【“心地よさ”が最強の戦略!?】コンフォート・ゾーン|クリステン・バトラー,長澤あかね

コンフォート・ゾーン
  • どうしたら、自分らしい活動を作っていくことが大切でしょうか!?
  • 実は、逆境に向かうよりも、いかにコンフォート・ゾーンを広げるかがキーかも。
  • なぜなら、人は、コンフォート・ゾーンでこそ、心地よく活動を継続できるからです。
  • 本書は、自らの活動を切り拓くための1冊です。
  • 本書を通じて、自分がステレオタイプにチャレンジの概念を捉えていたことを知ります。
クリステン・バトラー,長澤あかね
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コンフォート・ゾーンとは?

人は、誰しも次のような生き方を無意識のうちに求めてしまっているのではないでしょうか?

「心地よい場所にいたら、最高の人生は手に入らない」・・・(!?)

実は、こうした発想は思い違いかもしれません。時代遅れの枠組みを壊し、新しい生き方を私たちは、そろそろ選ぶべきなのです。

本書は、成功、成長、心地よさに対する一人ひとりの考え方を180度変えてくれる1冊です。大切なのは、コンフォート・ゾーンを出るのではなく、コンフォート・ゾーンを拡大するための手段や習慣、マインドセットについて学び、ゾーンを信じ、広げていくことです。

でも、なぜコンフォート・ゾーンの外では思うように自分の成長を期待することができないのでしょうか?

問題は、私がどういう人間で、世の中をどう見てるか、ではなかった。私にとって何がしっくりきて、何がしっくりこないのか、でもない。私が私を拒んでいること、自分の内なるアドバイス(直感)を蒸していることが問題だったのだ。

本当に大切なのは、自分自身で気づいていることに無視をするのではなく、その心の声に耳を傾けて、真に自分自身を大切にしてあげることです。

ものごとはシンプルです。イヤな気分を追い求めれば、イヤな気分に縛られます。真実を言えば、“イヤな気分でいたい”のであれば、充実な真実を築くことはできないのです。

いま社会で蔓延している「コンフォート・ゾーンを出るべきだ!」というパラダイムは、ストレスまみれのワーカホリックを生み出しています。

フィジカルやマインドセットが屈強な人ほど、そのマインドを固く信じています。なぜなら、自分が折れることがそうそうないので、自分が信じてやまないみちを、いくら傷を追っても求めることができるからです。

しかし、残念ながら、これは組織にとって不都合なものになります。というのも、生存者バイアスとして、その屈強な人が評価されがちなので、そうしたストレスフルでストイックな状態に対応できなかった、残りの8割9割の人の存在を切り捨てて、理想の人物像を描き出し、さらにそのことが、ストレスフルなキャリアルートを照らすことにつなげているからです。

そろそろ、私たちは目を覚ます必要があるのかも知れません。

私たちは、受験戦争という刷り込みを受けたまま、「能力主義」以外の言語を有することなく、大人になってしまっています。

残念ながら、社会というのは、「能力」だけで人をはかれるかというと、そんなことは当然ありません。受験の箱庭の中での世界観を、外まで適用する必要はないのです。

人のことを信じて、互いのよりよいところや特徴にフォーカスしながら、支え合って、チームで仕事や取り組みを進める素晴らしさを感じるべきです。そして、そうしたスタンスを守り続けていくことが、互いのコンフォート・ゾーンを尊重する取り組みにつながっているという感覚を得たいものです。

先入観を捨てよう?

コンフォート・ゾーンにフォーカスをすることで、心の平和、健康、寿命、人間関係、幸せを犠牲にしなくても、ずっと望んでいたすべてものものが手に入ります。「必死で頑張らなくちゃ!」なんて感じなくても、大したストレスもなくフロー状態で、充実した豊かな人生を創造することだってできます。

そんなお気楽な人生あるの?って思いますよね。

でも実際に、実現可能なのです。

自分のコンフォート・ゾーンをまず認めることです。そこから自分を追い出してしまうことは、自分を拒絶することになります。つまり自己否定です。

自分を否定するということは何につながるでしょうか?それは、他者をも否定しなくては生きていけないスタイルに自分を追い込んでしまうことになります。なぜなら、肝心な自分が安全地帯にいないので、心の平穏が保たれずに、自信がなくなっているので、常時戦闘モードであるよりほかないためです。

