友情空間・・友だちとはお金以外の手段でギブ・アンド・テイクする
  • 愛情空間・・愛があるところにお金は介在しない(できない)

これらの3つの空間が誰しもがあって、そのマッチングで、関係性が成り立っていることを知りましょう。

必ずしも互いに同じ空間に存在し得ないということもポイントですし、愛情空間・友情空間というのは、極めて狭くなりがちであるということも認識していることがよいでしょう。

「わかりあえあい」が人間関係の基本だと知っていると、「わかってくれない」相手に、どのようにわかってもらうか、戦略的に考えることができるようになります。
これを「コミュ力(コミュニケーション力)が高い」といいます。

お金の話題から関係性の話題へ、人と人の力学についても触れていきます。

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投資マインドを大切に?

お金に関して特に重要な論点は、「お金が投資によって働き、収益をもたらす」という視点です。これを子どものうちから理解していることはとても重要です。

なぜか?

それは、資源(自分の時間という貴重な資源)は、有限だからです。入力と出力の比例関係ではなく、そこにレバレッジをいかにかけていけるか?指数関数的に出力を得るためにはどのような視点が重要化を、早くに理科していることは、豊かな人生のために欠かせないものとなります。

理由は簡単です。時間がレバレッジを効かせてくれるからです。

複利は「人類最大の発明」です。

投資だけではなく、合わせて複利の再投資についても十分に理解してみることが大切でしょう。

お小遣いを100円もらって、それを運用すれば、1年後には増えている、そして、その増えた部分をさらに再投資すれば、レバレッジが効いてくる。そうした論点を知ることです。

世界は、見る人によって、変わるのです。

数直線的な人もいれば、曲線的に、右肩上がりの様を見つけられている人もたくさんいます。

勉強をするという論点についても、複利で十分に理解を深めることができるでしょう。

勉強という知識のインプットや、それに基づいて、仮説をたて、検証をして、自ら考えを深めてていく学びの機会は、かけがえのない資産となります。

AIが代替してくれるでしょうか?残念ながら、AIは何をすればいいのか?何をしたいのか?心の機微にまで立ち入ってはくれません。それをさまざまな人らしい論点で、合理的に、そして感情的にもチョイスしていく活動の貴重さは、相対的に高まっていくでしょう。

だからなおさら、勉強をして、それを元手に、学びを加速させていくスパイラルに乗れるか乗れないかで、格差が極めて大きく広がっていくのです。

幸福を感じられるについても、意識を向けてみましょう。

ものごとには、「限界効用の低減」がつきまといます。

つまり、0が1になったときの喜びと、80が81になったときの喜び、どちらが大きいかというと0→1(なにせ、○倍と表現できないインパクトですからね)ですからね。そして、インプットが増えれば触れるほど効用は減っていくということです。

キーは2つです。

1)20%の努力で80%の達成度に到達する(パレートの法則的に)。
2)80%の達成度を100%知覚するには、ものすごい努力(そして、才能と運)が必要になる。

この2点を知り、自らそれを体感し、何に資源を投下するのか、検討できる体質を得ることが重要ではないでしょうか。

職を得るということは、誰かに貢献して、楽しい人生を送りながら、しかも、対価まで得られるとても素敵な取り組みです。失業をしてしまうと、一様に人が不幸を感じやすいのは、それは、自分という存在が社会に必要とされていないと感じ、そして、孤独になってしまうからではないでしょうか。

決して仕事は、苦しいものでないはずです。これまで蓄えた資産を活用して、他者や社会のために何かをするということは、社会的ないきものという前提で見たときの人間にとってこの上ない幸福を感じる瞬間ではないでしょうか。

仕事で特に大切なことは、投資と似ています。時間を見方にオンリーワンの実績資産を積み重ねましょう。

1)実績になる仕事をすること。
2)同じ仕事を長く続けること。
3)好きなこと、得意なことに、すべての資源を投入すること。

受験とか、テストとか、そうした「小さな失敗」は長い人生の中で、最終的には何の影響も与えないほど小さなものとなります。

そうしたことに気を揉むよりも、自分の知り、自分が賭けることができる何かを、多くの行動(やってみる!)を通じて、見つけることができるか?その中で、自分を絶えずアップデートできるかが、キーなのです。

橘玲さんは、また、すてきな1冊を世の中に提示してくださいました。次回も本書の後半をレビューさせていただきたいと思います。

橘玲さんの著書については、こちらの1冊「【人生をよりよくする「原則」とはなにか!?】人生は攻略できる|橘玲」もぜひご覧ください。

まとめ

  • 資源が限られている?――有限を前提にすることで、見立てを整えます。
  • 関係性とは?――資源の有限性を反映します。
  • 投資マインドを大切に?――自分の知的資産を増やすのが学び。
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