【データ活用を成功させる方策とは?!】なぜ九州のホームセンターが国内有数のDX企業になれたか|柳瀬隆志,酒井真弓

なぜ九州のホームセンターが国内有数のDX企業になれたか
  • データ活用の必要性は理解してても、どうやって進めたら良いのかわからない!?そんな風に問題意識を持つ人も少なくないでしょう。
  • 実は、経営トップから進める方策が望ましいかもしれません。
  • なぜなら、往々にして組織風土改革の必要性も伴っているからです。
  • 本書では、九州の老舗ホームセンターがいかにして、データ活用によって、経営力向上を図ったのか、そして、システム外販によるダブルハーベストまでたどり着いたのかを、社長自ら語ってくれます。
  • 本書を通じて、デジタル化への取り組みの経営者としての向き合い方がわかるでしょう。

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柳瀬隆志,酒井真弓
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DX前夜の問題点とは!?

柳瀬隆志さんは、7年勤めた三井物産を辞め、家業であったグッデイ社に戻りました。

31歳、でまずは現場を経験し始めます。

西福岡店に配属されてからしばらくすると、私には自社にはびこる3つの根深い課題が見えてきた。

第1章 メールもなかった入社当時の話

この3つとは次のようなことだったと言います。

1)店舗スタッフの多くが「仕事=作業」ととらえルーチンワークを間違えなくこなせばOKという認識を持っていた。
2)失敗を恐れてなにもしないことが良しとされていた。
3)独りよがりの発想がまかり通っていた。
(自分の担当する売り場さえできればOKという横連がない意識)

つまり、これらは、組織の問題だったのです。

DX以前の問題を抱えていた当社で、新社長候補の柳瀬隆志さんは、さまざまな方策を打ち始めます。

まずは、担当者がこれまでいなかった分野の方策から始めたといいます。

たとえば、エリア限定のテレビCMの展開や、物流センターの構築などです。

これまでやったことがないので、組織的な縄張り的抵抗を避けることができ実践できました。

見事成功させますが、本質的な経営の問題解決には至っていなかったといいます。

DXに向けたアプローチ方法とは?!

データ活用をするうえで忘れてはならないのは、データをもとに自社の業務課題をどう解決するかという視点だ。ITに詳しい人ほど、最新の技術やアルゴリズムをどう使うかという考えになりがちだ。ITを使うことは目的ではなく手段に過ぎない。

第3章 経営者の役割

だれもが目的と手段は異なることを理解していますが、それでも日常業務の中で、忘れてしまいがちになります。

柳瀬隆志さんは、このトラップにはまらないように気をつけるべきと警鐘を鳴らします。

そして、ここからが肝心なのですが、DXの推進には、「トップダウン」の活動が功を奏するとも言います。

私は、学生時代にかじった統計学に加え、RやPythonというプログラミング言語を学ぶことにした。

第3章 経営者の役割

なかなか、ここまではできない!という人も多いと思うのですが、大切なのは、リーダーが自ら五感を通して触れてみることです。

DXやデータ活用というとどうしても外部の力だけに頼ったり、部下に一任してただそれだけになってしまいがちですが、柳瀬隆志さんは違いました。

とにかく、自分で触ってみる時間を大切にしたのです。

そして、その経験を「組織に拡大」していきます。

データ分析に長けた人材の採用を考え始めると同時に、20代後半から30代前半の社員を各部署1人ずつ集め、10名ほどで勉強会をスタートした。名づけて「グッデイアカデミー」。

第4章 組織改革・人材育成

ここで自身が学んだ統計やプログラミング言語について相互学習をはかっていったといいます。

さらに、この学びを会社の活動に還元する仕組みも構築しました。

2019年からは、より実践的なデータ活用の方法を検討する場として、毎週「グッデイX」という懐疑を続けている。この会議には、①CRM(顧客管理)・マーケティング、②ウェブアプリケーション・AI、③データ分析という3つのテーマを設定し、それぞれに担当者をつけて取り組みを発表してもらっている。

第4章 組織改革・人材育成

そして、システム外販のダブルハーベスト獲得へ!

柳瀬隆志さん筆頭に進められたグッデイ社のDXですが、副次的効果も得られました。

それが、開発した小売の店舗管理システムの外販です。

2021年6月、私たちは、POSデータ等の効率的な分析を可能とし、小売業のデジタル化を支援するサービス「KOX(コックス)」をリリースした。

第6章 DX支援のIT企業を設立

グッデイ社だけではなく、飲食業でも伊勢の老舗「ゑびや大食堂」が、同じように予測システムを飲食店向けに外販して、たいへんな注目を集めていました。

注目したいのは、データ活用という手段を用いながら、これをキッカケに、組織の問題を解決していったということだと思います。

単純にDXを手段として捉えるのではなく、しっかりと自社の問題と向き合いながら、その解決のための課題点(何をするか?)の発見と、具体的な、そして実効性の伴う解決策を展開できたからこそ、グッデイ社は、成功をおさめられたのだと思います。

まとめ

  • DX前夜の問題点とは!?――グッデイ社が抱えていたのは、人事組織的な問題でした。
  • DXに向けたアプローチ方法とは?!――リーダー自らが学習し、それを組織に伝播する「組織学習」の方法をとりました。
  • そして、システム外販のダブルハーベスト獲得へ!――最終的に、組織課題も解決し、データ活用も行い、さらにシステム外販にまでたどり着いたのが、グッデイ社の事例です。

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