- どうしたら、よりよい人生の時間を生きられるでしょうか!?
- 実は、自分の悦び(よろこび)にフォーカスするのが大切かも。
- なぜなら、嫌いな自分でいる時間を減らし、好きな自分でいる時間を増やすことがポイントだからです。
- 本書は、自分のマインドをより良くし続けるためのヒントを提供してくれます。
- 本書を通じて、よりよい人生の時間を積み重ねるための視点を得られます。
喜びと悦びは、まったく違う!?
幸せな人生を実現していくためには、少しでも好きな自分でいる時間を長く保つことが大切です。嫌いな自分でいることは、苦痛をもたらすだけではなく、負のスパイラルへと自らを導き、社会との積極的な関わりが持ちづらくなります。
大切なのは、好きな自分でいることを意識することです。幸せというのは、他者に与えられるのではなく、いま・ここで感じることによるのです。
よろこびという漢字を思い出してみましょう。ひとつは、「喜び」です。これは、他者や外部環境によってもたらされるよろこびのことです。例えば、おもちゃを買ってもらったり、勉強を褒めてもらったということは、「喜び」をもたらします。
一方で、「悦び」とは、内発的な動機づけによるものです。幸せに近い感覚と言っていいかもしれません。例えば、無心になって絵を描いている時や、探求のために勉強をついつい続けてしまうようなことです。
もともと「悦」という漢字は、「祈りによって邪気が祓われ、スッキリしたときのよろこび」を表した漢字だそうです。
はじめに 幸せを手に入れるシンプルで究極の習慣
「ご満悦」や「悦に入る」という用法からもイメージが具体的に湧いてきますね。
この2つのよろこびという漢字から、内発的・外発的の2つを意識できました。なぜ、この2つを意識することが大切かと言うと、それは、「コントロールできるかどうか」が大切だからです。人生をよりよいものにしていくためには、自分でコントロールできるものごとを、考え続けていくことが大切です。
自分の考え、言動、意識、そうしたものをまずは取り扱うことで、幸せな最初に1歩を踏み出すことができます。
悦びのための、本の読み方とは!?
自分でコントロールできることに注力していきながら、結果的に他者や社会にとってより良い状態が築かれていくことを目指してみるのもいいかもしれません。
たとえば、著者の田中克成さんは、編集者でありながら、本を読むことが苦手だそうです。しかし、それが仕事で、かつ人のためになると意識できると、苦もなく読めてしまうそうです。この自分のためと他者のための一体化を目指すことが、ものごとをなんなくこなせるようになる秘訣なのかもしれません。
そう考えると、やはり人というのは、ひとりではその底力を発揮することが難しく、他者の間で、自分の本質を見出していく生き物なのかもしれません。
- あなたの大切な人が、どんな課題を抱えているのか?
- どうなりたいと思っているのか?
そんな視点で、本を探してみることです。きっと良い出会いもあるし、読書によって、自分も他者も、もっというとその関係性がよりよく向上していくヒントになるのです。
フローという状態をご存知でしょうか。フロー状態(Flow State)とは、完全に活動に没頭し、自分を取り巻く環境や時間の感覚が変わる精神状態のことです。この状態にあるとき、人は最大限の集中力と能率を発揮し、創造的かつ生産的になります。悦には、このフローのニュアンスもあります。
「探求者」はやみくもに探し求めている人です。
一方で、「探究者」は何かを極めようとしている人です。
前者は結果的に何も見つからなかったということも多いですが、何かを究めようとしている後者は毎日が発見の連続で、それこそが<ド悦>の領域です。
26 <誰かのために>本を読んで行動する
「努力」は「好き」を超えられません。
自分の気持ちに素直になって、究めようとしている自分をもっともっと目指して、そして結果的に自分と他者を幸せにしてあげましょう。
自分とは何かを見いだすときには、リフレクション(内省)が大切かもしれません。こちらの1冊「【人間OSの高め方とは!?】リフレクション(REFLECTION)自分とチームの成長を加速させる内省の技術|熊平美香」もぜひご拝読ください。自分を知るための、方法が得られます。
超・自己中心主義のすすめ!?
田中克成さんは、アダム・グラントさんのGIVERに関する1冊「【正しく、“ギバー(Giver)”になるには!?】GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代|アダム・グラント,楠木建」について、解釈の視点を提供してくれます。
そのポイントとなるのが、「超・自己中心主義」です。
「超・自己中心主義」とは、すべての物事を自分のためにおこなおうということ。誰かのための行動も含めて、自分のためです。すべての行動を「してあげる」ではなく「したくてしている」ということが大前提。
45 超・自己中心主義のすすめ
「してあげている」という気持ちになったら、たとえ約束を反故することになったとしても、問答無用で「自分のため」と心から思える範囲に引き下がってみることに、挑戦してみるのです。
そうすると、ストレスが減ったり、人に対して求めることがなくなり、人から応援される、などのメリットを受け取ることができます。
実際にアダム・グラントさんも積極的に与える人「GIVER」が幸せになりやすいことを説きながら、次のようなフォーカスをしています。
同じGIVER(与える人)でも、自己利益への関心の高さで本人の豊かさが変わる」
【正しく、“ギバー(Giver)”になるには!?】GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代|アダム・グラント,楠木建
自己中心主義というと、どうしても、ネガティブな視点を持ちやすいですが、でも、人間の本能に照らして考えてみると、より自然な状態を目指すことができるのかもしれません。
もっとも大切なのは、自利と利他の融合だと思います。
こちらの1冊「思いがけず利他|中島岳志」もことあるたびに、読み返したくなります。
まとめ
- 喜びと悦びは、まったく違う!?――内発的な悦びを見出し続けましょう。
- 悦びのための、本の読み方とは!?――自分のための読書が、結果的に他者のためになることです。
- 超・自己中心主義のすすめ!?――自分のためにやっていることが結果として他者のためになるというスタンスでGIVEを考えてみましょう。