- コーチングとは、質問の腕を磨き続けることでしょうか!?
- 実は、コーチングとは、質問をし続けることではありません。
- なぜなら、コーチングとは、コーチとクライアントによる「探求」のプロセスだからです。
- 本書は、コーチングの本当を見つめる1冊です。
- 本書を通じて、コーチングを日常で実践できるヒントを得ます。

コーチングとは、探求!?
コーチングとは「探求」のプロセスであって、質問をし続けることではありません。
はじめに
さらに、探求をするのは、解決策を探すためではなく、クライアントに自身の思考に対して批判的な目を向けさせるためです。クライアントは、コーチングを受けることによって、自分の論理の欠陥を認識し、考えを検証して、不安や願望を明確にすることを目指します。
質問は、目的ではなく、手段です。
答えを求めるのが「質問」、気づきに向かわせるのが「探求」。
はじめに
自分をくすぐっても笑えないように、私たちは思考や反応を自己分析することができません。その上、私たちは人からの助言を短期記憶に留めることはできても、長期記憶に蓄えて、実践し続けることをしません。自分で決めたことはそうでないにしても、内発的な言葉や意思決定が本当は大切なのです。そのため、外部の伴走者が求められるのです。
内省がポイント!?
内省を促す発言によって、クライアントは自分の言葉を聞き、考え方に気づき、感情と向き合うことができます。
なので、ポイントは内省を促す発言と質問をいかに組み合わせられるか、にあります。これを知ることで、コーチングはもっと楽に自然にできるようになるのです。
コーチングは、質問をし続けなければならない → コーチングは、内省を促す発言と質問の組み合わせである。
コーチングは、相手の発言を誘導してはならない → コーチングは、積極的に発言にラベリングしても良い。
コーチングは、プロになってから実践する → コーチングは、実践の中で磨かれていく。
コーチングに関する先入観を上書きしましょう。
コーチングは、思考を組み直し、視点を変え、自分と自身が置かれた状況をとらえ直すのに役立つ効果的な技術です。
自分の視点と考えに行き詰まった人のために、コーチは「ともに考えるパートナー」になります。
はじめに

内省については、こちらの投稿「【人間OSの高め方とは!?】リフレクション(REFLECTION)自分とチームの成長を加速させる内省の技術|熊平美香」の1冊も大変おすすめです。ぜひご覧ください。

5つの基本手法とは!?
5つの手法を元に、コーチングのクオリティを上げていきましょう。
1)集中……問題解決ではなく、相手の内面に働きかけます。
2)アクティブ・リプレイ……核心部分を表現し直し、改めて見つめてみましょう。
3)脳を探る……箱の中から宝物を見つけましょう。
4)着地点はどこか……筋道から外れないことを意識しましょう。
5)新天地から次へ……気づきを行動へと導きましょう。
内省を促すような言葉とは、クライアントの言葉を、要約したり、短く言い表したり、ラベリングをしたり、クライアントの感情の変化を伝えたりすることなどを含みます。クライアントにとって、自分の言葉を誰かの口から聞く体験は、衝撃的でもあります。
質問を受け続けるよりも、ときに、自分が言ったことの矛盾を提示されたり、自分とは別の考え方を抱く反発心をコーチから伝えられたりすることは、刺激的な質問を受けるよりも、頑固な考えを打ち砕くためには、有効な場合も多々あります。
とくに5つのステップのうち、アクティブ・リプレイについて、意識してみるのも良いでしょう。コーチは、内省を促す発言を通じて、クライアントの鏡となり、その人の思い込みや先入観を映し出します。
アクティブ・リプレイには、2つのスキルが重要です。
1)クライアントの話の鍵となるポイントを要約する。
2)相手の感情の変化に気づき、私見を挟まずに指摘する。
人は、自分が感情的に反応した理由を理解したときに、自身をより深く知ることができる。
第4章 アクティブ・リプレイ――核心部分を表現し直し、改めて見つめる
まとめ
- コーチングとは、探求!?――クライアントに内省を促し気づきをもたらすことです。
- 内省がポイント!?――質問だけではなく、内省を促すような言葉を投げかけましょう。
- 5つの基本手法とは!?――5つの基本方針を活用して、コーチングを実践し続けましょう。
