- 「やめる」は、常にネガティブでしょうか!?
- 実は、積極的に「やめる」という選択肢もあるのです。
- なぜなら、やめられないのは、「サンクコスト」に後ろ髪引かれているだけかもしれないからです。
- 本書は、常に新しい挑戦の時代における生き方についての1冊です。
- 本書を通じて、過去にとらわれない、新しい生き方を志向するヒントを得られるでしょう。

「やめる」はネガティブ!?
本書は、この「やめる」という言葉をネガティブにとらえて、心をざわつかせてしまっている人のためのものです。
はじめに 目の前のことに追われ続けているのに「全部、手放せない」あなたへ
忙しい毎日を送っているのに、どうも充実感がない・・、本当にやりたいことができていない気がする・・、そんな風に思う瞬間はありませんか!?やるべきことは増える一方で、ますます中長期的な俯瞰視点で、自分について考えることができない負のスパイラルはいたるところにありそうです。
どうしたら、その負のスパイラルから一歩抜け出せるのか・・そんな問いに本書は、「やめる」ことでヒントを与えてくれます。
そもそもなぜ「やめられない」のでしょうか。どうも「やめる」というとネガティブなイメージに問わられてしまいますが、その原因のひとつは、「サンクコスト(埋没コスト)」にあるかも。
経済用語で、過去投資を指します。つまり、「すでに支払ってしまい、取り返すことのできない金銭的・時間的・労力的なコスト」とも言えるでしょう。ポイントは、もう取り返せないこと。つまり、いつまでも後悔してもそれは、感情を生むことしか役に立たないということです。
これを僕流に言い換えると、「せっかく○○したのだから」という言葉で表せる思考や行動パターンになります。
はじめに 目の前のことに追われ続けているのに「全部、手放せない」あなたへ
せっかく○○したのだからという言葉、実は無意識に使っていませんか!?あと一歩が必要なときには力を発揮してくれるようにも思えますが、ともすると過去の呪縛から抜けられれなくなるかも。
過去の延長線上にものごとが必ずしもないこれからの社会において、「新しいこと」に挑戦し続けることは大切です。常に行動して、経験を積み、自分だけの「貢献」領域を作り出していく行動こそが、生きることにつながります。
そんな時代において、過去に捉えられて、新しい行動のための一歩が踏み出せない状況は、なんとしても打破したいものです。
サンクコストは、実は「経験」「固執」「古いやり方」「過去の成功体験」、また「先入観」「偏見」「常識」「思い出」などといった形で、あなたのマインドを縛っているかもしれません。
「常に革新していく」というマインドセットを持つこと。
第1章 人生の「見えない重荷」を”見える化”する
大切なのは、「自分がコントロール」できることを見極めること。サンクコストは、残念ながらあなたはもうコントロールできません。
では唯一コントロールできるのは!?・・・現在の、自分の、マインドセットと、行動にほかならないのです。
スキルはコモディティ化する!?
行動のヒントは「自分だけの体験」にある
序章 自分に”バカ正直に”生きる方法
時代がどんなに移ろいでも、1次情報の貴重さは変わりません。自分だけの1次情報を自ら体験して作り、常に再考の体験を引き寄せることができるかどうかがポイントです。
大切なのは、自らが判断して、体験し、自分自身で「鮮度」と「品質」を見極めることです。
スキルの本質は、「代替できるからこそスキルになる」ということだと見ています。
第1章 人生の「見えない重荷」を”見える化”する
大切なのは、スキルを身に着けつつも、スキルをセンス化することだと澤円さんは強調します。
スキルとスキルを掛け合わせることで、あなたらしさを強調していくことがポイントです。
自分が持っているスキルを、複数掛け合わせればいいのです。
第1章 人生の「見えない重荷」を”見える化”する
特に正しい方法はあるわけではありませんが、自分の人生を豊かにするという大まかな方針の中で、自分の感性が動く方面へと掛け合わせを続けていくことで構わないでしょう。スキルの掛け合わせ=センス→「自分流」をいくつも作っていくことが、よりよい人生のためには大切かもしれません。

やめると、必然的に何かしらの変化が起きて、新しいなにかが始まります。少なくとも間違いなく「自分が変わった」という手応えを得ることで、ポジティブな感情のもと、新しいスキルの掛け算を前向きに行っていくことが可能になります。
自分を変えながら、他人との関わり方も変えていくことで、新しい変化の兆しを呼び込むことができます。
「やめる」ための着眼点とは!?
他人との関係性を考えるときにヒントになるのが、次の誰にも共通するポイントです。
1)「『自分は重要な人間だ』と思いたい」
2)「興味の対象は何よりも『自分自身』」
3)「『返報性』という自然の法則」
人は自分が大切なのです。これは、当然です。自分を大切にしないと、生物として生き残れないわけですから、これを否定しても仕方ありません。大切なのは、みんなこの根底を持ちながらもうまくやろうとしている事実を、いかにとらえるか!?と言うことだと思います。
大切なのは、GIVEすること。過去の投稿「【正しく、”ギバー(Giver)”になるには!?】GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代|アダム・グラント,楠木建」でも強調されていましたが、常にGIVEする人に、チャンスやヒントは巡ってくるという視点で、人間関係を見ていくことが大切です。そして、GIVEするものごととは、あなたの「センス(スキルとスキルの掛け算)」にほかなりません。

他人にどう思われるか?のTAKEではなく、他人に何をしてあげられるかGIVEを考えてみましょう。きっと気持ちも楽になります。
自分のことをオープンにする人のまわりには、同じことを考える人が集まってくるようになり、結果的に幅広い視点で、自分を変えるきっかけやヒントを得られやすくなるというわけです。
第1章 人生の「見えない重荷」を”見える化”する
また、「やめる」ことについて、いくつかの視点で、自分自身の考えを整理することも大切かもしれません。次の着眼点を見ながら、検討してみましょう。
- 人間関係――心地よい関係性は変わりゆくということを前提に考えること!
- 仕事――「貢献」を軸に、仕事の重要度を意識してみること!
- モノ・お金・時間――判断基準は、「豊かな時間」を意識してみること!
- 固執・古いやり方・成功体験――「目的」に対して徹底的に焦点をあてること!
- 夢・目標――「全力でやってきたことのとらえ方」を変えてみること!
(若い頃からずっとやってきたことは、知らないうちにサンクコストになりがち・・)
自分で積極的に選ぶ、ことで、新しい時代を切り拓くヒントをみずからの手で掴んでいきましょう!!
そういえば、Happyの語源は、Happenだそうです。「やめる」ことで身軽になった自分で、たくさんの事件をHappenさせながら、それを体験として上手に解釈していきましょう!!
まとめ
- 「やめる」はネガティブ!?――いや、それ勘違いかも。
- スキルはコモディティ化する!?――スキル×スキルでセンスにしましょう。
- 「やめる」ための着眼点とは!?――複数の視点をチェックして、新しい自分を目指しましょう。
