- 大人の教養は、どんな学びが、ポイントになるでしょうか。
- 学校では教えてくれない社会の仕組みを知ることです。
- なぜなら、人がよりよく生き抜くには社会との関係は不可欠だからです。
- 本書は、そんな社会とは何かを説いた社会学の入門書です。
- 本書を通じて、私たちが生きるこの社会のいまに触れることができます。
資本主義とは何か!?
私たちは、資本主義経済の中を生きていますが、なかなかその仕組を俯瞰することはありません。社会の仕組みを知ることで、自社のビジネスの舵取りや、個人のキャリア戦略などなど活きる先は多くあります。
資本主義とは、資本が、特別な働き方をする経済のことです。
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資本は、元手ともいえます。どうやって増えるか・・それは、市場の中で、売り買いをしたりしながら、増えていくのです。元手を、市場での経済活動を通じて、増やすのが資本です。
市場での経済活動ということがポイントで、決してこれはギャンブルではないのです。ギャンブルみたいなものは、資本とは言えません。
投資に対して、投機という言葉があります。これらを比較して考えてみると、資本とギャンブルの違いを理解することが可能です。
投資と投機については、こちらの投稿「【人生は、投資である!?】僕は君たちに武器を配りたい|瀧本哲史」もぜひご覧ください。
資本主義を見極めるには!?
単にモノが売り買いされているだけでは資本主義とは言えません。これはただの商品経済といいます。この生産活動を成り立たせる「生産要素」が、商品として売買されていることが、資本主義経済であることの、必要かつ十分条件となります。
生産要素とは、つぎの3つです。
1.資本・・工場や機械設備のことです。資本主義は、典型的には、株式市場です。
2.労働・・労働者の、労働力のことです。労働力は、賃金と引き換えに、時間単位で商品として売ります。
3.土地・・経済によって生産できない資源のことです。土地のほかに、水や空気やあらゆる自然資源を含みます。
経済が資本主義なら、資本主義、労働市場、土地市場、の3つがそろっています。
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だから、資本と労働と土地を組み合わせて、効率的な生産組織をつくることができます。
資本主義経済では、あらゆるものに持ち主がいます。土地も労働も資本もみな、持ち主がいます。
労働を持っているのは、労働者。
資本を持っているのは、資本家。
土地を持っているのは、地主。
これらの人々が、合意し、契約を結び、生産活動を行います。
資本を集める仕組みとは!?
では、初速となる「資本」を集めるにはどうしたら良いでしょうか!?
ひとつのやり方は、資本家が自分で貯金することです。最初は個人企業だったものが、だんだんおおきくなります。それは自己資本。
人から借りるやり方もあり、銀行からの融資や企業が自ら発行する社債などがそれです。社債は、市場で、売買することも可能です。
借り入れに関しては金利がつきものです。金利の正体については、こちらの投稿「【金利市場は、3京円!?】教養としての「金利」|田渕直也」もおすすめです。ぜひご覧ください。
株主からお金を集めて投資を受ける方法もあります。株券を発行し、お金と交換します。株券を持っている人は、取り決めによって、企業が生み出した利潤から、配当を得ることができます。また、株は市場で取引されることで、期待値や実態などを反映して、価格が上昇します。これを売り買いすることで、利益を得ることもできます。
これらの仕組みによって、有望な事業があると、すみやかに資金をあつめる貨車に集めることができて、経済が活気づきます。その会社も成長します。こういうやり方が、資本主義です。
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学校でなかなか教えてくれないことだけど、大切なことを学び続けるのが教養に繋がっていくと思います。当たり前のことを当たり前にせずに、どうなっているのか?なんでそうなのか?を突き詰めて、調べていくことが大人の学習には大切です。
当たり前でしょ!でいかに処理をしてしまっていることが多いのか、本書を読むことで、身にしみて感じることが可能になります。
まとめ
- 資本主義とは何か!?――資本が、特別な働き方をする経済です。
- 資本主義を見極めるには!?――3つ(資本、労働、土地経済)が揃っていることです。
- 資本を集める仕組みとは!?――自分で増やす、人からお金を受けるの大きく2パターンがあります。