【選択とは可能性拡張?】過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書|ジェーン・スー,桜林直子

過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書
  • 一見、生きにくい社会をどのように関わっていくのが良いでしょうか。
  • 実は、自分の認知といかに向き合うかかも知れません。
  • なぜなら、社会の見立てが変わると、自分の行動も変わるから。
  • 本書は、ジェーン・スーさんと桜林直子さんによる対話型エッセーです。
  • 本書を通じて、いかにものごとと向き合うかについて、視点を得ることができます。
ジェーン・スー,桜林直子
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選択は、可能性を広げる?

ジェーン・スーさん、桜林直子さんの対話型エッセーから、お二人がこれまでの人生の中で、どのように人と関わり、そして、考え、悩みながら、答えを出してきたのかについて触れることができます。

通して、魅力的だと思うのが、一見、外側の問題のように見えることでも、自分自身の認知の問題として解釈することで、自分でなんとかなる領域を適切に判断する視点を提供してくれているところです。

私の目に映るようになった世界の広がりをギュッと詰め込んだ本書、読者の皆さんのお役に立てますように。

との願いが込められるほど、本当にさまざまな解釈の可能性を提示してくれます。

人生は選択の連続です。選択をすれば、「選択をしなかった方」を捨てることになるのですが、でも実は、異なる見立てもあるかも知れません。

選択を積極的にするからこそ、選択肢が広がっていくというパラドクスです。

なぜなら、選択をして、行動をしたということは、そのものごと(仕事でも、キャリアでも、ライフスタイルでもなんでもよいのですが)について、理解を深め、わかるということの可能性を広げることになります。

さらにその経験値によって、新しい選択肢を得ることだってできるようになるでしょう。だから、選択をしないでもじもじとしていることよりも潔く、何かをはじめてしまう方が、案外可能性を無限大にしていく可能性を秘めているというお話が印象的です。

常に新しい扉が用意されていると根拠なく信じてる。選ぶの面倒くさいなーというのは何度もあったけど。

選択による先入観と、実態を描き出すとてもユニークな視点だと思います。

ただ、新しい扉の存在を気づけるかどうか、意識的になれるかどうか、は、別問題であるように思います。

キーは、選択と集中のその先にあります。選択をして集中する、それは**の手段である。という、**の部分が明確に見えていなくては、単に視野を狭めて可能性を閉じることになるでしょう。

選択で欠かせないのは、自己解釈です。何がえられたのか、どういう景色が見られるようになったのか、そして「いまここから何を目指して新しい一歩をどのようにふみだしていくのか?」という問いを絶えず忘れないようにすることがポイントでしょう。

システムを見方に?

自分にもともと備わっている性格や性質を変えることは難しいのですが、自分の中に「やり方」の仕組みを導入することができれば、性格を変えないまま、行動を変えていくことが可能であるといいます。

これは、習慣の力について、多くの著者や経営者の方が語っていることと符合します。

人は変わっていくことで、価値を発揮しますが、変わることって実はとても難しいことなのかも知れません。バイアスの力で押し戻される可能性があるからです。

だからこそ、仕組み化して、ある程度のことは何も考えずに、行動できるように整えて置けるか?が、変化の時代を切り拓いていくためのとても大切なタスクになりそうです。

案外、この部分を気づいていない人は多いのではないかと思います。

意志の力とか、やる気とか、根気とか、そうした、気持ちを鼓舞するような啓蒙書をよく見かけるからです。

実際には、そうしたマインドセットだけに頼るだけでは、自分自身をよりよく変えていくことはできません。

だからこそ、仕組みで行動を誘発して、その積み重ねにレバレッジを期待していく生き方のほうが、もしかしたら、「自然」なのかも知れないのです。

一歩を踏み出すときは、自分に問いかけてみましょう。

具体的に何をしたかというと、「じゃあどうしたいの?」という問いを自分に投げかけました。

望まないと手に入ることはないものです。まず、目の前の世界が拓けるように、自分がどこに向けて歩みを進めていくことが理想であると考えるのかについて、意識を向ける練習をしてみましょう。

そして、そうして見つけられた「夢」をそのまま取り扱うのではなく、行動のための仕組み化にするには、目標くらいに適切に分解しておくことが大切です。

分解した方が、欲望はハッキリしてくるから。

自分の素直な特徴や特性を大切にしてみましょう。

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光の当て方は変えられる?

自分が出せていないのは、辛いことです。本来的には、自分の持ち味をよく理解して、それを素直に表に出せている状態が理想です。

何かが邪魔をしていると仮定してみる。

自分が出せないのは、実は何かが邪魔をしているのかについて、問題を抱えているのかについて、意識をしてみましょう。

もしかしたら、自分の先入観やビジョニングかもしれないし、あるいは身をおいている組織やチームの状況かもしれないし、常に自然であることが理想です。

なんだか面倒だな~とか、大変だな~と、思ってしまうことでも、案外ボタンを上手にかけ直して見ると、素直に突破できる道ができる可能性もあるものです。

その時、自分の素直な気持ちに従ってみることも大切です。自分がもっと素直に、自然に、力を発揮できる世界観というものがあるはずだ!ということを信じて、自分がどうしたらそうした状態になれるのかを大切に取り扱ってみることです。

絶えず行動をしてみましょう。失敗がつきものなのは当然です。「違った!」と思えたら、進む道を変えていけばいいのです。そうやってアジャイルに見直していった際に、自分の道が気づけば出来上がっていきます。

自分がライトを持っていると仮定して、その照らし方は、動かせます。光の当て方を変えることができれば、影のでき方も変わります。

でもその光の当て方が変えられるということについては、時間がかかってしまうかも知れません。

でも、ものごとの見方について、客観的に捉えて見るためには、光の当て方というメタファーを通じて、手元をチェックしてみてもいいかも知れません。

本書『過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書』、大変おすすめな1冊です。ぜひお手にとってご覧ください。

また、見立てにより世界観を整えていくためには、こちらの1冊「【航海は、まず帆を張ることから?】迷いを断つためのストア哲学|マッシモ・ピリウーチ,月沢李歌子」も内容がシンクロしていきます。ぜひどうぞ!

まとめ

  • 選択は、可能性を広げる?――選択をした先の世界観に、可能性を託しましょう。
  • システムを見方に?――行動を自動で誘発するためのシステム化をはかりましょう。
  • 光の当て方は変えられる?――どうしたら自分らしい工夫ができるかを常に検討しましょう。
ジェーン・スー,桜林直子
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