【速くやるな!減らせ!!】仕事のできる人がやっている減らす習慣|中村一也

仕事のできる人がやっている減らす習慣
  • どうしたら“しごでき(仕事ができる)”パーソンを目指すことができるでしょうか。
  • 実は、やることを増やすのではなく、減らすというアプローチが大切かもしれません。
  • なぜなら、タスクは放って置くと増えるだけだからです。
  • 本書は、いかに仕事を円滑に行っていくかを検討する1冊です。
  • 本書を通じて、減らす方法について考える機会を得ることができます。
中村一也
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速さじゃない!?

仕事が早いと、すぐに仕事が終わる。そして、自分の時間が増える。よって、仕事ができる人(インプットとアウトプット量が多い人)は、余裕のある毎日を過ごせる・・。

――実はこれ、勘違いなんです。

なぜなら、インプットとアウトプットを莫大に増やしたからと言って、仕事が終わることは永遠にないのです。そもそも会社の労働契約というのは、最初から明確に仕事の量を規定されていません。

自分の領域が終わったら、すぐにいろいろな業務を行う可能性に満ちているのです。それを止めるロジックは残念ながらなく、自分でコントロールするよりほかありません。なぜなら、“メンバーシップ”とは、そういうことだからです。

膨大な仕事をこなしたとしても、評価というのは別のロジック(だいたいが)で運用されていることが多いので、燃え尽き症候群まっしぐらな働き方になってしまう可能性があります。

「仕事をどれだけ速くできるようになっても、仕事は終わらない」ということです。

この点について、まず知ることから本書のレビューをスタートしてみましょう。

キーは、仕事を速く行う、のではなく、仕事を減らすという観点をいかに持つことができるか、ということなのです。

  • 思考のムダを減らす。
  • 作業のムダを減らす。
  • ミスによるやり直しを減らす。
  • 自分で対応しなければならないことを減らす。

など、これらの工夫によって、真に仕事ができるという状態まで自分を持っていくことができるようになります。

仕事に惑わされないには?

現代は、特にやるべきこと(やってもいいこと)がファジーで、そして膨大にあります。

特にホワイトカラーの方々は、情報をインプットして、加工して、アウトプットすることを生業としていますので、あふれる情報量に比例して、自分の仕事が増える可能性と常に付き合っていると言ってよいでしょう。

選択肢が過剰!と言えるほど、増えているのです。

一方で、「もし選択肢の数がもっと少なかったら・・・」と考えると、私たちの生活はもう少しゆとりのあるものになるのではないでしょうか。

ここまでで、重要な気づきを得ることができます。

自分を忙しくしているのは、他ではない自分自身である。ということです。

スキマ時間を上手に活用していくと、残念ながら、さらに多忙な日々を過ごすことになります。

メンバーシップ型の雇用が主流の日本では、自分が担当する可能性のある仕事は、会社の仕事「全部」です。だから、自分でコントロールして、自分の時間を確保することに対して、積極的に意識を向けていく必要があるのです。

やはり「効率化(スピードアップ)」と「労働時間が短くなるか(早く帰れるか)」は、別問題だということを再認識できます。

また、少し冷静に考えたいのが、「忙しさ」という状態にあえて自分を浸らせているのでは?という点です。

忙しくしていれば、自分のこと、自分と周囲のこと、あるいは、社会のことを考える余裕がなくなります。そうしていると、不安に思ったり、焦ったり、感情的になったりする可能性を減らすことができる(本当は、そうならなくてもよいのですが)ので、無意識のうちに、忙しくしていることを目指している可能性もあります。これはなかなかに厄介な問題です。

そして、これまた罠なのが、「緊急度」の高い仕事を行ってしまったときの、「良い仕事をした!」という感覚です。

これも危険です。緊急で行うべきことが発生したら、確かに緊急で処理をする必要があるのですが、大切なのは、そもそも緊急を作らないということだし、本当に大切なことはもうひとつ、緊急ではないかつ大切なことについて、日常的にいかに取り組みを進められているか、という論点であるはずです。

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背景と、初動にキーがある?

忙しさの罠にハマらず、また、仕事を一定程度減らすためには、思考を「外化」することから始めてみるとよいでしょう。

今自分が何をしているのか、そして、それは何に結びつく可能性があるのかということ(=WHY)についても検討してみるのです。

まず自分のことについて、事実とWHYを確認するのですが、実は、これ、あらゆるものごとにも適応することができます。

例えば、歴史のテストで、丸暗記。しますよね。でも本当に大切なのは、そうした事実の列挙ではなく、それらの事象や事件が「なぜ」おこったのか?その背景にどのようなシステムが隠れているのか?という点にほかありません。

そうしたシステムというのは、目にはなかなか見えないものです。人の心の領域も含まれるかもしれませんし、そうなっていくとかなり複雑です。

でも、大切なのは、そうした目には見えないけれど、確実に世の中や、社会や、会社や、自分を動かそうとしている、ロジックについて意識的になり、それを感じながら、操作できることとできないことについて、分けて考えてみるということです。

さっさと悩むことから解放されるべきです。

1)悩むこと
2)感情的になること
3)遅刻すること
4)心が狭いこと
5)人によって態度を変えること
6)お金をごまかすこと
7)予定を詰め込むこと
8)マルチタスクをすること
9)睡眠時間を削ること

などなど、自分を不安にさせたり、悩ませたりすることから解放されるべきです。

いちいち悩んでないで、さっさと取り組みを始めてしまうということも特に大切でしょう。

キーは、

1)常に仮説を持つということ。
2)手始めの2割の時間が、8割の成果を決める。

ということです。

これらの2つを特に意識することで、選出した仕事をよりクオリティ高く進行することができるようになります。

事実、福山大学の松田文子さんは、大学生が評価の高いレポートを書くためにどんな行動が大切かを調べる研究をしました。これによると、「レポート作成に費やした時間と評価には関係がなかった」という事実です。

レポートを書くということは、情報をインプットして、加工し、アウトプットすることというふうに抽象的に捉えてみると、学びが直結することができます。

また、すべては、仮説があるからこそスタートするのです。だからこそ、いちいち、仮説を持つことが大切なのです。

次回の投稿でも、仕事を減らすことの具体的な方法論について、考えてみたいと思います。

仮説を持つことの大切さについては、こちらの1冊「【問いが、人を動かす原動力になる!?】問いかけが仕事を創る|野々村健一」もぜひご覧ください。

まとめ

  • 速さじゃない!?――キーは、減らすこと。
  • 仕事に惑わされないには?――忙しさや、緊急度に目をくらませないことです。
  • 背景と、初動にキーがある?――厳選した仕事をよりよく進めるための方法論を検討しましょう。
中村一也
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