【キャリア・アンカーを活用した内省の仕方とは!?】自分らしい働き方はWHYがすべて教えてくれる|粟野智子

自分らしい働き方はWHYがすべて教えてくれる
  • 変化の時代において自分らしい、あるいは自分がこれだ!と思う、仕事をするにはどうしたらいいでしょうか!?
  • 実は、「キャリア・アンカー」がヒントになるかも。
  • なぜなら、「キャリア・アンカー」は、その人の指向性を8つの要素で特定してくれるからです。
  • 本書は、大手研修会社で働きながら、直々にキャリアアンカーの提唱者であるMITのエドガー・H・シャイン先生に教授してもらった粟野智子さんによる、自分のWHYの見つけ方に関する本です。
  • 本書を通じて、キャリア・アンカーのセルフワークショップができるようになるでしょう。

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個人でもWHYが重要な時代に!?

これまでのように順調な成長や、問題が不足している世の中は、残念ながら期待できません。昔は、成長や問題が、欠乏感をもたらしてくれて、人に生きる意味を強く提示してくれました。会社や家庭、国も、全員が、欠乏感を埋めるために努力していました。でもいまではどうでしょう。

過去の投稿「【これからの働き方の羅針盤!】ニュータイプの時代|山口周」では、問題が多量にあった過去は、課題に対する解決策を磨けばよかったけれど、いまでは、問題が不足しており、結果、課題がないため、解決策を磨きすぎても、過当競争に陥ることが提示されていました。

WHY(なぜ、この会社で働くのか)を見つけ、自分らしく働くための方法を書いた本です。

はじめに

粟野智子さんは、会社で働くことに主眼を置いていますが、私は、本書は事業を自ら行ったり、あるいは、経営者として会社にかかわる方に対しても、示唆を提示してくれるものだと思います。というのも、働くこと、仕事することは、従業員であろうと、経営者であろうと、「社会との接点を見出す」という観点では、同じだと思うからです。

キャリア・アンカーとはなにか!?

キャリア・アンカーとは、MITのエドガー・H・シャイン教授が提唱した概念で、「人が選択を迫られたときに、最も手放したくない欲求・価値観・能力など」のことです。

キャリア・アンカーとは何か

次の1~8のタイプで説明しています。

1.管理能力(Management Competence)
部下やメンバーを持ち、マネジメントしていくこと。

2.専門・職能別能力(Technical / Functional Competence)
特定の分野のエキスパートを好み、専門性や技術力を高め、専門家としての能力を発揮すること。

3.保障・安定(Security / Stability)
社会的・経済的な安定を重視し、大企業や公務員といった安定した組織に長期間所属することを望む。

4.起業家的創造性(Entrepreneurial Creativity)
新しいものを生み出したり、創造する。新製品や新サービスの開発、新規事業の立ち上げ、既存事業の再建などに関心があり、リスクを恐れずクリエイティブや挑戦を続ける。

5.自立と独立(Autonomy / Independence)
自分のやり方やスタイルで仕事を進める、組織のルールや規則に縛られることを嫌う。自分が納得できる方法でマイペースに仕事に取り組みたい。

6.奉仕・社会貢献(Service / Dedication to a cause)
社会や世の中に貢献したいと考える。

7.チャレンジ(Pure Challenge)
困難に挑戦することやそこから受ける刺激に喜びを感じる。ルーティンワークは好まず、あtらしいことへのチャレンジを好む傾向がある。

8.ライフスタイル(Lifestyle)
仕事をプライベートを両立させることを重視する。生活スタイルが確立していて、仕事には打ち込むが、私生活を犠牲にすることはない。プライベートが充実すると仕事へのモチベーションが上がる。

いずれかに当てはまるというよりも、いくつかの要素を横断しているものです。100人いれば、100通りのキャリア・アンカーがあってしかるべきものなので、ぜひ一度、自分の働き方を俯瞰してみるきっかけを作ってみてはいかがでしょうか。

キャリア・アンカーを組み込んだ自分らしさを見つける4ステップとは!?

キャリア・アンカーを補助線に、自分のWHYを見つける4つのステップを紹介しています。

シャイン教授は、キャリア・アンカーは、「変わらない」としていますが、私は、キャリア・アンカーは、変化したり、進化したりするものと考えています。

WHYを明確にする全体像

だからこそ、人生の節目や、キャリア・ビジョンに迷ったときなどは下記の4つのステップを振り返って、自分を俯瞰する取り組みも必要なのかも知れません。

STEP1:キャリア・アンカーアンカーを明確にしましょう
「ワクワクした体験」を思い出します。できれば、現在から過去にさかのぼって。それぞれの体験の「ワクワクしたポイント」を考えてみます。書き出されたキーワードから共通のキーワードや概念を抽出します。最後に残ったキーワードの塊がキャリア・アンカーになります。8つの要素と照らして、どこに軸足があるのかも見てみましょう。

STEP2:自分の強みを発見しよう
今まで、習得したスキル、知識、人脈、経験、性格など、さまざまな角度から、自分の強みを見つけてみましょう。まずは、紙に自分の強みを書き出してみて、そこから自分が言われて嬉しかったこと、これから活かしてみたいことを3つ選びます。なぜその3つなのか?ということも合わせて考えてみましょう。

STEP3:理念とのマッチング・ポイントを見つけてみましょう
自分の働く組織や、これから作る事業と、自分が共鳴するポイントを探してみましょう。

STEP4:自分のWHYを明確にしましょう
ここまでの3ステップで実は、自分のキャリア・アンカー(やりたいこと=WANT)、自分の強み(やれること=CAN)、企業理念の共鳴点(やるべきこと=MUST)が把握できました。この中心にある自分の存在意義を言葉にしてみましょう。あなた自身の独自のWHYが見つけられるように、なんども発散と収束を繰り返してみましょう。

まとめ

  • 個人でもWHYが重要な時代に!?――社会が問題や使命を提供してくれません、内発的なWHYが重要です。
  • キャリア・アンカーとはなにか!?――エドガー・H・シャイン教授が提唱した8つの仕事タイプです。
  • キャリア・アンカーを組み込んだ自分らしさを見つける4ステップとは!?――キャリア・アンカーをWANTとして、CANとMUSTを俯瞰して、最後にWHYを記述するステップです。

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