自分をコンフォート・ゾーンから追い出すと、自分も他人も信じられなくなって、自分の能力に自信をなくし、世の中を危険で恐ろしい場所だと感じるようになる。

コンフォート・ゾーンとは、言い換えれば、私たちが、「深い充実感」を覚える場所です。

コンフォート・ゾーンとは、あなたがストレスなく安心してくつろげる場所のこと。そこではおびえることなく、100パーセント自分自身でいられる。そこはあなたの心の家、つまりは聖域なのだ。

だから、「コンフォート・ゾーンなんてあまちゃんだ!外の危険な世界に飛び出してこそ、自分が磨かれる!」なんていう常識をうたがってみることです。「満足は進歩の敵」というスタンスだけを信じてはならないということです。

しかし、私たちはいつからそうした、無茶で、現実から遠い人生を歩む必要を強制させられて、いや、自分自身に積極的に課してしまっているのでしょうか・・。

苦しい時に成長するという見立てではなく、充実した時に成長するという視点を持つべきなのかも知れません。

成長を追いかけて喜びを手放せば、成長が生きている実感をくれることを忘れてしまう。人は本来、目標を達成したときには、ヘトヘトになって燃え尽きるのではなく、エネルギーにあふれ、爽快感を覚えるものなのだ。

短期的な成功はコンフォート・ゾーンの外でも可能かもしれません。しかし、中長期的な息の長い成功は、コンフォート・ゾーンの外ではなく、中にいるときにこそ、見出されるものなのです。

人生の旅を楽しめば楽しめるほど、夢はあっさりとかなってしまうものです。

クリステン・バトラー,長澤あかね
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“内”を大切に?

私たちは、つらい仕事や犠牲を褒め称えて、どんな代償を払っても、目標を目指して頑張っています。しかし、死の床で「もっと頑張って働けばよかった」という人はいません。

私たちは、夢を叶えようと、自分の外に目を向けます。でも、自分が向かうべき方向を知っているのは自分だけです。

私たちは、ほとんどの時間、世の中のどこがおかしいのか、何がうまくいっていないのか、自分が何に反対しているのか、そんなことばかりに目を向けています。残念ながら、問題に注目すれば、さらに問題を生み出すだけです。

大切なのは、ありのままの良さや素晴らしさにまず、焦点を当ててみることです。自分自身がここにいて、確かにものごとを感じる心がある。それだけでいいことじゃないでしょうか。

そのコンフォート・ゾーンから、活動を始めてみればよいのです。

コンフォート・ゾーンで生きると、人は自由になり、ずっとフロー状態でいられる。本当の自分でいることを許せば、自分の目的に沿った選択が自由にできるようになる。

一歩外へ出れば、めちゃめちゃハードモードを自ら選ぶことのみをOSにしている人との出会いがあるでしょう。もしかしたら、組織全体がそうした過剰な努力主義に陥っている場合もあります。

そうした他人のシステムや考え方にムリに自分を当てはめる必要はありません。反対にコンフォート・ゾーンを熟知している人は、どうしたらそのような生き方が持続可能なのか、想像すらできませ。

コンフォート・ゾーンへの思い込みを自覚しましょう。安全地帯だからこそ、自分を認め、自分の素直な気持ちを大切にして、自分が取り組みやすい、そして取り組んでいて愉快な気持ちになることを見出すことができるようになります。

次回の投稿では、コンフォート・ゾーンを取り巻く外の世界についてもフォーカスしてみたいと思います。

私たちに思い込みを与えている何か(たぶん「社会」なのですが)、とスッキリと線引して、誰もがコンフォート・ゾーンで生き生きと自分自身を描き出せるお手伝いが、私はしてみたいと改めて思いました。

先入観と言えば、こちらの1冊「【能力は、本当にあるのか?万能か?】「能力」の生きづらさをほぐす|勅使川原真衣」もぜひご覧ください。非常に刺激的です。

まとめ

  • コンフォート・ゾーンとは?――深い充実感のもと成長と豊かな人生を見いだせる場所です。
  • 先入観を捨てよう?――そこから出ようという圧力をなぜか自分に課してしまいます。
  • “内”を大切に?――内発的な力を養える場所を大切にしてみることからはじめましょう。
クリステン・バトラー,長澤あかね
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