- どう生きるかが問われる時代。何をヒントに、人生を歩んでいきましょう?
- 実は、まるで金太郎飴のようにスジを通した、生き方をした人が岡本太郎なのです。
- 彼は真の孤独とは自分との闘いである、その瞬間瞬間が生まれ変わりであると考え、自分の生き方を貫きました。
- 本書では、生前の岡本太郎の言葉の多くから、ある種の過渡期を迎えるわたしたちが強く持ちたい生き方のヒントを得ることができるでしょう。
- 本書を読み終えると、自分自身の中、そして、この瞬間こそが、大切なのだときづくことができます。
死をまえにした、絶望的な状態こそが、生。
絶望的な状況を逆手にとって、そのなかで自分を活かすんだ。ぼくはそういう生き方をつらぬいている。
絶望だからおしまいなんじゃない。そこからはじまるんだ
岡本太郎の生き方を象徴する言葉に、「孤独」があります。
彼のいう「孤独」とは、自分と向き合うことで生まれるものです。決して、孤独感などという雰囲気的なものではなく、社会や他者との関係ではなく、自分自身と向き合い、そして対決することに、本当の人生があるとさまざまな角度から語ります。
寂しさとは、生きがいを見つけるきっかけだから、そこから勇気やエネルギーをもらうこと。そうすれば、前向きに生きられるじゃないかと私たちの背中を押します。
また、死を目前にして、初めて生があるのだとも言います。
いまは、文明が発達して、死を意識することは本当になくなりました。毎日が、安泰な生活です。
でも、その中で、わたしたちは、本当に生きているのでしょうか?
組織や社会から生き方を押し付けられて、本当に生きていると言えるのでしょうか。
岡本太郎はそう、強い投げかけをしてくれているのだと思います。
自分自身との対決こそ、が人生。
なにかをやろうとするとき、人がそれをどう思うかを考えて不安になり、なかなか思うように実行できない。人の目が気になってしかたがない。でも、それは人の目じゃないよ。人に見られている、と思っているときは、自分の心が人の目のかわりをやっているんであって、キミが人の目と思っているのは自分の”目”なんだ。
もっと平気で、自分自身と対決するんだよ
1日1日が闘いです。
だから、人の目を気にしている暇はありません。そして、たいがい人の目というのは、自分自身の目であると彼は言います。自分自身との闘いが続きます。
でも、岡本太郎は、なにも社会や組織のルールを徹底的に破っていけばいい!と、無鉄砲なことを言ってはいません。
社会や組織のルールを鵜呑みにして、従うべきものと捉えている自分自身と闘いなさいと、言っています。
土日だけでもいいから、自分を取り戻して、自由の元へいざない、イキイキと溌剌として生きることを取り戻してほしいと。
この瞬間瞬間に賭ける。
人生、即、夢だ。ぼくはほんとうにそう思う。
この瞬間瞬間に賭ける。将来なんて勝手にしろだ
大切なことは、この瞬間にあります。今です。
波のように打ち寄せる、岡本太郎の言葉を胸に、どう生きるかについて、問い続けていきましょう。
まとめ
- 死をまえにした、絶望的な状態こそが、生。――孤独をつきつめよう。そこにイキイキとした生があります。
- 自分自身との対決こそ、が人生。――自分自身と闘うことが、自分の人生を生きることです。
- この瞬間瞬間に賭ける。――将来とか、過去とかではなく、この今、瞬間に賭けて、全力で生きよう。
私も、彼の言葉を聞きながら、自分自身との闘うということは何なのか、そして、自分の人生を生きることはどういうことなのかという問いを考え続けていきたいと思います。