- 世界のトップエリートは、雑談の力を活かし、新しい仕事を生み出し続けています。
- 実は、日本人と世界のトップエリートが想像する雑談とは全く異なるものです。
- 雑談とは天気の話ではなく、アジェンダのないビジネス対話なのです。
- 本書は、そんな雑談のあり方をアップデートする1冊です。
- 本書を通じて、ビジネスでの会話の重要性をあらためて感じることができるでしょう。
世界の雑談、どうちがう!?
行動計画(アジェンダ)が成立していない段階で、お互いのプランや課題をシェアして、
- どんなプロジェクトができるのか?
- どんなアプトプット(成果)を目指すのか?
- どこに問題があるのか?
などについて、オープンで「ざっくばらん」な情報交換をすることが目的です。
世界のビジネスシーンで、一流のビジネスマンが交わしているのは、日本的な雑談ではなく、「dialogue」に近いものだと思います。
はじめに 日本人は「雑談」を世間話や無駄話と考えている
世界のトップエリートは、雑談(dialogue)に次のような5つの意図を求めます。
1)状況を「確認する」
2)情報を「伝える」
3)情報を「得る」
4)信用を「作る」
5)意思を「決める」
つまり、天気の話や無駄話をするのではなく、世界基準の雑談とは、「明確な意図を持ち、そこに向かって深みのある会話ができること」となります。
人と人が交わす会話には、必ず「意図」があります。
いくら会話をしてもそこに意図がなければ、人間関係は成立しません。
目の前の相手に対して「無条件の肯定的関心」を持つ
雑談ではなく、ビジネスダイアログ(ビジネス対話)と言ってみても良いかも知れませんね。
上下ではなくフラット!?
雑談は、上下関係を意識することなく、フラットに行えるメリットがあります。フラットな関係は、互いに役割や関係を固定的に考えることなく、自由に問題提起や解決策の探索を行うことができます。
このフラットな関係は、互いに可能性を見出すヒントになります。本当の問題点の発見や、さらによりよい日常業務の推進など、互いにホンネを交えて会話をすることができなければ、見出すことは難しくなります。
海外のビジネスマンは、日本のビジネスマンが簡単に「上下関係」を作ってしまうことを不思議に思っています。
日本のビジネスマンは相手と「上下関係」を作ってしまう
上下関係が続く限り、本当の「信頼関係」を構築することは難しいです。信頼関係が構築できなくては、発注元の思惑に、受注先は振り回されることだけになり、仕事のクオリティが向上することはありません。互いの関係性の中に、仕事があることを認識して、互いがビジネスパートナーで対等な立場であることを認識する必要があります。
職場の雑談7つの相乗効果とは!?
雑談は、職場内の人間関係も円滑にすることができます。
1)職場の人たちと仕事以外の「つながり」ができる
2)お互いの「信頼感」が高まる
3)職場の「心理的安全性」が高まる
4)「働きやすい環境」が生まれる
5)仕事の「モチベーション」が高まる
6)ミーティングで「発言」しやすくなる
7)会議の結論に「納得」して働けるようになる
雑談には、とくにアジェンダを決めることなく、互いの状況を共有しながら、共通の目的を見出したり、あらたな問題や解決策を自由に見つけていくという効用があります。つまり、雑談の時間を積極的に創り出すことによって、変化に強い組織を少しづつ作っていくことが可能になります。
大切なのは、人と人の力を信じることです。
1オン1という手段を用いても良いかも知れません。この際にも大切なのは、明確なアジェンダや事前準備を頑張るのではなく、その場のライブに託すということです。
常に謙虚な姿勢を貫ける人間的な強さに
マネジャーはもっと自分の「弱み」を開示していい
相手を信じながら、そしてあくまでビジネスという目的を忘れることなく、いま互いの間には、どんな「ジョブ」が横たわっているのかを、一緒に探していく、そんなアクションが大切なのかも知れません。
「ビジネスダイアログ」の機会をもっと作っていきたいですね。
フラットな関係を大切にして新しいコンセプトや仕事を生み出すアプローチとしてこちらの1冊「【ジョブ型社会のチーミングの極意とは!?】仕事に「好き」を、混ぜていく。 あなたのB面を本業に生かすヒント|電通Bチーム」の考え方もとても刺激的です。ぜひご覧ください。
まとめ
- 世界の雑談、どうちがう!?――世界のトップエリートは、雑談にこそ、仕事を見出します。
- 上下ではなくフラット!?――信頼関係を築かなくては、仕事のクオリティが向上しません。
- 職場の雑談7つの相乗効果とは!?――7つの効用を意識して、職場でビジネスダイアログしましょう。