- 仕事でもプライベートでも、より良い方向へ向かうためには、人間関係が大切です。
- そんな人間関係を良好に育むためには、否定をしないことが重要です。
- でも、実は、人は、無意識のうちに、否定をしてしまう生き物でもあるのです。
- 本書は、プロコーチの林健太郎さんによる「否定しない視点」を得る1冊です。
- 本書を通じて、より良い人間関係を築くヒントを得られるでしょう。
「否定」は案外広範囲!?
- 相手の考え、行動の結果を認めない
- 相手の話や意見を打ち消す、聞かない、奪って違う話をする
- 相手のミス・失敗を責める
- 悩みの相談などに対して向き合わない
こんなこと、コミュニケーションで経験したことありますか!?日頃から気にしているから大丈夫!という人も少なくないのでは・・?でも、実は、あからさまな否定でなくても、人は、無意識のうちに、否定をしてしまうことも多々あるものです。
本書が取り扱う「否定」は直接的でないものも含みます。例えば、以下のようなシーン、自分でも作ってしまっていませんか?
- 相手の話している途中でさえぎって、話し出してしまう。
- 相手が意見を述べたときに、「それもいいけどさ」と自分の意見を言ってしまう。
- 相手の話を聞くとき、目を合わせないで、別のことをしながら聞いている
これらに共通するのは、「言葉上は否定していない」ということ。
否定には予想外のパターンがある
目は口ほどに物を言うといいますが、言葉上は否定していなくても、案外相手には深く刺さったりもします。いかに、「否定」をせずに、話や関係を進められるかがポイントです。
「否定しないマインドセット」とは!?
「否定」をしないためには、マインドセットを作ることがポイントです。
大切なマインドセットとは、次の3つです。
1)「事実だから否定してもいい」という思考はしない
正論はときに武器になります。それも相手を攻撃する理由に使われる危険な道具に。
「事実だから否定してもいい」という思考はしない
言われた相手の気持ちになって考えてみましょう。別の角度の言葉で、気づいていただき方も、あるかもしれません。
2)「自分は正しい」という思考はしない
大事なのは、「意見の違い」を多様性として認められるかです。
「自分は正しい」という思考はしない
互いは争うべき敵ではなく、味方であり、同じ目的を共有する仲間なのだ!という考え方でいきましょう。
3)「過剰な期待」はしない
期待が裏切られると、人は相手を否定しがちです。
「過剰な期待」はしない
その人は、その人なりに、精一杯やっている!という性善説に立つことがポイントです。性悪説では、ものごとが前に進みませんし、結果として、集団がポジティブな方向性へ行くことは難しくなるかもしれません。
これらの3つを念頭において、言動を考えてみることが大切です。
そして、感情的にならないこと!!コミュニケーションは、間合いが大切です。一呼吸おいて、会話を進めることがポイントです。
より良いコミュニケーションのありかたとは!?
コミュニケーションは「感情」ではなく「未来の着地点」で考える
コミュニケーションは「感情」ではなく「未来の着地点」で考える
本来、目指すべき未来は、相手と良好な関係性を築き、信頼関係の中で、仕事をよい方向へと導いていくことであるはずです。だから、喜怒哀楽の感情に身を任せるのではなく、上述の3つのマインドセットを持って、俯瞰的に対話を促していきましょう。
大切なのは、上からの立場で相手を感情的に否定することではなく、冷静に「できないのには、わけがある」や「互いにどんな未来を作っていきたいか」について集中することです。
喋りすぎずに、相手の話に耳を傾け続けるということも大切かもしれません。
意外に注目されづらい「聞く力」については、こちらの投稿「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる|ケイト・マーフィ」もおすすめです!!ぜひお手にとって見てください。
まとめ
- 「否定」は案外広範囲!?――あなたが否定と思っていなくても、相手が否定と感じることは多々あります。要注意!
- 「否定しないマインドセット」とは!?――3つのマインドセットを身につけて、否定しないコミュニケーションを目指してみましょう。
- より良いコミュニケーションのありかたとは!?――「感情」ではなく「未来の着地点」を互いに意識することです。