- これからの時代は、どのようなスタンスで仕事を行っていくのが良いでしょうか!?
- 実は、ジャズにヒントがあるかも。
- ジャズは、可変であるから。
- 本書は、これからの時代の働き方と人生を説く刺激的な対談です。
- 本書を通じて、人生と仕事を楽しむマインドセットを養うことができるでしょう。
人生に必要な資産とは!?
企業経営と同じようにイニシアティブポートフォリオを考える、「自分を経営」するような視点が必要なんだと思います。
イシューをどう見つけるか
人生に必要な資産は、3つあります。
1)生産性資産
2)変身資産
3)活力資産
生産力を上げるための資産のことで、問題を作り、問題を解決し、社会に対してバリューを提供し続けるための資産のことです。スキルセットやあるいは、身体を通じた実体験や経験や、その上でつくられた人脈と言えるでしょう。
過去の投稿の山口周さんの1冊「【オープンと挑戦がキー!?】仕事選びのアートとサイエンス~不確実な時代の天職探し|山口周」でも、この資産については、詳しく書かれていました。ぜひご覧ください。

同じ場所で同じことを続けていてはリスクが高まっていくだけです。常に、世の中や社会の変化に合わせて、自分を変えていく行動を続けることが重要です。
そのためには、今の自分と違う自分にならなければならないのです。そのためには、やはり資産が必要です。今の自分と違う自分にならなければ、必ず自分がコモディティ化してしまうのです。変身をし続けることが、すなわち「自分を経営していく」ということに繋がっていきます。
3つめの活力資産は、生産したり、変身したりしていると、疲れてしまうので、疲れた自分を癒すための資産のことです。上記で言う資産とは、お金だけではありません、時間や人脈など、あなたがもつあらゆるリソースとその可能性のことを指します。
この3つの資産は、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 LIFE SHIFT』の著者リンダ・グラットンさんによるものです。
これからの時代のリスクとは!?
これからの時代は、ジョブ型に仕事にアサインされる可能性が増えていきます。企業は、変化する時代を乗り切るために、専門人材の事業登用を行いたいですが、自社で育成することが難しく、社外の専門家の力を借りるようになります。また、副業や複業のしやすい環境が、1社に勤めながらさまざまな会社の仕事ができる状況を後押しします。さらに、情報化社会の中で、個人の仕事の履歴やスキルなどに、だれもがリーチしやすい環境が整っていることも、ジョブ型社会を加速させていきます。
これからは、オーケストラではなく、ジャズのように仕事をしていくような状況が見られるかもしれません。
ジャズというのはそのタイムフレームが伸び縮みするというのが特徴なんですよ。周りが速くなっていけば自分も合わせて速くする。その場その場である種のフィーリングのようなものを働かせてリズムを作り上げていくのが魅力です。
仕事はオーケストラからジャズになる
ジョブ型の仕事が増加していく中で、ひとつの企業だけにとどまることのリスクが浮き彫りになります。
毎月決まった額が貰えないということをリスクだと捉えるから会社員は安定しているとみんな考えるわけですけど、一つの会社に依存していたらその依存先が消滅してしまったらその瞬間収入がなくなる、そういうリスクを抱えることになります。
人生のポートフォリオを作ろう
さらに、重要なのが、「1つの仕事しかやっていないと、その仕事でリスクをとることができなくなる」ということです。どうしても守りに入ってしまうからです。複数の仕事をやっていれば、安定的に成果を出す仕事と、少し無理めの取り組みをしてリスクをとる仕事を組み合わせることで、良い意味で失敗体験を継続することが可能になります。
大切なのは、失敗体験が継続できる環境を自分でつくれているかどうか、この視点です。
すべての仕事を安定的にお金が入ってくる仕事にするよりも、リスクとリターンの種類を分けて、リスクの高い仕事でドキドキ感・ワクワクカンを楽しみながら、リスクからもたらされる不安定性をさけ、ある程度は安心していられるようにすることが、得策なのかもしれません。
「自立とは依存先を増やすことである」
『モチベーション革命』小児科医熊谷晋一郎氏
なにかひとつに依存することは、リスクでしかありませんが、反対にその数を増大していくことで、低リスク化することが可能になります。逆説的ですね。
『ブラック・スワン─不確実性とリスクの本質』の著者でリスク研究者でもあるナシーム・ニコラス・タレブが提言した、投資における戦略でバーベル戦略というものがあります。
ライスワークとライフワーク、リスクとリターンのバランスをとる
ハイリスク・ハイリターンの資産と、ローリスク・ローリターンの資産を組み合わせるという趣旨のものです。
- 給料は少ないけど安定してもらえる仕事
- 給料がほとんどゼロだけど、どこかで大化けして大金が入ってくる可能性がある仕事
これらをバランスよくやることが、大切です。
「仕事がデキル」の定義とは!?
仕事がデキルという状態を測る上で、どうしても、偏差値教育的に画一的な点数化が、脳裏をよぎりますが、実態はそうではありません。
あるひとつの限定的な局面においてはその人の替えがきかない、というのが優秀な人材であると。
試行回数を増やす
ジョブ型ではよりこの傾向が強まると思われます。自分の嗅覚をもとに、いかに場面場面でバリューを出すことができるのかに、集中して、仕事をしていきたいものです。
まとめ
- 人生に必要な資産とは!?――3つ。生産・変身・活力資産です。
- これからの時代のリスクとは!?――ひとつに依存することです。自立とは、依存先を増やすことです。
- 「仕事がデキル」の定義とは!?――ある場面で、替えがきかない状態を持てるかどうか。